再生数急上昇ソング定点観測 (2024年6月4週目) [バックナンバー]
Snow Man過酷なダンスでついに世界チャート1位に / TOOBOEが悲惨さを描写した驚きの映像表現とは?
今、盛り上がり始めている曲 / これから盛り上がりそうな曲について詳しく解説
2024年6月28日 18:30 9
YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週刊連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで6月14日から6月20日にかけて集計されたミュージックビデオランキング、および急上昇ランキングの中から要注目トピックをピックアップします。
文
まずはこの週の初登場曲の振り返りから
今週のYouTubeのミュージックビデオランキングは、4位に
ナヨン「ABCD」ミュージックビデオ
18位には
NewJeans「Right Now」ミュージックビデオ
28位には
MAZZEL「Counterattack」ミュージックビデオ
30位には
RIIZE「Boom Boom Bass」ミュージックビデオ
31位にはJUNON(
JUNON(BE:FIRST)「Nova Flame」Special Dance Performance
36位には
DECO*27「ハオ feat. 初音ミク」ミュージックビデオ
人気グループのソロ曲が上位に複数並んだ今週は、下記の3曲をピックアップ。
Snow Man「BREAKOUT」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場2位
そんな世界中から注目を浴びている今回のMVは、映画の世界観とリンクする「9人のヒーロー」をイメージしたという、これまでで最も激しいダンスパフォーマンスが見どころ。ダンスシーンは2日に分けて合計14時間以上も費やして撮影したという。「めざましテレビ」「DayDay.」といった朝のニュース番組のインタビューでラウールは「自分たちにとっては初めての撮影方法。ダンスの強みが前面に出るように、2秒のためだけのカットもあった」とコメント。
Snow Man「君は僕のもの」ミュージックビデオ
なお6月26日にはもう1つのシングル表題曲「君は僕のもの」のMVも公開された。この曲は渡辺翔太が主演を務めるテレビ朝日系ドラマ「青島くんはいじわる」の主題歌。MVはメンバー同士が集まった夏の休日を覗き見するという内容で、現在「人気急上昇中の音楽」は「BREAKOUT」が1位、「君は僕のもの」が2位という上位独占状態になっている。
TOOBOE「痛いの痛いの飛んでいけ」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場32位
2022年11月に公開された「錠剤」のMVは桃太郎がモチーフ。マフィアの幹部である青年エテと、エテと付き合う娼婦でありマフィアの幹部・フェザンスを殺害した犯人であるメズの悲しい愛憎劇が繰り広げられている。MVを観て「メズとは何者なのか?」と気になった人も多いだろう。
TOOBOE「錠剤」ミュージックビデオ
そんな「錠剤」の前日譚となっているのが今回のMVだ。メズの育ての親・ゴヅキの幼少期からストーリーが始まり、成長したゴツキがメズと一緒に「錠剤」のMVの舞台である混沌街・桃郷にたどり着くまでが描かれている。
「痛いの痛いの飛んでいけ」のMVが面白い試みをしているのは、画面を二分割して物語が進むところだ。右画面には母親と幸せに暮らすゴツキの“理想”の生活が、左画面には貧しいあまり母親にサーカス団へ売り飛ばされて不幸になる“現実”が映し出されている。対比構造を表した画作りにしているからこそ、現実の悲惨がより際立っている。キャラクターデザインを担当したしまぐちニケはX(Twitter)で「何個かtooboeのMV作って気づいたんだけど、別にわざと辛い展開にしたいと思ってるわけじゃなくて、これまでやった3曲に対して『この曲の歌詞の主人公を肯定して幸せにしちゃダメだ』みたいな思いが無意識下であるんやと思う」「『痛いの痛いの飛んでいけ、幸福なあなたに』なんて言う人間を創作で幸せにして良いと思うか?」とポストしている。メズがマフィアに復讐心を抱いた理由などについては、もしかしたら今後のMVで明らかになっていくのかもしれない。TOOBOEの新曲に期待したい。
舟津真翔「一目惚れ」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場88位
舟津真翔は2001年生まれのシンガーソングライター。2017年に15歳で地元・島根から単身上京したのち、2018年にシングル「Dreamer」でメジャーデビューを果たし、現役高校生シンガーとして注目を浴びた。2023年7月にリリースした、運命の人と出会えた奇跡を歌った「君は運命の人」は、YouTubeで490万回再生、TikTokで1800万回再生を突破した。
舟津真翔「君は運命の人」ミュージックビデオ
若くして才能を発揮している舟津。そんな彼が5月14日にリリースした新曲「一目惚れ」は、TikTok総再生数が3億回を超えるほど破竹の勢いでバズっている。振付動画や歌ってみた動画を始め、同曲を使用した“一目惚れ予測”のエフェクトが拡散され、バイラルヒット中だ。TikTok上における人気を測るBillboard JAPANのチャート「TikTok Weekly Top 20」では6月5日公開のランキングで1位を獲得し、現在まで4週連続でランクインしている。
この曲は一目惚れをしたときの心情や、日が経つにつれてその相手への恋心が大きくなっていく様子を鮮明に描いたラブソング。YouTubeのコメント欄では「入学して前の席の子に一目惚れして、どんどんどんどん好きになっていって、その子の笑顔を見るたびに癒されて、その子がいるだけで幸せだと思えてます」「新学年になって始めくらいに腕相撲した背の高い男の子に一目惚れして、仲良くなった子に、勇気を出してLINE聞いてもらって繋がりました。最近めっちゃ目が合うだけでドキドキしたり笑顔になったり、学校に行くのが楽しくなりました」など、この曲の歌詞と自身の経験を重ねた書き込みが多い。曲名通り、誰かに一目惚れをしたことがある人、一目惚れを経て今まさに恋愛中の人には間違いなく刺さる楽曲だ。
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- 真貝聡
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ライター / インタビュアー。雑誌やWebで執筆するほか、MOROHA「其ノ灯、暮ラシ」、BiSH「SHAPE OF LOVE」、PEDRO「SKYFISH GIRL-THE MOVIE-」といったドキュメンタリー映像作品や、テレビ特番「Mrs. GREEN APPLE ~Review of エデンの園~」にインタビュアーとして参加している。
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再生数急上昇ソング定点観測 (2024年6月4週目) - 音楽ナタリー
JUNON のNova Flame が取り上げられています✨
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