Gacharic Spin、熱血パワーでツアー完走「まだまだ突き進む」

Gacharic Spinが5月3日に東京・渋谷公会堂にて「赤裸ライアーツアー」のファイナル公演を行い、集まったおよそ2000人のファンを熱狂させた。

今年2月にリリースされた「赤裸ライアー / 溶けないCANDY」を引っさげて全国を巡ってきたガチャピン。彼女たちは各地でツアー限定のユニットを組むなど新しい試みにもチャレンジして話題を集め、最終決戦の地・渋谷公会堂へと乗り込んできた。開演前から熱気に包まれるフロアに「GS Gacha2015」のメロディが流れると、オーディエンスは一斉に“GSコール”を行いメンバーを迎え入れる。ここでFチョッパーKOGA（B）が「赤裸ライアーツアーファイナル、ぶっ飛ばしていくぞー！」と口火を切り「Lock On!!」から怒涛のライブが開幕した。

「More Power」「爆弾娘（ボンバーガール）」と序盤からトップギアで疾走するメンバーに合わせてファンも激しく体を揺れ動かし、開始3曲にしてホール全体は熱気で充満。KOGAのベースソロパートやTOMO-ZO（G）の巨大けん玉によるパフォーマンスも成功し、ひと汗かいたメンバーはファンに「ツアーファイナルへようこそ！ 楽しい空間をみんなで作っていきましょう！」と挨拶する。間髪入れずにライブは続き、メンバーは「GS★PLANET」でひさびさの人間キーボード、「Ben-Jan-Dan」でゴムパッチンによるパフォーマンスを行い“全力エンターテインメントガールズバンド”の異名通りにサービス精神旺盛なライブを繰り広げた。

ライブ中盤、はな（Vo, Dr）、オレオレオナ（Vo, Key）による関西弁のコントからアコースティックコーナーに突入すると、KOGAとTOMO-ZOを加えた4人で「ヌーディリズム」「好きな人、だけど…」の2曲を披露。歌唱後、KOGAは「私たちは過去に最大のピンチがあって、それを乗り越えて今に至るんですけど、ピンチを乗り越えられたのはたくさんの出会いに支えられたからだと思います。その出会いへの感謝を歌にしたのが『今を生きてる～2013年春～』です。だから今日はみんなと出会えたことに感謝して歌いたいと思います」とこれまでの活動を振り返りつつ同曲を熱唱した。

新曲「夢食いザメ」や光の演出で盛り上げた「JUICY BEATS」を経て、ライブもいよいよ終盤戦に突入。このタイミングでパフォーマー・ガチャガチャダンサーズのまい、ありさがコスチュームをチェンジし、「オトナ少女」ではピエロの姿に、「僕だけのシンデレラ」では白いドレスと黒のタキシード姿になって、熱血ダンスだけでないコミカルさとクールな一面を見せる。ここで「赤裸ライアー / 溶けないCANDY」のCDリリース時に楽器チームとガチャガチャダンサーズで勝負していたCDの売上げ対決が発表され、楽器チームが勝利を収めたことが告げられた。ガチャガチャダンサーズが勝利すれば彼女たち単体でのCDリリースが約束されていたこともあり、敗れてしまったまいとありさは「もう1回チャンスをください！」とメンバーに懇願する。それに対してKOGAは「言っとくけど今のままじゃ勝てないよ！」と厳しくも優しさのある言葉を2人に投げかけ、まいとありさの闘志にさらに火を点けたところで「溶けないCANDY」へとつなげた。

そしてラストスパートへと向かうメンバーの前に「赤裸ライアー」のMVに出演していたプロレスラーのザ・グレート・カブキがサプライズ登場しステージ上で毒霧を噴射。カブキからの「皆さんの力でGacharic Spinを世界へ飛ばしていきましょう！」という言葉に気合いの入ったメンバーとファンは、同曲を拳を高く突き上げながら熱唱した。熱気が充満するステージで「ありがとう！ 最後は『ダンガンビート』！」とKOGAは叫び、疾走感あふれる同楽曲でライブ本編は終わりを迎える。

オーディエンスからの“ガチャピンコール”に迎えられてメンバーがステージに姿を現すと、まずはKOGAより感謝の言葉が述べられる。その中でKOGAは「今日は来てくれてありがとう！ ステージに立てるのはみんなのおかげです。でも1つだけ謝らなきゃいけないことがあります。それは今日の渋谷公会堂をソールドアウトできなかったことです。今の私たちに足りないものを見つけて、次は絶対にソールドアウトさせたいと思います！ これからも突き進んでいくので応援よろしくお願いします！」と涙ながらにコメント。さらに「Gacharic Spinは本当に幸せ。みんなが自慢できるような大きなバンドになります！」とKOGAが宣言すると、割れんばかりの大歓声がメンバーを包み込んだ。

そしてオレオレオナの伴奏に合わせてはなが「宝物」を独唱。はなの力強い歌声が会場に響き渡ると、それにつられてファンも一斉に歌い出し大きな歌声へと変わっていく。そしてバンドは6月3日にリリースされる新曲「Don't Let Me Down」を届け、さらに間髪入れずに「BROKEN LOVER」でさらに会場を盛り上げた。

ダブルアンコールでは、KOGAより今秋にメジャー1stアルバムをリリースすることが決定したと発表がありファンを喜ばせる。そのアルバムを引っさげた単独ツアーがスタートし、ファイナルは11月29日に東京・Zepp Tokyoで行われることがアナウンスされた。KOGAは「今日見ることができなかったソールドアウトという景色を全国で味わいたいと思います。それじゃあ今年も1年突っ走れるように、この曲！ 5分間1本勝負、勝者になっていきましょう！」と述べ、ラストナンバー「WINNER」を投下。会場全体が曲に合わせて“腿上げ”ランニングを実施し、曲が終わるまでノンストップで走り切って最後はゴールテープに飛び込んだ。

「GS Gacha2012」が流れる中、メンバーはファンに感謝の気持ちを伝え、全24曲、およそ3時間におよんだツアーファイナル公演は大団円で幕を閉じた。