HEREツアー開幕、キツネツキ菅原卓郎＆滝善充らと彩ったハイテンションな夜

HEREが昨日9月27日に東京・ TSUTAYA O-Crestで全国ツアー「『YOU GOT 超 HIGH TENSION』Release Tour ～君をハイテンションにするツアー～」の初日公演を開催した。

本ツアーはHEREの最新アルバム「YOU GOT 超 HIGH TENSION」を携えて11月29日の東京・渋谷CLUB QUATTROまで行われるもの。初日公演には尾形回帰＆菅原卓郎の弾き叫びデュオとゆかいな仲間たち、キツネツキ、HEREという3組が登場した。

尾形回帰＆菅原卓郎の弾き叫びデュオとゆかいな仲間たちは、まず尾形回帰（Vo / HERE）がアコースティックギターを抱えて登場し、挨拶代わりにHEREの「この世界よりこんにちは」を披露。その後、キツネツキとしての出演を控える菅原卓郎（Vo, G / 9mm Parabellum Bullet）がボーカリストとして加わり、濃厚なラブソング「死ぬくらい大好き愛してるバカみたい」を弾き語りならぬ“弾き叫び”でパワフルな歌声を響かせた。尾形は同曲を菅原に歌ってほしかったとのことで、「感無量です」と喜びをあらわにしていた。このステージには、さらに“ゆかいな仲間たち”として、HEREの武田将幸（G）、三橋隼人（G）と、folcaの為川裕也（G）が登場。菅原が「ホントにスーパーギタリストたちですから」と9mmのライブでサポートを務める3人のギタリストに敬意を表しつつ、彼らは9mmの「Discommunication」で会場を沸かせた。ラストには壱（B / HEREサポート、ゆーの）も参加し、ステージ前方に6人が並んで、「Black Market Blues」を届けた。

続くキツネツキは菅原と、滝善充（Dr, Cho / 9mm Parabellum Bullet）からなる2人組。「キツネツキ、始めます！」という菅原の挨拶に続けて、帽子をかぶった滝が声を上げながらカウントを入れ、会場および通販限定の1stデモCD「キツネツキ」の1曲目「キツネツキのテーマ」でライブの口火を切った。菅原はキツネの毛並みをイメージしたというスパークルカラーのギター、滝は宮野大介（Dr / HERE）のドラムセットを使用していることを明したたあと、デモCDに未収録のパワフルなビートの「かぞえうた」を演奏。続いてはenvyのサポートを務めた経験を持つ菅原と滝の後輩、渡部宏生がドラムセットの前に座ったあと、ステージのセンターに立った滝が菅原の所有しているゴールドトップのギターを構えると、フロアから大きな歓声が上がった。メロディアスな「ハイカラちゃん」のあと、“待望の新曲”だと説明された一段とスピード感のあるナンバー「ケダモノダモノ」では、ギタートラブルにより演奏が止まるも、菅原がすかさず「新人バンドによくあるトラブルです」と話して笑いを誘った。演奏後には「失敗したって、ノイズが出たっていいじゃない。ケダモノだもの」と話していた。キツネツキは3人編成のまま、ラストに高速のインストチューンを投下し、HEREへとバトンを渡した。

HEREは気合いたっぷりに登場し、尾形が「日本でもっともハイテンションなバンド、HEREです！ 『君をハイテンションにするツアー』いよいよ開幕しました！」と高らかに宣言。カラフルな衣装に身をまとったメンバーは冒頭からフルスロットルのステージングを見せ、「遠慮はいらないんだ！ ぶちまけてくれ！」と尾形が叫び、新作の収録曲や、「はっきよい」などアグレッシブなナンバーを畳みかけた。「土壇場READY GO」では、爆発力のある演奏にあわせて尾形、武田、三橋が柵を飛び越えそうな勢いでステージからせり出していくなど、ダイナミックなパフォーマンスを展開。彼らはツアータイトルの名に恥じぬ全力パフォーマンスで最後まで観客を楽しませた。

なおMCでは来場者に向けて感謝の言葉を述べると共に、最新アルバムの出来栄えについてコメントした尾形。ツアーファイナルとなる11月29日の東京・渋谷CLUB QUATTROでのワンマンライブに向けては、「HEREにとってはキャパシティも大きいし、挑戦なんですよ！ 今日だけじゃ終わらせないぞ！」と気合いをにじませつつ、アルバムをまだ購入していない人に向けては「いい曲がたくさん入ってるので、買ってください」と丁寧な口調で訴えかけていた。