在日&一宮が黒いノリで10周年リキッド祝福

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在日ファンク田我流のツーマンライブ「LIQUIDROOM 10th ANNIVERSARY 在日ファンク x 田我流」が、8月8日に東京・LIQUIDROOM ebisuで開催された。

在日ファンクとstillichimiya。(撮影:寺沢美遊)

在日ファンクとstillichimiya。(撮影:寺沢美遊)

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このイベントはLIQUIDROOM ebisuのオープン10周年を記念して開催されたもの。先攻の田我流はバックDJにおなじみYOUNG-Gを従えて登場し、一気に3曲を畳み掛けた。しかし若干のアウェイな反応を感じたのか、田我流はその会場の空気感をファンキーなビートループに合わせてフリースタイルで表現する。

在日ファンクの人気曲にちなんで「『爆弾こわい』みたいな感じでラッパーこわい」「たまにテレビに出たって大麻所持」「俺らはダークなイメージをひっくり返しにきた」「在日ファンクも田我流がやってる音楽も根本は一緒だろ。ほら聴いてみろ、このビートはJB」とリズミカルにラップすると会場から大きな歓声が上がった。

stillichimiya(撮影:寺沢美遊)

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場内が温まってきたところで、田我流が所属するヒップホップグループ・stillichimiyaからMMM、Mr.麿、BIG BENが騒々しくステージに現れる。stillichimiyaの特徴はパフォーマンスが演劇的であるということ。この日も田我流とMMM、YOUNG-Gが下支えする上で、Mr.麿とBIG BENという個性全開のトリックスターが舞台を右に左に暴れ回って、最新アルバム「死んだらどうなる」の収録曲をパフォーマンスした。そしてもはやstillichimiyaでは恒例となった「やべ~勢いですげー盛り上がる」で5人は、文字通りLIQUIDROOMを“やべ~勢いですげー盛り上げ”た。

アウェイな空気もすっかり緩和されたところで、ステージは再び田我流とYOUNG-Gの2人体制へ。2人は「これは俺らからのプレゼントです。みんなの夏が楽しくなるおまじない」とスチャダラパー「サマージャム'95」をカバー。続いてメロウな人気曲「ゆれる」で合唱を巻き起こしたあと、田我流は「スチャダラパーさんに呼んでもらったのが、LIQUIDROOMでの初ライブだったんです。でもそのときは全然うまくライブができなくて、悔しくて楽屋で泣いたんです。いつか自分もお客さんに自分の歌を覚えてもらえるようになって、またここでやりたいと思ってました」「LIQUIDROOM の10周年記念イベントに呼んでくれてありがとうございます」と話すと観客から温かい声援と拍手が起こった。ラストは「ANOHI」を涙ながらに歌い、バトンを在日ファンクに渡した。

在日ファンク(撮影:寺沢美遊)

在日ファンク(撮影:寺沢美遊)[拡大]

しばしの休憩を挟んで在日ファンクが登場。浜野謙太(Vo)がステージ中央でぺこりと一礼すると、それを合図にバンドは爆音を鳴らして観客を煽る。場内から冷静さが失われたところで高速ファンクチューン「むくみ」を演奏した。そしてJBマナーの新曲「百年」、さらに「マルマルファンク」と泥臭いグルーヴのナンバーと続く。MCでハマケンは「今日はいいね! いつもみたいに“あの人たちなんで勝手に盛り上がってるんだろう?”ってポカーンとしないもんね」とオーディエンスのノリのよさを讃えた。

浜野謙太(在日ファンク)と田我流(stillichimiya)。(撮影:寺沢美遊)

浜野謙太(在日ファンク)と田我流(stillichimiya)。(撮影:寺沢美遊)[拡大]

「毛モーショナル」は、このツーマンに先立って実施されたハマケンと田我流の対談で、田我流が好きな在日ファンクの曲として挙げていたナンバー。「イヤァァァァァァ!」という強烈なシャウトとともに、ハマケンは男の脱毛に対する怒りを歌った。この日の「毛モーショナル」はスペシャルバージョンとして、stillichimiyaのメンバーが客演で参加。田我流はハゲヅラを被って下品なフリースタイル、YOUNG-GとMMMは記念撮影、BIG BENは在日ファンクのメンバーへいたずら、Mr.麿はビブラートを効かせたコーラスをするなど、一宮のメンバーはステージ上でやりたい放題暴れ回り、最後は「断固陰毛」と連呼して嵐のように舞台を去った。

後半在日ファンクは9月3日にリリースされるニューアルバムから「根にもってます」「ちっちゃい」を一気に披露し、代表曲「爆弾こわい」になだれ込む。バンドの生み出すグルーヴが増すごとにハマケンのダンスのキレも鋭くなり、「爆弾こわい」では連続で股裂きダンスを繰り出した。

熱唱するハマケン(在日ファンク)。(撮影:寺沢美遊)

熱唱するハマケン(在日ファンク)。(撮影:寺沢美遊)[拡大]

またハマケンは「俺らが今度出すアルバムはジェームス・ブラウンというより、田我流という感じだよね。(田我流の)『B級映画のように 2』を聴いて『こんなに言いたいことをガツガツ言ってもいいんだ』って衝撃を受けたんですよ」と告白した。本編最後の曲となった「京都」では豪快なコール&レスポンス“キョウトアンドレンスポンス”で会場を一体にした。怒濤の本編のあとにはアンコールでスウィートなソウルチューン「笑うな」をパフォーマンスして、和製ブラックミュージックが渦巻いたこの日のショーの幕を閉じた。

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LIQUIDROOM 10th ANNIVERSARY 在日ファンク x 田我流
2014年8月8日 LIQUIDROOM ebisu セットリスト

田我流

01. Intro(Are You Ready For This)
02. パニックゲーム
03. My Biz
04. フリースタイル
05. Saudade(Remix)
06. JUST
07. うぇるかむ / stillichimiya
08. Hell Train / stillichimiya
09. 生でどう? / stillichimiya
10. Mr.麿 Intro
11. やべ~勢いですげー盛り上がる feat. stillichimiya
12. むちゃくちゃやんけ
13. Straight outta 138(Dance Hall Version)
14. 選挙に行こう(Dance Hall Version)
15. あの鐘を鳴らすのは、、俺
16. アレかも、、
17. サマージャム'95
18. ゆれる
19. ANOHI

在日ファンク

01. 大イントロ
02. むくみ
03. 百年
04. マルマルファンク
05. 不甲斐ない
06. 毛モーショナル
07. 嘘
08. 根にもってます
09. ちっちゃい
10. 爆弾こわい
11. 京都
12. 笑うな

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Mr.麿(MARO) @ishi_still_maro

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