中尾広道監督作「道行き」JAPAN CUTS大林賞を受賞、来年2月に公開

2

39

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 5 11
  • 23 シェア

中尾広道が手がけた第28回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)プロデュース作品「道行き」が、7月にアメリカ・ニューヨークで開催された北米最大の日本映画祭「JAPAN CUTS 2025」にて最優秀作品にあたる大林賞を受賞。2026年2月に劇場公開されることがわかった。

「道行き」場面写真(JAPAN CUTS 2025 大林賞ローレル入り)

「道行き」場面写真(JAPAN CUTS 2025 大林賞ローレル入り)

大きなサイズで見る(全3件)

「道行き」主演の渡辺大知(左)、脚本・監督・編集の中尾広道(右)

「道行き」主演の渡辺大知(左)、脚本・監督・編集の中尾広道(右)[拡大]

中尾広道

中尾広道[拡大]

同映画祭のネクスト・ジェネレーション部門に招待された本作。この部門は、次世代の日本映画を担う新しい才能を国際的な舞台で発信することをミッションとしている。大林賞は、もっとも将来性と才能を発揮している映像作家の活動を後押しすることを目的に、映画監督・大林宣彦の名を冠し創設された。審査員が選出した独創性や表現力に優れた1本に贈られる。

なお2024年の大林賞は、中野晃太が監督を務めたPFFアワード2024グランプリ作品「リテイク」が受賞。2年連続でPFFから出品した作品が同賞を獲得する快挙となった。中尾は、このたびの受賞に「敬愛する大林監督の名を冠した賞をいただけて大変嬉しく思っております!」とコメントした。

「道行き」では、奈良・御所市に代々暮らす梅本が語る昔の町や家に流れてきた時間の話が、彼が所有していた古民家を購入した駒井に大切な風景を思い出させる様子が描かれる。渡辺大知が駒井、文楽人形遣いの人間国宝・桐竹勘十郎が梅本に扮した。勘十郎にとってこれが映画初出演となる。細馬宏通、田村塁希大塚まさじもキャストに名を連ねた。

第47回ぴあフィルムフェスティバルは、9月6日から20日まで東京・国立映画アーカイブで開催。11月には京都で行われるほか、オンラインでも同時配信される。

映画作品情報

第47回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)2025

2025年9月6日(土)~20日(土)東京都 国立映画アーカイブ
※月曜休館

中尾広道 コメント

敬愛する大林監督の名を冠した賞をいただけて大変嬉しく思っております!

「JAPAN CUTS 2025」審査員のコメント

我々審査員は、中尾広道監督の「道行き」の独創的で大胆な映画づくりの視座を高く評価し、大林賞を授与することに決定しました。ドキュメンタリーとフィクション、過去と現在とその間に流れる時間、そして視覚と聴覚に働きかける要素など、さまざまなものを織り交ぜたこの作品は、確かな意図と思慮深さを持って、急速な人口減少で過疎化に瀕する日本の町を描いています。控えめな表現ながら、場所やコミュニティをめぐる時間概念や世代間の文化の継承というテーマが、強い印象を残しこの作品を貫いています。これらの点において、審査員は本作が映画として完成度の高い作品であると評価しました。

関連する特集・インタビュー

この記事の画像(全3件)

©︎2024 ぴあ、ホリプロ、日活、電通、博報堂DYメディアパートナーズ、一般社団法人PFF

読者の反応

  • 2

おおとも ひさし @tekuriha

中尾広道監督作「道行き」JAPAN CUTS大林賞を受賞、来年2月に公開 - 映画ナタリー
https://t.co/kI47g7sOsk

コメントを読む(2件)

中尾広道の映画作品

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの映画ナタリー編集部が作成・配信しています。 道行き / 中尾広道 / 渡辺大知 / 桐竹勘十郎 / 田村塁希 / 大塚まさじ / 大林宣彦 の最新情報はリンク先をご覧ください。

映画ナタリーでは映画やドラマに関する最新ニュースを毎日配信!舞台挨拶レポートや動員ランキング、特集上映、海外の話題など幅広い情報をお届けします。