Chara、手練バンドと紡ぎ上げた「Secret Garden」の世界

Charaが4月16日に東京・中野サンプラザホールにて、全国ツアー「[Chara Concert 2015 - Secret Garden -]」の最終公演を開催した。

Curly Giraffe（B）、名越由貴夫（G）、白根賢一（Dr）、ゴンドウトモヒコ（Programming, Flugelhorn）、Kan Sano（Key）、加藤哉子（Cho）、竹本健一（Cho）という面々で構成されたAURORA Bandとともに全国5カ所を巡り、東京に戻ってきたChara。最終公演となった中野サンプラザホール公演は2部制で行われ、最新アルバム「Secret Garden」の収録曲と、Charaのキャリアを彩ってきた名曲の数々が手練たちの演奏をバックにパフォーマンスされた。

第1部は「Secret Garden」の世界をしっかり伝える構成に。鳥のさえずりが響きわたる中で場内がゆっくりと暗転すると、アルバムジャケットと同じ真っ白な衣装に身を包んだCharaがバンドメンバーとともにステージに登場した。彼女はそのまま鳥のさえずりをバックに、「せつなくてごめんね」をささやくような声で歌いオーディエンスをうっとりとさせていく。そして甘くハスキーな声で歌い上げる「恋は目を閉じて」、ダビーなサウンドが特長の「Secret Garden」、アコースティックギターを爪弾きながら柔らかに歌った「hug」など最新アルバムの楽曲を続けた。

ツアーファイナルということもあってか、この日はCharaは普段以上に饒舌に。「今日は束縛した衣装なので動きづらいんですけど、けっこう燃えてます（笑）」「ここは子宮なの。みんなは卵ちゃんなの」とChara節全開のトークを展開する。さらに家族や恋人が来場していることも告白して会場を沸かせた。そして「ラッキーガール」「恋は危険さ」という陽気でダイナミックなナンバーを届けたあと、第1部のラストを締めくくる曲として「スーパーセンチメンタル」を歌唱してインターバルに入った。

第2部はタンバリンを持ったCharaとバンドメンバーが、ステージの上手と下手から別れて登場する演出から幕開け。ステージの中央に集まった8人は円陣を組むと気合いを入れ「やさしい気持ち」からライブを再開した。カラフルなドレスに身を包んだCharaは、その後も「ミルク」「上海ベイベ」「Swallowtail Butterfly ～あいのうた～」「Junior Sweet」など懐かしいナンバー熱唱。ときにはイントロが奏でられた瞬間に驚きをにじませた歓声があがり、レア曲の披露に場内の熱気はじわじわと高まっていく。MCでは「私24年目なの。来年何かしたほうがいいの？」とデビュー25周年を前にした思いを口にすると、歌い始めたきっかけが失恋だったことや、デビューのチャンスをつかんだオーディションの思い出を懐かしそうに語り、自身の過去に思いを馳せた。

ステージのバックに投影された月の写真をバックにパフォーマンスされた「月と甘い涙」で第2部が終了すると、すぐさまアンコールを求める拍手が発生。ステージに戻ってきたCharaは「バンドメンバーの紹介忘れてました！」と笑いAURORA Bandの面々を紹介する。そして「また来てくれる？ あんまりライブをしないんだけど、忘れないでね」とひと言。さらにオーディエンスとのつながりが続くことを願って「蝶々結び」を歌い、曲の最後で「おやすみ 結わいて行こう」とささやくように口にすると優しい余韻を残してツアーに終わりを告げた。