黒い服に身を包んだ井手上誠(G)、佐藤研二(B)、
吹きすさぶ風の音をBGMに、井手上のアコギと佐藤のチェロのシンプルな演奏で披露された「あしかせ」では、観客はより生々しい彼女の声に聴き惚れるようにじっと耳を傾ける。曲調とも相まって場内に張り詰めたムードが広がると、黒木は「しんみり来た?」とファンへ笑いかけてその緊張感をほぐした。その後は「窓」「ウエット」と最新アルバム「標本箱」の収録曲が続く。「マトリョーシカ」の終わりには黒木がスタッフに髪の毛をスプレーで染められ、赤色のボブに変身。彼女はワンピースを脱ぎ捨てノースリーブにショートパンツというスタイルになると、ギターを手にし「カルデラ」をかき鳴らした。
ライブのハイライトとなったのは「革命」。黒木が突如自身の生い立ちや音楽との出会い、活動における決意表明を物語を読み上げるように語ったのち、客席へ向かって「もっと大勢の人間を巻き込んでいこう。退屈な日々を蹴散らしていこう。私たちはどこまでも愉快に、どこまでも勇ましく、進む!」と力強く宣言したことを合図に、“気高く生きる”という信念を高らかに歌う「革命」が始まった。オーディエンスは拳を掲げながら黒木とともに歌い、会場には大きな一体感が生み出された。
アンコールでは、バンドとして活動していた“黒木渚”を解散させたことに迷いがあったことを明かすも「私は間違ってなかったんじゃないかなと、今思えた。やっと」と今の心境を口にした黒木。この日集結したファンへの感謝を述べ、2年以内に日本武道館に立つことを宣言してから、最後に「あたしの心臓あげる」で全18曲の公演を終了させた。彼女は「終わってしまったー! 生きてきて一番楽しかった。ほんとにありがとう!」と叫ぶと、充足感に満ちた様子で足取り軽くステージをあとにした。
なおこの日の模様は8月20日にライブDVDとして通販限定でリリースされる。特設サイトでは現在DVDの予約を受付中。
黒木渚 ONEMAN LIVE TOUR「革命がえし」
2014年6月1日 渋谷公会堂 セットリスト
01. はさみ
02. 骨
03. フラフープ
04. クマリ
05. あしながおじさん
06. 赤紙
07. うすはりの少女
08. あしかせ
09. 窓
10. ウエット
11. プラナリア
12. マトリョーシカ
13. カルデラ
14. 革命
15. 金魚姫
16. テーマ
<アンコール>
17. エスパー
18. あたしの心臓あげる
リンク
- 黒木渚 | KUROKI NAGISA
- 黒木渚【「革命がえし」ツアーファイナル 渋谷公会堂 2014】LIVE DVD
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マシータ(ドラムのひと)ただ今リモート🥁録音うけたまわり中👍 @maseeeta
昨日そして全国で「革命がえし」ツアーにご来場くださった皆さん本当に有り難うございました!もう既に精力的に新曲制作に着手し始めているという彼女の【次章】を楽しみに待ちましょう!|ナタリー 黒木渚、渋谷公会堂ワンマンで迷い断ち切り決意表明 http://t.co/s47UlVv69R