BLITZ大揺れ!HiGE×9mm Parabellum Bullet激烈対バン

1

4月30日に赤坂BLITZにて、HiGE主催の対バン企画「9mmのとNICOのASSHOLE」が行われた。

大きなサイズで見る(全2件)

「9mmの髭とNICOのASSHOLE」の第2回目は5月23日に開催。ゲストにはOGRE YOU ASSHOLEを迎える。

「9mmの髭とNICOのASSHOLE」の第2回目は5月23日に開催。ゲストにはOGRE YOU ASSHOLEを迎える。

大きなサイズで見る(全2件)

4月から6月までの3カ月にわたり、HiGEが各月ごとに異なる若手バンドとツーマンライブを実施するこの企画。第1回目となる4月公演には、9mm Parabellum Bulletが迎えられた。

イベントの先攻を務めたのはゲストの9mm。おなじみのATARI TEENAGE RIOT「Digital Hardcore」が爆音でスピーカーから流れ始めると怒号のような歓声が沸く。そして1曲目の「Cold Edge」から床が激しく揺れ始め、サビでは盛大なOiコールが起こり、会場の空気が9mmの世界に染め上げられた。目まぐるしい展開が耳を刺激する「Invitation」で場内の温度と湿度が上昇。菅原卓郎(Vo,G)が最初のMCをするまでに計4曲が演奏されたが、その間にフロア後方までが熱気で満たされた。

中盤は「Lovecall From The World」を皮切りに、「Sleepwalk」「悪いクスリ」と緩急をつけた選曲でオーディエンスを翻弄。2度目のMCで菅原が「ひさしぶりにライブをしたんだけどいいよね。死ぬまで演奏していたいです」と独り言のように呟くと、滝善充(G)が相づちをするようにギターを鳴らし観客の笑いを誘った。

続く「The Revolutionary」以降は、ノンストップで「Living Dying Message」「Black Market Blues」とスピーディなナンバーが演奏される。そしてラストナンバーとして贈られたのは、4人がぶつけ合う轟音に中村和彦(B)のデス声が重なる超高速チューン「Punishment」。約1時間におよんだ壮絶なパフォーマンスが終わると、大きな拍手と歓声が会場にこだました。

転換を経て、イベントの主役HiGEが「スター・ウォーズのテーマ」をバックに登場。佐藤"コテイスイ"康一(Per,Dr)、川崎"フィリポ"裕利(Dr,Per)、斉藤祐樹(G)はの位置は以前と変わらないが、須藤寿(Vo,G)が下手側に移動し、その隣に宮川トモユキ(B)、新メンバーのアイゴン(G)はセンターという意外なポジションにあちこちから驚きの声が上がる。

チューニングも終わり、準備が整ったところで「なんとなくベストフレンド」でライブがスタート。3本のギターが絡みながら複雑なグルーヴを生み出し、摩訶不思議なHiGEワールドに会場を巻き込んでいく。そのまま時間をかけて攻めていくのかと思いきや、「ロックンロールと五人の囚人」「ネアンデルタール Punks Fuck Off!」「溺れる猿は藁をもつかむ」といったアグレッシブなナンバーを連発。また奥田民生とともに作られた新曲「サンシャイン」では、バンジョーを思わせるのどかなギター、軽やかなドラムとシンバルの音色、アンニュイな須藤の歌声が会場を彩る。曲が終わると一際大きな拍手が贈られた。

「なんか俺がいるって面白いですよね」というアイゴンの言葉からMCに。ここでは自虐ネタを盛り込んだ物販紹介が行われたほか、須藤が新メンバーアイゴンをいじり倒した挙げ句に「俺たちの距離感ね、ビミョーな感じ(笑)」とまだ新体制に慣れていないことを激白。その率直な言葉に会場は爆笑で包まれた。

とは言いつつ、アイゴンという強力ギタリストを得てバンドがパワーアップしたのは明らか。楽曲のアレンジが随所で変えられ、聴きどころが増えていることはもちろん、「ミートパイ フロム ロシア」や「テキーラ!テキーラ!」では須藤がハンドマイクでステージを動き回り、以前より自由なパフォーマンスで観客の目を釘付けにする。HiGEのライブがこれからどう進化していくのか、楽しみになる瞬間がいくつもあった。

パーティチューン「ギルティーは罪な奴」で本編は終了するが、オーディエンスは貪欲にアンコールを求める。拍手やOiコールに交じって悲鳴にも似た歓声が上がる中、順々にメンバーが姿を見せると、会場は再び熱を帯びていった。

須藤が「今日は本当にありがとう。9mm、彼らは最高だね。彼らが最高な理由は“うまい”! あと彼らの心意気が好きで。いつもありがたいと思ってる。また来月ここでみんなで会えたら最高だね」と語る。続いて「俺たちはここから始まった。そして俺たちはここからまた始まるんだ」という言葉の後、1stアルバム「LOVE LOVE LOVE」の1曲目「白い薔薇が白い薔薇であるように」を演奏。サビでは観客が高くジャンプし、それに呼応するように須藤が何度もシャウトを繰り返し会場を盛り上げていく。

最後のMCでは須藤が「今日誰ひとり欠けることなくBLITZに集まれてよかったね。昨日夢を見たんだ。それは今日のライブで、誰ひとり欠けることなくいたんだ。そんな奇跡が僕らの日常を彩ってるんですね」と独特の言葉でファンに感謝を伝え、過激なロックチューン「下衆爆弾」につなげた。ステージの6人はラストナンバーを全身全霊でプレイすると、笑顔で「9mmの髭とNICOのASSHOLE」の第1回目を締めくくった。

この記事の画像(全2件)

読者の反応

音楽ナタリー @natalie_mu

BLITZ大揺れ!HiGE×9mm Parabellum Bullet激烈対バン http://natalie.mu/music/news/31579

コメントを読む(1件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 / 9mm Parabellum Bullet の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。