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BEGIN「うたの日コンサート」800名の出演者と奏でた“うた”への感謝

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「うたの日コンサート2016 in 嘉手納」の様子。(撮影:橋本塁)

「うたの日コンサート2016 in 嘉手納」の様子。(撮影:橋本塁)

BEGINが主催するライブイベント「うたの日コンサート2016 in 嘉手納」が、昨日6月25日に沖縄・嘉手納町兼久海浜公園特設会場にて行われた。

このイベントは祭りや祝い事の脇役である「うた」に感謝し、「みんなで『うた』をお祝いしよう」という目的で2001年にスタートした。会場や内容を少しずつ変えながら継続され、2015年からは多数の一般市民も参加可能なイベントとして開催されている。

當山宏嘉手納町長による開会宣言と歌の披露で幕を開けると、この日のMCを務めるきゃんひとみと与座よしあき、そして主催者のBEGINがステージに登場し、オーディエンスから大きな拍手を浴びる。比嘉栄昇(Vo, G)は「今年の出演者は去年を超えます。800名がステージに出てきます!」とこのあと多数の出演者が登場していくことを明かし、観客を沸かせた。

続いては沖縄のシニアコーラスグループ、ONE VOICEが出演。平均年齢71歳の彼らは矢沢永吉の「ファンキー・モンキー・ベイビー」を披露し、息の合った歌声で場内を盛り上げる。続くTHE BLUE HEARTSの「人にやさしく」ではBEGINがバックバンドを務めて楽しませた。そのままステージに残ったBEGINが披露した曲は、沖縄ファミリーマートのCMソングとしてオンエア中の「国道508号線」。CMに出演しているダンサーたちがステージに登場して振り付けを披露すると、観客も同じ振り付けで踊り始める。沖縄銀行創立60周年イメージソングとしてこの日からCM放送がスタートした「苗」を初披露したあとは、この「うたの日コンサート」のためにLIVE DAMとタッグを組んで行われたカラオケコンテストの優勝者・伊藤美優さんを迎えて「海の声」を演奏。涼しげな歌声とサウンドを会場に響かせた。

ハワイアンミュージックの女性ユニットLala KaPuaはフラダンサーと共に美しい歌声と演奏を届け、オーディエンスを魅了する。続いては比嘉が「石垣島や沖縄とも距離が近い台湾のアーティストにも『うたの日コンサート』に来てほしいと思っていた」と紹介した台湾の2人組ユニット、慢慢説(マンマンシュオー)のステージへ。2人は日本語の挨拶も交えながら、ポップで柔らかなサウンドで観客を楽しませる。最後はBEGINとともに「涙そうそう」を日本語で披露。国境を超えたコラボレーションにオーディエンスはうっとりと聴き入っていた。

「沖縄とブラジルの架け橋になろう」というコンセプトで活動しているユニット・宮城姉妹は、華やかな衣装とラテン音楽をベースにしたダンサブルな楽曲で会場の熱気を再び上昇させる。その後に行われたのは、BEGINとダンサー70名によるブラジル音楽「マルシャ」のステージ。BEGINの数々の名曲を2拍子のビートが印象的なマルシャのアレンジで繰り広げるメドレーに、オーディエンスは総立ちとなって熱狂する。ダンサーを務めたのは宮城姉妹のレッスンを受けた沖縄県内の一般市民たち。観客と出演者が一体となっての盛り上がりで、イベント前半が締めくくられた。

休憩ののち、BEGINとエイサー隊による豪華なステージで後半が始まる。エイサー隊の軽やかなステップと勇壮な太鼓が夕方の嘉手納の空に響きわたった。2曲目にはこの日がエイサーとのコラボレーションでの初披露となった「海の声」を演奏。ボーカルを務めた島袋優(G)は「感動して泣きそうになりました」と、感慨深げに語っていた。

ここで比嘉は「急遽遊びに来てくれました」と、ゲストを紹介する。登場したのはNHK総合の音楽番組「バナナ♪ゼロミュージック」から訪れたバナナマンと久保田祐佳アナウンサー、サイトウ"JxJx"ジュン(YOUR SONG IS GOOD)。バナナマンがBEGINの大ファンであることから実現したこのコラボレーションで、沖縄を訪れた人々を歓迎する歌「いちゃりば結」が披露される。日村勇紀はエイサー隊とともに見事な太鼓さばきを繰り広げ、観客から大歓声を浴びた。

