上田誠が映画監督デビュー、伊藤万理華・井之脇海がW主演で“前例のない構造”に挑む「君は映画」

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ヨーロッパ企画上田誠の映画監督デビュー作「君は映画」が、来年全国公開される。

映画「君は映画」伊藤万理華と井之脇海の姿を収めたティザービジュアル。

映画「君は映画」伊藤万理華と井之脇海の姿を収めたティザービジュアル。 [高画質で見る]

本作は、ヨーロッパ企画と、東京にある映画館・下北沢トリウッドが、映画「ドロステのはてで僕ら」「リバー、流れないでよ」に続いてタッグを組む新作。トリウッドが2階に入る実在のビル、シェルボ下北沢を舞台にした“青春ギミック映画”が展開する。伊藤万理華井之脇海がW主演を務め、石田剛太金丸慎太郎酒井善史角田貴志諏訪雅土佐和成永野宗典藤谷理子らヨーロッパ企画のメンバーも出演する。

ある日、下北沢で劇作家をしているマドカ(伊藤)と三軒茶屋でバンドをしているカズマ(井之脇)が映画を観に行くと、互いの出来事が映画としてスクリーンに映し出される“ありえない構造”が誕生。さらに、映画館の両隣にあるグッドヘブンズと三日月ロックで、“のっぴきならぬ問題”が発生する。マドカとカズマは、その“構造”を利用しながら問題解決に奔走するも、互いの映画が次第に影響し合い、事態は“斜め上の超展開”へと発展し……。

上田は「ずいぶんひねりました。映画側もはじめてだったでしょう」と本作へのこだわりを明かし、「ずいぶん野心的な構造であり撮影でして、全身で乗っかってくださった伊藤万理華さん・井之脇海さんはじめ、キャスト・スタッフの皆様には、感謝が大きすぎてどうしたらいいかわかりません。1カットごとに拍手が沸き起こる、全員映画初めてかな、くらいの熱狂でした。つまりは青春映画であり映画青春です。僕らは映画だし君も映画です。映画を観て、映画に観られてください」と呼びかけた。

テレビドラマ「時をかけるな、恋人たち」や舞台「リプリー、あいにくの宇宙ね」で上田とタッグを組んできた伊藤は、「こんなことがしたかった!を上田さんとこのチームでご一緒できたこと、とても幸せでした」と喜びを語る。同じく舞台「リプリー、あいにくの宇宙ね」に出演した井之脇も、「おそらく映画史上でも前例のない撮影方法に挑みました。その複雑な構造に、全員で試行錯誤しながら向き合った時間は、映画愛に満ちていて、改めて『映画作りが好きだ』と強く感じました」と手応えを明かした。3人のコメント全文は下記の通り。

なおヨーロッパ企画は現在、第44回公演「インターネ島エクスプローラー」ツアー中。

伊藤万理華×井之脇海W主演「君は映画」メイキング映像

上田誠コメント

映画「君は映画」の監督を務める上田誠。

映画「君は映画」の監督を務める上田誠。 [高画質で見る]

はじめて映画を撮りました。ずいぶんひねりました。映画側もはじめてだったでしょう。
普段は劇団をやっていて劇作家ですが、いつか映画を撮るかも、という気持ちと、それをすると人生の間尺が足りなくなるなあ、という両方の思いを持っていました。でも自分しか撮らない種類の映画があるなあ、それを撮らずに終わるのはどうなんだ、とか。
つまり撮りたくてしょうがなかったので、エイヤで初監督しました。
ほんとにエイヤで、企画の立ち上げから撮影まで4か月足らずでした。
考えすぎるよりもこのくらいがちょうどいいや、と思って踏み切りましたが、実際慌ただしく、脚本から準備までひとときも止まらずやりました。無理かもと思いました。
魔法のように素敵なキャストとスタッフが集まってくれて、まったく魔法じゃないアナログなやり方で、あるギミック撮影にチャレンジしました。ロケ地であるミニシアター・下北沢トリウッドさんと、その両隣のお店・グッドヘブンズさんと三日月ロックさん、そして階下の古着屋・CHICAGOさんの全面協力が不可欠でした。下北沢の一角を舞台にした、またとないギミック映画ができました。劇団ならではの映画になったし、実際に今回は劇団のことを描いてもいます。かたやバンドの物語でもありますが。
ずいぶん野心的な構造であり撮影でして、全身で乗っかってくださった伊藤万理華さん・井之脇海さんはじめ、キャスト・スタッフの皆様には、感謝が大きすぎてどうしたらいいかわかりません。1カットごとに拍手が沸き起こる、全員映画初めてかな、くらいの熱狂でした。
つまりは青春映画であり映画青春です。僕らは映画だし君も映画です。映画を観て、映画に観られてください。

伊藤万理華コメント

上田さんが映画を撮られるというお話を聞いて楽しみにしていたら出演のお話をいただき驚きました!
舞台の現場を通して宇宙を巡り、絆が深まってきたところだったと思います。
「君は映画」は初体験といっても過言ではない挑戦的な技法をたくさん取り入れています。
頭をフル回転させ、この撮影現場に関われることの喜びを噛み締めながら励みました。
こんなことがしたかった!を上田さんとこのチームでご一緒できたこと、とても幸せでした。

井之脇海コメント

見たことのない構造の映画ができました!
今回は、おそらく映画史上でも前例のない撮影方法に挑みました。
その複雑な構造に、全員で試行錯誤しながら向き合った時間は、映画愛に満ちていて、改めて「映画作りが好きだ」と強く感じました。上田誠さんをはじめとする最高の座組に、心から感謝しています。
この作品はSF&コメディであると同時に、“映画を愛するすべての人へのエール”になっていると思います。
ぜひ映画館で、受け取っていただけたら嬉しいです。

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