凛として時雨、ストイックに駆け抜けた「S.O.S. Tour」千秋楽

凛として時雨が10月4日に東京・TOKYO DOME CITY HALLにて全国ワンマンツアー「凛として時雨 S.O.S. Tour 2015」の最終公演を開催した。

凛として時雨が同会場でライブを行うのは2011年9月にCharaとのツーマンライブ形式で行った自主企画「トキニ雨#13 ～Tornado Edition～」以来およそ4年ぶりのこと。アリーナエリア、1～3階のバルコニー席を観客が埋め尽くす中、バンドは今年9月発表の最新ミニアルバム「es or s」の1曲目「SOSOS」からライブの口火を切った。そして「Karma Siren」「想像のSecurity」で攻撃的なギターリフを奏でるTK（Vo, G）と、歯切れのよいベースフレーズを刻む345（Vo, B）はツインボーカルを畳み掛け、ピエール中野（Dr）はパワフルなドラムプレイのみならず観客を引き寄せるようなアクションでフロアの熱気を引き上げた。

3人はさらにアッパーチューン「DISCO FLIGHT」や、新作より「end roll fiction」「Tornado Mystery」で綿密なアンサンブルを聴かせる。「秋の気配のアルペジオ」では叙情的な雰囲気の導入部分から高揚感あふれる大サビへと楽曲を展開させ、それにあわせた照明演出が彼らの演奏をより一層盛り立てた。新作収録曲「Mirror Frustration」のあとはTKと345がステージを去り、ピエール中野のMCコーナーに。ここで彼は9月に東京・日本武道館で行われたPerfume主催のライブイベント「Perfume FES!! 2015 ～三人祭～」に凛として時雨で出演した際のエピソードを熱く語る。さらにピエール中野はおなじみのコール＆レスポンスのアレンジバージョンや、石野卓球「7th Tiger(W10 Mix)」にあわせたドラムソロで観客を沸かせた。

ドラムソロの終盤にTKと345がステージに戻り、テレビ朝日系「ミュージックステーション」での披露が話題となったシングル曲「Who What Who What」でライブは後半へ。3人は「I was music」では「いいよ おかしくなって」というTKのフレーズから爆発力のあるサビへと演奏を展開して場内をヒートアップさせ、「Metamorphose」ではカラフルな照明がステージを彩る中で激しく演奏。続いて柔らかいトーンのアルペジオとゆったりとしたリズムのミディアムチューン「夕景の記憶」を情感豊かに届けた。

その後345がグッズ紹介を挟んでから「ぜひまたライブに遊びにきてください」と挨拶。そしてバンドはラストスパートとばかりにTKのギターリフとシャウトが炸裂した「Telecastic fake show」から「感覚UFO」をたたみかけて全演目を演奏し終えた。345とピエール中野が舞台を降りたあと、ステージ中央ではTKがギターをかき鳴らし続け、最後にギターを置いてフィードバックノイズを出したまま一礼。開演から1時間半ぴったりでライブを締めくくった。

なお凛として時雨は11月20日に神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールにて「凛として時雨 Tour 2015 FINAL Hyper S.O.S.」と題したワンマンライブを開催。さらに11月3日に埼玉・さいたまスーパーアリーナで実施されるthe telephonesの活動休止前最後のライブイベント「the telephones Presents "Last Party ～We are DISCO!!!～"」や、11月27日に東京・EX THEATER ROPPONGIで行われるThe Jesus and Mary Chainの来日公演にゲスト出演することが決定している。

このほかピエール中野は10月6日（火）20:00より放送開始となる東海ラジオ「TOKAIRADIO × TSUTAYA LIFESTYLE MUSIC 929」で10月8日（木）以降、毎週木曜のメインパーソナリティを担当。聴取エリア外のファンはradiko.jpプレミアムの会員であれば全国どこからでも聴くことができるので、こちらも忘れずにチェックしておこう。