ロックアイドルBuono!、バンド携え熱狂のワンマンライブ

Buono!がワンマンライブ「Buono! ライブ2009 ～ハイブリッド☆パンチ～」を東京・日本青年館で行った。

2月11日・12日・14日・15日の4日間にわたり、計7公演が実施された今回のライブ。これまでにファンクラブ限定イベントやリリース記念イベントなどは行われてきたものの、Buono!がメインのワンマンライブはこれが初めて。開演前の会場では、NIRVANA「Smells Like Teen Spirit」やCOLDPLAY「Viva La Vida」などといったロックナンバーが流れ、通常のロック系ライブと同じような高揚感を感じることができた。

開演時間5分前になると、急遽オープニングアクトを務めることになったしゅごキャラエッグ！がステージに出演。2月25日にリリースされる2ndシングル「しゅごしゅご！」を、ひと足先にファンに披露した。

アッパーな「しゅごしゅご！」で会場の温度があたたまったところで、会場が暗転。最新シングル「co・no・mi・chi」にあわせて、Buono!の3人がステージ床から迫り上がってきた。赤・青・黄とカラフルなドレスを身にまとった3人は、続けて「Internet Cupid」を披露。ロック色濃厚な「co・no・mi・chi」から一転して、親しみやすいテクノポップサウンドでキュートさをアピールした。

最初のMCでは、これまで“自称”リーダーだった嗣永桃子が正式にリーダーに就任したことをファンに報告。バラク・オバマ米大統領の真似をして、嗣永は「Yes, We Can」「Change We Need」と宣言し、ファンもこれにあわせて大声で叫び始めた。そのシュプレヒコールはいつの間にか「Buono!サイコー」と変わり、会場の温度は一気に沸点へと達した。ちなみに、嗣永がリーダーに就任することになったいきさつについては、ライブ会場の物販で販売されているDVDマガジンに収録されているとのこと。

その後「みんなだいすき」「ホントのじぶん」の2曲を歌うと、Buono!は2月11日にリリースされたばかりの2ndアルバム「Buono!2」から新曲を披露。「消失点 -Vanishing Point-」では夏焼雅、「I NEED YOU」では嗣永桃子、「OVER THE RAINBOW」では鈴木愛理がそれぞれフィーチャーされ、ワンマンライブならではの試みにファンも満足しているようだった。

「こころのたまご」「星の羊たち」といった1stアルバム「Cafe Buono!」からのナンバーを経て、ステージには一旦幕が下ろされた。幕には楽屋に戻ったBuono!の3人がピザを注文するというコントを上映。現在ピザーラのCMに出演中の彼女たちならではの演出に、客席から笑いが巻き起こった。

スタッフからステージに呼び出される3人の姿を最後に、映像コーナーは終了。再び幕が上がると、そこにはギター、ベース、ドラム、キーボードの4人編成バンドの姿があり、さっきまでのカラオケ使用スタイルから一変し、ここからエンディングまで生バンドをバックにBuono!のステージが繰り広げられた。このスタイルでのオープニングにふさわしい「ロックの神様」から再スタートしたライブは、夏焼の「前半はポップ、後半はロックでいきますよ！」という合図とともに、「泣き虫少年」「ロッタラ ロッタラ」が演奏された。Buono!はメンバー全員が女性のバンドを従え、これまで以上にアグレッシブなパフォーマンスを見せつけつつも、「Early Bird」「Cafe Buono!」のメドレーでは10代の女の子らしい可愛らしさを存分にアピール。“ロックアイドル”の名にふさわしい、ハードかつキュートな二面性をファンに見せつけた。

その後のMCでは、Buono!の結成から現在までを振り返りつつ、今後の目標／展望をそれぞれ語った。夏焼は「よく周りからクールと言われるんですが、今後はもっとカワイイって言われたい」とコメント。嗣永は「料理がもっと上手くなりたい」、鈴木は「絵が上手になりたいです。あと、今年はもっと大人になることが目標」とそれぞれの思いを口にした。

ライブはいよいよ終盤戦に突入。「マイラブ」に続いて、ニューアルバム「Buono!2」のラストナンバー「ゴール」が披露された。COLDPLAY「Viva La Vida」にも通ずるギターのストロークとストリングスの音色で、会場は幻想的かつサイケデリックな空間に包まれた。余韻を持たせたエンディングに対し、客席からは大きな拍手が。さらにメンバーがファンを煽ると、「恋愛♥ライダー」「れでぃぱんさぁ」のアッパーチューン2連発。本編最後は疾走ポップパンクチューン「Kiss!Kiss!Kiss!」で、大盛り上がりのエンディングを迎えることができた。

Buono!の3人が笑顔でステージを去ると、すぐに客席からアンコールを求める「Buono!コール」と拍手が巻き起こった。数分後に、バンドメンバーとBuono!の3人が再登場。「君がいれば」をしっとり歌い上げた後、ひとりずつライブの感想を口にした。リーダー嗣永が「今日の思い出を胸にギュッとしまっておいてください。また次に会えるのを楽しみにしてます！」と言うと、ラストナンバー「Last Forever」が披露された（最終日2月15日の公演では、この後さらに「じゃなきゃもったいないっ！」も歌われた）。

ライブ本編での白熱した空気をピースフルなものへと変え、最高の笑顔に包まれライブは終了。今後各メンバーはBerryz工房や℃-uteの全国ツアーへと突入するが、再びBuono!としてもパワフルなライブパフォーマンスを披露してくれることだろう。また、今回は東京公演のみだったが、今後は地方公演を含む本格的な全国ツアーにも期待したいところだ。

「Buono! ライブ2009 ～ハイブリッド☆パンチ～」セットリスト

OPENING ACT：しゅごキャラエッグ！「しゅごしゅご！」
～OPENING SE～
01. co・no・mi・chi
02. Internet Cupid
--MC--
03. みんなだいすき
04. ホントのじぶん
--MC--
05. 消失点 -Vanishing Point-（夏焼メイン）
06. I NEED YOU（嗣永メイン）
07. OVER THE RAINBOW（鈴木メイン）
--MC--
08. こころのたまご
09. 星の羊たち
--映像コーナー--
10. ロックの神様
--MC--
11. 泣き虫少年
12. ロッタラ ロッタラ
13. Early Bird ～ Cafe Buono!（メドレー）
--MC--
14. マイラブ
15. ゴール
--MC--
16. 恋愛♥ライダー
17. れでぃぱんさぁ
18. Kiss!Kiss!Kiss!
--ENCORE--
E1. 君がいれば
--MC--
E2. Last Forever
E3. じゃなきゃもったいないっ！（2/15のみ）