4月5日に赤坂BLITZにて、
暗転とともに会場に響きわたったのは「ウオー!」「キャー!」といったさまざまな歓声。同時にステージをまばゆい光が包み込み、まずはBOBOがドラムセットにスタンバイする。続いて「Ahead Of The Light」のPVで着用していた白いジャケットを身にまとったMIYAVIが現れ、「TOKYO!」と叫ぶと「Ahead Of The Light」のイントロを鳴らし始めた。鋭いギターの音色と、強烈なリズムを刻むBOBOのドラムにフロアのボルテージは急上昇する。そこから続いたのは、原曲よりもテンポアップした「STRONG」、複雑なリズムにギターが絡み合う新曲などのアッパーチューン。すっかりオーディエンスの心をつかんだ彼は、「日本中を回ってきて、東京に戻ってきました。楽しい旅をすることができました」とツアーの経過を報告し、「男が多いんですよね、今回のツアー。うれしいんですけど、酸味のある匂いがステージに……(笑)」と新しいファンが増えた喜びを語った。
「CHILLIN' CHILLIN' MONEY BLUE$」の演奏中にサンプラーのトラブルに見舞われる一幕もあったがMIYAVIはそれを逆手に取りユーモアたっぷりのトークやBOBOとの掛け合いで魅せていく。そのあとに彼がプレイしたのは、「SAMURAI SESSIONS vol.1」から「SILENT ANGER」「PLEASURE!」の2曲。軽やかなセッションが展開された「PLEASURE!」でMIYAVIは、観客にハンドクラップを求めたり、合唱を呼びかけたりしながら一体感を作り出していた。
BOBOのステージ衣装である短パンがブルガリ製のものに一新したことや、ツアー中の彼の体重増加報告で会場を和ませたあと、MIYAVIはビッグニュースをアナウンス。これからロンドンでニューアルバムをレコーディングすること、アーティスト名を”雅-MIYAVI-”から“MIYAVI”に統一し本格的に世界進出を果たすことを明かした。「世界中を踊らせたいし、沸かせたい。音楽で世界を変えることはできないかもしれないけど、人を変えることはできるかもしれない。ガッツリ作ってきます。秋にはまたワールドツアーを回ります」と精力的に活動していくことを約束。さらにアルバムに収録予定という新曲2曲をいち早くオーディエンスにプレゼントした。
「マジで熱いアルバムを作ってるんで、楽しみにしててください」と改めてファンの期待を煽ったMIYAVIは、ソリッドなインストゥルメンタルナンバー「GANRYU」を皮切りにクライマックスに向けて加速していった。そしてエフェクトとサンプリングを駆使しながら奏でられた「FUTURISTIC LOVE」、うねるようなビートとエモーショナルな歌声によって熱狂をフロアにもたらした「DAY 1」で本編の幕は下ろされた。
アンコールではMIYAVIコールとBOBOコールが入り乱れて会場に響く。Tシャツに着替えたMIYAVIは、まず観客のハンドクラップをパーカッション代わりに「Ahead Of The Light」をアコースティックスタイルで披露。さらに「いつも自分が自分にワクワクしていたい。でも過去は否定したくないんで」と自らのスタンスを歌詞に込めた「咲き誇る華のように」を歌い上げた。BOBOを再び呼び込んでのセッションでは「素晴らしきかな、この世界 -WHAT A WONDERFUL WORLD-」が披露され、会場はライブが始まったときのような熱狂が漂う。全17曲、2時間におよぶ熱演を経てMIYAVIは「もっともっとデカくなって、もっともっと成長して帰ってきます」と力強く宣言。大きな声で「I love you!」と叫ぶと、軽やかな足取りでステージをあとにした。
なおMIYAVIがライブ中に発表したニューアルバム「MIYAVI」は6月19日にリリース。9月中旬からはライブツアー「MIYAVI "SLAP THE BEAT" TOUR 2013」が行われる。
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音楽ナタリー @natalie_mu
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