「見たことのないところまで行こう」
昨年10月発売の最新アルバム「YOU NEED FREEDOM TO BE YOU」を携え、結成の地である横浜を皮切りに、約5カ月にわたり全国を巡ってきた9mm。ツアーファイナルは初日と同じく横浜にて、バンドの結成21周年記念日に、自主企画「カオスの百年」とのダブルネームで開催された。
定刻になると客電が落ち、大歓声とおなじみの爆音のSEが場内を満たす。メンバーたちは登場するやいなや轟音で観客を圧倒し、ライブの狼煙を上げた。かみじょうちひろ(Dr)の威勢がいいビートを起点に中村和彦(B)、滝善充(G)とサポートギターの武田将幸(
「僕らは今日で21周年イヤーに突入します。祝ってもらいに来ました!」と話して祝福の歓声を浴びた菅原は「ツアーで速い球を打ち返し合っているうちに、アルバムの曲たちは僕らにとってもう“新しい曲”じゃなくなりました。みんなもそうだよね? 今日初めて(アルバム曲をライブで)聴く人もいると思うけど、忖度なしに打ち合いを続けて、見たことのないところまで行こうぜ。行けるかー!」と気合いを見せる。最新アルバム収録曲「Mr. Foolの末路」でライブを再開させた9mmは、スリリングなムードの初期曲「Battle March」、ヘビーな四つ打ちダンスチューン「Domino Domino」と、新旧織り交ぜた選曲でファンを踊らせた。
フロアの火に音楽という油を注ぐ
最新アルバム収録のインストナンバー「Fuel On The Fire!!」では、直前に菅原が「みんなが火で、僕らが油です」と告げた通り、アグレッシブなサウンドを燃料にしてフロアが沸騰。そのまま人気ナンバー「Keyword」へつながると観客が爆発的な盛り上がりを見せ、メンバーのプレイにも一層熱が入った。「ガラスの街のアリス」に続いて披露されたのは、最新アルバム収録のバラードナンバー「新月になれば」。この曲ではギターを下ろした菅原がマイクを手にして情感たっぷりに歌い上げた。
サポートギターが武田から爲川裕也(
ブッ飛び続けて21年、これからも9mmは9mmで
「普段は言わないんですけど……」と照れ隠しのような前置きで、菅原がメンバー、スタッフ、サポートギターの2人へ感謝の気持ちを伝え、会場が温かい拍手に包まれる。そしてファンに向けて「僕らはいつもみんなのことを考えてて。今日もこうして9mmを楽しんでいることを表してくれて、ありがとうございます。9mmを聴いてくれてありがとう! 来られなかった人も含めて、全員に感謝を届けたいです」と思いを述べた彼は「ブッ飛んだことがしたくてバンドを始めて。21年経ってもやってることはあんまり変わっていないし、それがいいと思うんですよ」「僕らは続けるということが目標。ただロックンロールがしたいだけなんです。9mmを楽しんでくれるみんなと、支えてくれるスタッフに甘えて、これからも音楽をぶつけていきたいと思ってます」と変わらず歩み続けることを高らかに宣言し喝采を浴びた。
そして「行けるかー!」と菅原が観客の気合いを入れ直し、「Brand New Day」でライブは最終ブロックへ。菅原&滝の“ヒゲダンス”が冒頭を飾った「Talking Machine」、弾丸のような演奏と歓声の応酬が繰り広げられた「生命のワルツ」など、メンバーの激しいパフォーマンスを伴うライブチューンの連続に、フロアのテンションが際限なく上昇する。その盛り上がりが限界突破の様相を呈した頃、ラストナンバーとして奏でられたのは最新アルバム収録曲「叫び -The Freedom You Need-」。「君が君でいるためには自由が必要だろ」という熱いメッセージで場内を満たし、冒頭で歌った通り“完全燃焼”した9mmは、充実感あふれる表情でステージをあとにした。
9mmParabellumBullet @9mm_official
【MEDIA】
ナタリーにて、3/17(月)KT Zepp Yokohamaにて開催した「YOU NEED FREEDOM TO BE YOU」Extra〜カオスの百年vol.21〜 のライブレポートが公開!
https://t.co/wXVnGhTTOd
是非ご覧ください!
photo by 西槇太一 https://t.co/Zsdurvqwn1