さくら学院の公開授業は、さまざまな分野のプロフェッショナルを特別講師として招き、生徒たちが授業を受ける様子を観覧する恒例行事。この日は2013年度最後の公開授業イベントということもあり、会場には両日あわせておよそ1600人の父兄(ファン)が集結した。
初日はさくら学院担任である森ハヤシ先生の盟友、お笑いコンビ・かもめんたるの槙尾ユウスケと岩崎う大を講師に招き、「コントの授業~目指せ!スーパーコメディエンヌ!~」と題した授業を開催。1限目には飯田來麗、杉崎寧々、佐藤日向、田口華、磯野莉音、大賀咲希、2限目には堀内まり菜、菊地最愛、水野由結、野津友那乃、白井沙樹、山出愛子がそれぞれ出席し、終始笑いの絶えない授業となった。
コントの授業では、まず講師のかもめんたるがお手本となるコントを披露。その後さくら学院の生徒たちは即席でコンビを組み1組ずつコントに挑戦することになった。コンビを組むためにボケとツッコミの適性チェックとしてかもめんたるから「動物園を表現してください」という課題が与えられた生徒たちは、全身を使って思い思いに“動物園”を表現。そして適性チェックの結果即席コンビが結成され、続いて岩崎から「ボケの人は自分の周りにいて面白いなと思う人をモノマネするといい」というアドバイスが行われると、これにピンときた飯田は堀内になりきって槙尾に話しかけてみる。しかしかもめんたるの2人は何が面白いのかとポカンとした表情を浮かべるばかり。この緊急事態にすかさず森ハヤシ先生から「これはかもめんたるさんは知らないと思いますけど、ああいう人がさくら学院にはいるんです。さくら学院の生徒会長はああいう感じなんです!」とフォローが入り、生徒と父兄からは笑いが起こった。
コントの基本を習ったところで、生徒たちはコントの実践へ。まずはかもめんたるのアドバイスを受けながら喫茶店が舞台のコントを作成し、1組ずつ順番に披露していった。杉崎と飯田のコンビ“巨体物”のコントでは、飯田が演じたとんちんかんな注文を繰り返す客に一生懸命対応する店員を杉崎が熱演。咬み合わない会話をベースにした個性豊かなコントで会場は大きな盛り上がりを見せた。
そして最優秀コンビに輝いたのは心の中に“メルちゃん”がいると言い張る大賀に冷たいツッコミを入れ続ける田口のコンビ“ぷにょぷにょ組”と、うさ耳を付けた不思議キャラに扮した菊地に対して冷静に対応する白井のコンビ“こやじ”で、発表を聞いた菊地と白井は「ウソ!? やったー!」と抱き合って喜んだ。今回のコントの授業について岩崎は「思った以上にみんなよかったです。本当にみんな予想の上を行きました。アイドルの人はすごいね」と生徒たちのコントを評価した。また槙尾は森先生とWAGEというコントグループで活動していた頃を振り返り「仲間っていうのはずっと仲間だから、ずっと目標までがんばってたらまたこうやって一緒になることもあるし。今はつらいこととか失敗することもあるけど、全部が自分の糧になると思うからこれからもずっとがんばってね」と締めくくり、かもめんたるによるコントの授業は終了した。
2日目は「歌の考古学~2013年度~」と題した授業が行われ、昨年度に引き続きさくら学院校長であり放送作家の倉本美津留が講師として登壇した。この「歌の考古学」は生徒たちそれぞれが生まれる前の楽曲を1曲選び、その選曲理由をプレゼンして最後にアカペラで歌唱するという内容。今回1限目には杉崎、佐藤、菊地、野津、磯野、山出、2限目には堀内、飯田、水野、田口、白井、大賀が出席し、生徒たちは自分たちが伝えたいと思う楽曲を次々とプレゼンしていった。
1限目のトップバッターは山出が登場し松田聖子の「瑠璃色の地球」を最年少ながら伸びやかな歌声で歌い上げた。続く磯野、野津、菊地も真剣な眼差しで自分の選んだ楽曲を熱唱し父兄からの大きな拍手に包まれる。2限目に出席した田口は目を輝かせながらマニアックなプロレストークを展開。そしてプロレスラー鈴木みのる選手の入場曲として知られる中村あゆみ「風になれ」を絶唱し、本家さながらのパワフルな歌声を響かせた。また、大賀、白井、水野もスケッチブックやホワイトボードを駆使して楽曲への思いを語り、堂々とした歌声を披露して父兄たちを驚かせる。一方、今年度でさくら学院を卒業するため今回が最後の公開授業となる堀内、杉崎、飯田、佐藤も印象的なプレゼンと歌唱を披露。佐藤はTUBEの「シーズン・イン・ザ・サン」をすべて英語でクールに歌い上げ、スピッツの「空も飛べるはず」を選んだ飯田は自分なりに解釈した歌詞を噛み締めながら歌唱した。そして杉崎は、この日会場に足を運んでくれた大好きな父の話をして、自分の父と父兄への感謝の気持ちを込めながらPRINCESS PRINCESSの「パパ」を歌い上げ涙を見せた。
生徒会長の堀内は2限目の大トリとして舞台に登場。堀内は自分と音楽との出会いを振り返り、ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」を観たときに印象的だった「ドレミの歌」を紹介していく。そのプレゼンで堀内は「さくら学院で学んできた歌は一方通行な歌ではなくて1人ひとりの父兄さんと1つになることができる歌だと思っています。だから今回、倉本校長に許可を得て皆さんと一緒に1つのメロディを作りたいと思います」と宣言し、模造紙に書いた歌詞を指しながら掛け合いパートを父兄に説明していく。そして堀内は客席にマイクを向けたり手拍子をしたりしながら会場全体を巻き込んで「ドレミの歌」を元気に歌い上げ、2013年度最後の公開授業を締めくくった。
なお彼女たちは3月28日に東京・SHIBUYA-AXで単独イベント「The Road to Graduation 2013~放課後アンソロジー みんなでわっしょい!~」を実施。3月30日には「The Road to Graduation Final ~さくら学院 2013年度 卒業~」を東京・渋谷公会堂で開催する。
さくら学院 公開授業「歌の考古学~2013年度~」 メンバー歌唱楽曲
堀内まり菜「ドレミの歌」
飯田來麗「空も飛べるはず」(スピッツ)
杉崎寧々「パパ」(PRINCESS PRINCESS)
佐藤日向「シーズン・イン・ザ・サン」(TUBE)※全英詞
水野由結「シー・ユー・アゲイン」(小泉今日子)
菊地最愛「PRIDE」(今井美樹)
田口華「風になれ」(中村あゆみ)
野津友那乃「上を向いて歩こう」(坂本九)
磯野利音「君が好きだと叫びたい」(BAAD)
白井沙樹「MOON」(レベッカ)
大賀咲希「LOVE LOVE LOVE」(DREAMS COME TRUE)
山出愛子「瑠璃色の地球」(松田聖子)
The Road to Graduation 2013 ~放課後アンソロジー みんなでわっしょい!~
2014年3月28日(金)東京都 SHIBUYA-AX
The Road to Graduation Final ~ さくら学院 2013年度 卒業~
2014年3月30日(日)東京都 渋谷公会堂
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