5月発売のフルアルバム「かんぺきな未完成品」を引っさげ、6月より全国各地を回ってきたSCOOBIE DO。まず「想定外のハプニング」でどっしりとした重いビートをフロアに浴びせた彼らは、「愛と呼べたら」「夢のその先へ」と新作からのナンバーを連発して観客を踊らせていく。コヤマシュウ(Vo)は広いステージ上を跳ね回りながら右へ左へと動いたり、強烈なブルースハープを聞かせたりと絶好調の様子。フロント3人のユーモアあふれるパフォーマンスが見どころの「PLUS ONE MORE」ではオーディエンスが一斉にジャンプし、場内の熱気は早くも沸点に達した。
コヤマが「元気か赤坂ー! 会いたかったぞ赤坂ー! この日をずっと待ってたよ!」と喜びを表したMCのあとは、軽妙なファンクチューン「穴」「顔のない声」が会場を揺らす。歓喜の声が上がった「What’s Goin’ On」に続いては、一転して「一粒のしずく」がやわらかい空気をもたらす。新旧の楽曲を織り交ぜてさまざまな表情を見せるバンドアンサンブルに、オーディエンスは気持よさそうに身体を委ねていった。
「ドキドキするソウルナンバーいってみよう!」と紹介された「ハートビート」から始まったブロックでは、「真夜中のダンスホール」「Disco Ride」とボルテージを上げる楽曲が惜しみなく投下される。ハイテンションな「ロックンロールは未定」が終わったあとには観客の1人が「SCOOBIE DO最高!」と叫び、それに反応してフロア中に拍手が広がるという光景も。コヤマはうれしそうに「いいね、その感じ」と笑い、会場にはアットホームな雰囲気が漂った。彼がツアーファイナルということに触れライブへの思いを話すと、マツキタイジロウ(G)がメロウなギターフレーズを奏で出す。するとコヤマが「このツアーを通して、リーダーが悪い技を覚えました……。それはセットリストにない曲をこうやって弾き出すんです」とこぼす。そして「こんなこともあろうかと昨日CDを聴いてきました」と笑いを誘うと、素朴な声で「月光」を歌い出して観客を魅了した。
ライブ後半は「ここから大ヒットナンバーをノンストップでいこうと思うんだが大丈夫か赤坂!」というコヤマの宣言通りアッパーチューンが畳み掛けられ、場内はあっという間にお祭り騒ぎに。そして本編ラストにはさわやかなメッセージソング「もういちどやってみよう」が届けられた。アンコールでは2011年に発表された「ミラクルズ」、彼らのデビュー曲「夕焼けのメロディー」が披露される。コヤマが客席にマイクを差し出した「Little Sweet Lover」ではバンドとオーディエンスが一体となって盛り上がり、会場はこの日一番の熱狂に包まれた。演奏し終えた4人は楽器を置いてステージ前に歩み寄るも、再度自らの位置に戻り再度スタンバイ。ファンは予期せぬ出来事に沸き上がり、彼らから贈られた「キミとオレ」を噛みしめるように楽しんだ。
SCOOBIE DOは今後各地のイベントに出演し、年明けからは愛知、大阪、東京、宮城、広島、福岡、滋賀でワンマンライブを開催する。3月30日には神奈川・CLUB CITTA'にて恒例の主催イベント「Root & United」を行い、RHYMESTERともう1バンドを迎えて対バンライブを繰り広げる。
SCOOBIE DO「Funk-a-lismo! vol.8」
2013年11月9日 赤坂BLITZ セットリスト
01. 想定外のハプニング
02. 愛と呼べたら
03. 夢のその先へ
04. 左胸のボス
05. PLUS ONE MORE
06. 穴
07. 顔のない声
08. What's Goin' On
09. 一粒のしずく
10. 風は吹き抜けた
11. ハートビート
12. 真夜中のダンスホール
13. Disco Ride
14. ロックンロールは未定
15. 月光
16. ひとつと半分
17. 悲しみと踊りながら
18. トラウマティック・ガール
19. Back On
20. MIGHTY SWING
21. かんぺきな未完成品
22. もういちどやってみよう
<アンコール>
23. ミラクルズ
24. 夕焼けのメロディー
25. Little Sweet Lover
26. キミとオレ
SCOOBIE DOのTV・ラジオ出演情報
タグ
リンク
- ::: WEB Scoobie Do | Scoobie Do.com :::
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
音楽ナタリー @natalie_mu
SCOOBIE DO、赤坂BLITZ踊らせたツアーファイナル http://t.co/XVvFsHBGDU