本日12月16日、「
檀一雄の小説をもとにした本作は、佐賀・唐津を舞台に第2次世界大戦真っ只中の日本に生きた若者たちの姿を描く物語。本作の撮影直前、肺にがんが見つかった大林だが、公開初日を迎えて「映像と音楽と言葉で作品を作り、今日皆さんに観ていただいたことで、映画という1つのメッセージとなって伝わったと思います」と挨拶する。
出演者からは窪塚のほか、
大林は「余命3カ月」と宣告されていたというが、「戦争で殺されていたらまだわかりますが、がんごときでは死なないぞ!と思っております。世界が平和になるため、あと30年は生き延びて映画を作りたいです」と新たな決意を口にする。また「がんになって学んだことが。がんも生き物なんです。そして私は宿主。がんが生きるため宿主を病気にさせてしまうと、がんも死ななきゃいけない。ばかなやつだなあ、生きたいなら僕のことも大事にしろってね」と自身の病気をユニークに表現。
さらに「ふと思ったんです。私たち人類も“がん”なんじゃないかと。この地球に生きながら、感謝の気持ちを忘れ、温暖化も戦争も大丈夫だと言って楽しく幸せに暮らしているつもりになっている。でもそれでは地球という“宿主”と一緒に私たちも滅びてしまうのでは」と主張する。そして「がんに『お前をやっつけようとは思わない。一緒に手を取り合って長生きしよう』と声をかけたら、『はい!』と言ったんです」と、“肺”がんとのやり取りを明るく話し、観客の表情を笑顔に変えた。
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大林宣彦「あと30年は映画を作る」、余命3カ月乗り越え「花筺」公開(写真16枚) - 映画ナタリー https://t.co/JJ3MZ2STTr