熱狂のあとで登場したのは、今回が「うたの日コンサート」初出演の小野リサ。場内を涼しい風が吹き抜ける中、ギターの弾き語りでさわやかなサウンドを届けた。穏やかなひとときに続いては再びマルシャのステージへ。ここで最初に披露されたのは、ブラジルで最初に制作されたマルシャの楽曲と言われる「O Abre Alas」で、ボーカルには小野を迎えることに。比嘉は「こんな機会ないよ?(笑)」とこの日限りのコラボレーションに笑顔を浮かべる。小野は伝統的なリズムに乗せて華やかに歌い上げ、さっそうとステージを去っていった。

その後は日本の歌謡曲の名曲をマルシャのアレンジで披露。「また逢う日まで」や「いつでも夢を」に続き、上地等(Key)がボーカルを務める「勝手にシンドバッド」で場内はまたしても大盛り上がり。最後は再び「国道508号線」が演奏され、会場を熱狂の渦に巻き込んだ。

イベントはいよいよ終盤へ。この日トリを務めたのは2回目の出演となるかりゆし58。前川真悟(Vo, B)は「うたを大切にするあなたのおかげで、このステージに立たせてもらっています。心から感謝しています」とオーディエンスに感謝を述べたあと、「アンマー」「ゆい」「ナナ」を演奏。温かく力強い歌声とリズムに合わせて、観客も心地よさそうに身体を揺らした。最後に前川は「音楽の力が沖縄を変えてきたんだと思います」と語り、ラストナンバー「オワリはじまり」を熱唱。「これからもうたのそばにいてください!」と挨拶してステージを後にした。

最後の挨拶で比嘉は今回の「うたの日コンサート」について、今年10月に沖縄で行われる「世界のウチナーンチュ大会」に向けて「バトンを渡すつもりで開催した」と語る。「世界のウチナーンチュ大会」は5年に1度行われる、日本国内各地や世界各国のウチナーンチュ(沖縄出身者)の交流イベント。比嘉は10月に向け「みんな帰ってきますんでね。おかえりって言ってあげて、という思いを込めました」と、この日のステージを振り返った。

ラストは全出演者がステージに集結して「バルーン」を演奏。曲の途中では突然の大雨が降り始めるも、出演者もオーディエンスも最後まで笑顔で音楽を楽しんでいた。

なお、BEGINは今年10月から2017年3月にかけて全国ホールツアーを開催する。さらに8月3日には上地の初のソロアルバム「48」のリリースも決定した。このアルバム発売を記念したフリーライブツアーも行われる。

BEGINコンサート2016-2017

2016年10月10日(月・祝)宮城県 仙台市民会館
2016年10月15日(土)大阪府 岸和田市立浪切ホール 大ホール
2016年10月17日(月)兵庫県 あましんアルカイックホール
2016年10月19日(水)岐阜県 高山市民文化会館 大ホール
2016年11月19日(土)広島県 ふくやま芸術文化ホール・リーデンローズ 大ホール
2016年11月20日(日)山口県 シンフォニア岩国 コンサートホール
2017年1月15日(日)北海道 札幌市教育文化会館
2017年1月21日(土)岩手県 北上市文化交流センター さくらホール
2017年1月22日(日)山形県 南陽市文化会館
2017年2月4日(土)鹿児島県 宝山ホール
2017年2月5日(日)佐賀県 鳥栖市民文化会館
2017年2月25日(土)京都府 ロームシアター京都
2017年2月26日(日)和歌山県 かつらぎ総合文化会館 あじさいホール 大ホール
2017年3月5日(日)東京都 昭和女子大学人見記念講堂
2017年3月18日(土)愛知県 名古屋市公会堂
2017年3月26日(日)大阪府 フェスティバルホール

上地等 ソロアルバム「48(よんぱち)」発売記念フリーライブツアー

2016年8月3日(水)大阪府 タワーレコード梅田NU茶屋町店
2016年8月6日(土)東京都 銀座山野楽器本店
2016年8月7日(日)愛知県 イオンモールナゴヤドーム前
2016年8月13日(土)埼玉県 イオン浦和美園ショッピングセンター
2016年8月20日(土) 福岡県 JR博多シティ2F中央エレベーター前
2016年8月26日(金) 沖縄県 パレットくもじ1Fイベント広場
2016年8月28日(日)沖縄県 サンエー・那覇メインプレイス

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