delofamilia、オペラシティでイアンとジャージ共演

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adidas Originalsの新プロジェクト「Originals by Originals」のスタートを記念したスペシャルコンサート&作品展「delofamilia concert and Originals by Originals kzkExhibition」が、2月5日に東京オペラシティコンサートホールにて開催された。

ORANGE RANGEとはひと味違った実験的サウンドを鳴らすdelofamilia。今後の活動にも注目が集まる(photo by AKIRA MAEDA)。

ORANGE RANGEとはひと味違った実験的サウンドを鳴らすdelofamilia。今後の活動にも注目が集まる(photo by AKIRA MAEDA)。

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イベントはORANGE RANGEのNAOTOによるプロジェクト・delofamiliaのコンサートと、デザイナー・倉石一樹がフラワーアーティストの東信を迎えて制作した作品展で構成。「Originals by Originals」kzkラインの洋服と生花によるオブジェは、吹き抜けになっているコンサートホールのロビーに展示され、通常のロックコンサートとは異なる独特の雰囲気に。これら作品は写真撮影可能となっており、adidasウェアに身を包んだ観客が一緒にフレームに収まる光景があちこちで見られた。

コンサートは、19時を20分ほど過ぎたころに客電が落ち、凛とした静けさの中で開始。2階部分に配置された、ホールの特徴にもなっている巨大なパイプオルガンがおごそかに鳴らされ、教会音階の楽曲を2曲演奏。そのあいだにdelofamiliaやオーケストラがステージに現れ、各自の配置につき、チューニングを始める。

コンサートはdelofamilia(G)、Rie fu(P, Vo)、SASSY(Dr / HIGH and MIGHTY COLOR)、コーヘー(G / ホイフェスタ)、YOH(B / ORANGE RANGE)というバンドメンバーに加え、ヴァイオリニスト/アレンジャーのエヴァートン・ネルソンが参加するという豪華編成で実施。登場後はMCもなく、1曲目「no promises」に突入した。

この日演奏の楽曲は全曲Rie fuがボーカルを担当。その透きとおった歌声が会場をあっという間に満たしていく。着席したまま礼儀正しく耳を傾けているオーディエンスが、音と照明の織り成す緊張感ある空間に引き込まれていく様子が見て取れた。

4曲目が終わったところで初めてNAOTOが「みなさん、こんばんは。delofamiliaです」と口を開いた。「今日はRie fuと一緒にやっています。とてもいい空間で楽しんでいます」とクラシック専用ホールでの演奏を楽しんでいる様子を伺わせる。

NAOTOが「次はRie fuの曲をやります。楽しんでください」と言いステージを後にする。そして披露されたのは2月18日にリリースを控えたニューシングル「PRESENT」。Rie fuがピアノで弾き語るメロディに、エヴァートン・ネルソンのアレンジによる弦楽アンサンブルが重なっていく美しい曲が披露された。

終了後、NAOTOが再びステージに姿を現し「いやぁ……いい曲でしたね」と感想を口にする。「こんな景色の中、ライブができて本当に幸せです。さらにここでこの人と一緒にできることも幸せです。紹介します、イアン・ブラウン!」とスペシャルゲストを呼び込むと、わぁっと歓声が上がる。

のっしのっしと“キング・モンキー”らしい振る舞いで登場したイアン・ブラウンはNAOTOと握手&ハグを交わし「Thank you」と客席に向かって挨拶。すぐさまThe Stone Rosesの名曲「I wanna be adored」のイントロが鳴り出すと、観客が口笛や拍手で応じる。トラックの持つうねるようなグルーヴはそのままに、クラシカルなアレンジが施された楽曲は新たな魅力を発していた。

続けて、コンピレーションアルバム「One by One」収録の「JUST LIKE YOU (A.D.I.D.A.S)」、2001年リリースの「F.E.A.R」を熱唱。約1年ぶりとなる日本でのパフォーマンスは短いながらも大成功に終わった。

イアンがステージから去ったあとは、delofamiliaが「One by One」に提供した楽曲「blond head」を披露。浮遊感のある歪んだギターとRie fuの切ないボーカルが絡み合うミディアムチューンは、NAOTOが今表現したい音が凝縮した曲と言えるだろう。

その後も音源化されていない楽曲を次々とパフォーマンス。パイプオルガンの埋め込まれた壁に投影されたアンビエントな映像とあいまって、会場は幻想的な空気に包まれた。さらに「rebirth」ではNAOTOが「ここでもうひとりゲストを」とAFRAを紹介。弦楽アンサンブルとヒューマンビートボックスの共演というレアなステージが展開された。

この日は本編13曲に加えアンコールで1stアルバム収録の「Balance」をプレイ。アンコール前に「ありがとうございます。いつまでも演奏していたいような気持ちなのですが、まだこの場から浮いているような気がします(笑)。今日は本当にありがとうございます」と感謝の思いを何度も口にするNAOTOの姿が印象的だった。

コンサート終了後には、東京・六本木Rolling Stone Cafeにて関係者限定のアフターパーティが開催。松田 "chabe" 岳二(CUBISMO GRAFICO)のDJプレイが響く中、delofamiliaやサポートメンバーはもちろん、イアン・ブラウン、クボタマサヒコ(BEAT CRUSADERS)など、アルバム「One by One」参加のアーティストが一堂に集うゴージャスな“打ち上げ”となった。また会場限定スペシャルライブとして、RYUKYUDISKO×AFRA & INCREDIBLE BEATBOX BANDがアルバム提供曲「Osaka by Okinawa」を披露。曲の途中でAFRA & I.B.B.が「Seven Nation Army」のフレーズを盛り込むなど、白熱したパフォーマンスを繰り広げた。さらにトミー・ゲレロがギターとリズムマシンのみでワンマンライブを開催。アルバム提供曲「another nite another day another way」など全8曲のプレイに加え、AFRAがアンコールで飛び入り参加し即興でコラボレーション。贅沢なライブにオーディエンスは酔いしれていた。

なお、コンピレーションアルバム「One by One」は2月25日発売。それぞれのアーティストがadidas Originalsにインスピレーションを得た新曲・新バージョンを提供している。またdelofamiliaの2ndアルバム「eddy」は4月8日にリリース。コンサートで披露された新曲の数々が収録されることを期待しておこう。

「delofamilia concert and Originals by Originals kzkExhibition」セットリスト
@東京オペラシティコンサートホール

01. no promises
02. down
03. wounded
04. belle
05. PRESENT(Rie fu)
06. I wanna be adored(IAN BROWN)
07. JUST LIKE YOU (A.D.I.D.A.S)(IAN BROWN)
08. F.E.A.R(IAN BROWN)
09. blond head
10. feather
11. meteorite night, tonight
12. rebirth(with AFRA)
13. primal

EN. Balance

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delofamilia、オペラシティでイアンとジャージ共演 http://natalie.mu/news/show/id/13397

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