トゲナシトゲアリ初の全国ツアーが東京ガーデンシアターで閉幕、理名が語った大いなる夢は

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オリジナルアニメ「ガールズバンドクライ」と連動するリアルバンド・トゲナシトゲアリの全国ツアー「拍動の未来」の追加公演が、5月1日に東京・東京ガーデンシアターで開催された。

「爆ぜて咲く」のパフォーマンスで盛り上がる様子。(撮影:冨田味我)

「爆ぜて咲く」のパフォーマンスで盛り上がる様子。(撮影:冨田味我)

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武道館ワンマンや海外ライブを経て初のツアー

海外ライブや日本武道館公演を成功させてきたトゲトゲだが、全国ツアーを行うのは意外にもこれが初。2月から3月にかけて全国のZeppで7公演が行われた「拍動の未来」では、期間中にトゲトゲが結成3周年を迎え、ツアー全体に祝福ムードが漂っていた。追加公演の舞台となった東京ガーデンシアターには、国内外から約7000人が駆け付けた。

開演前に日本語、英語、中国語のアナウンスが流れると、期待が渦巻く場内から自然と手拍子が起こる。場内が暗転してステージが真っ赤に染まったところで、理名(Vo)、夕莉(G)、朱李(B)が元気よく手を振りながら、サポートメンバーとともに登場。流れるようなトリルで始まる「雑踏、僕らの街」で勢いよくライブの口火を切った。さらに、「ダレモ」や「蜃気楼ニ問フ」などトゲトゲらしい激しくエモーショナルなロックチューンを連投すると、オーディエンスのコールが熱を帯び、バングルライトが激しく揺れ動いた。

熱狂の余韻を残したまま、スポットライトを浴びた夕莉がギターを弾いて「空の箱」の冒頭を歌い始めると、ファンが1秒たりとも聴き逃すまいと耳を傾け、場内が静まる。ピュアな歌声を響かせる夕莉の姿に、観客は温かな視線を向けた。ステージの透過スクリーンには「ガルクラ」でおなじみの川崎アゼリア前のシーンが映し出され、メンバーの出会いを描くアニメの名場面をステージによみがえらせた。

理名(Vo)(撮影:冨田味我)

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夢はでっかく

2024年4月から6月まで放送され、昨年は「劇場版総集編 ガールズバンドクライ 【前編】 青春狂走曲」「劇場版総集編 ガールズバンドクライ 【後編】 なぁ、未来。」が公開されるなど、その人気はいまだ衰えることのない「ガルクラ」。理名が「初めてライブに来た人ー?」と問いかけると、客席のあちこちで手が挙がる。その光景をうれしそうに見つめながら、理名は「ライブで全都道府県を制覇したいね。全部の市町村も回ろうじゃないか。夢はでっかくということで」と大きな目標を口にした。一時退場した朱李は埼玉西武ライオンズのグッズで身を固め、大好きな野球をテーマに話し始める。球団や選手について自由に語るも、理名から「すみません(笑)。そろそろいいかな?」と言われ、泣く泣くトークをストップさせた。そんな和やかなMCを挟み、はかないロックバラード「吹き消した灯火」をしっとりと聴かせ、ギャップを見せつけたトゲトゲ。「黎明を穿つ」では夕莉が高速カッティングで観客をさらに引き込み、「薄采ディスプレイ」では朱李がポニーテールを揺らしながら、躍動感あふれるベースラインを奏で、スキルフルなプレイを見せつけた。

夕莉(G)(撮影:冨田味我)

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待望の新衣装

ギターのストロークをきっかけに「命をくれよ」が始まると、フロアの熱気は再び上昇していく。「もう何もいらない未来」では理名の痛切な歌声と狂騒的なサウンドが重なり、ハイライトとも言える盛り上がりを生み出した。メンバーのオフショットで構成されたZeppツアーを振り返るダイジェストムービーの上映後、ライブは後半戦へと突入。「ガルクラ」第13話での「運命の華」パフォーマンス時の衣装を再現した新コスチュームに着替えた3人は、トゲトゲの原点とも言える「名もなき何もかも」を披露。朱李がテクニカルなソロプレイで惹き付けた「空白とカタルシス」、コール&レスポンスが一体感を生む「爆ぜて咲く」とライブ定番曲を矢継ぎ早にパフォーマンスした。

朱李(B)(撮影:冨田味我)

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向き合って音を重ねる理名、夕莉、朱李

ないまぜの感情を吐き出すようなアグレッシブなナンバー「arrow」のあとは「荊の薔薇」。トゲトゲの未来を照らす希望のメッセージが、きらめくアンサンブルとともに放たれた。ライブ終盤には、ここまでマイクを手にしていた理名がギターを演奏する。「渇く、憂う」「声なき魚」を経て、本編ラストに披露されたのは「運命の華」。このために用意されたと言っても過言ではない新衣装で互いに向き合い、夢中で音を重ねる3人の姿を、ファンは目に焼き付けていた。

メンバーが去ったあとも熱狂はおさまらず、ライブはアンコールへ。テンポを落とし、音数を減らした特別なアレンジで「誰にもなれない私だから」が届けられ、夕莉の憂いのあるギターが切なく響きわたった。ラストソング「最期の禱り」まで繊細かつパワフルなステージングを展開し、多彩な表現力でファンを魅了し続けたトゲトゲ。オフマイクで感謝を伝える彼女たちを称えるように、大きな拍手が贈られた。

トゲトゲは8月19日に、2024年にリリースした2枚のアルバム「棘アリ」「棘ナシ」のアナログレコードをリリース。10月2日には香港でワンマンライブを、11月3日には神奈川・ぴあアリーナMMでライバルバンド・ダイヤモンドダストとのライブ「ガールズバンドクライ Special LIVE “赤色の響祭”」を行う。なお、香港公演の詳細はトゲトゲの公式サイトにて後日発表される。

「トゲナシトゲアリ TOUR 2026 FINAL “拍動の未来 -ENCORE-”」の様子。(撮影:冨田味我)

「トゲナシトゲアリ TOUR 2026 FINAL “拍動の未来 -ENCORE-”」の様子。(撮影:冨田味我) [高画質で見る]

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セットリスト

「トゲナシトゲアリ TOUR 2026 FINAL “拍動の未来 -ENCORE-”」2026年5月1日 東京ガーデンシアター

01. 雑踏、僕らの街
02. ダレモ
03. 蜃気楼ニ問フ
04. 闇に溶けてく
05. 空の箱
06. 理想的パラドクスとは
07. 吹き消した灯火
08. 黎明を穿つ
09. 薄采ディスプレイ
10. 命をくれよ
11. もう何もいらない未来
12. 名もなき何もかも
13. 視界の隅 朽ちる音
14. 空白とカタルシス
15. 爆ぜて咲く
16. 極私的極彩色アンサー
17. 無知のち私
18. arrow
19. 荊の薔薇
20. 渇く、憂う
21. 声なき魚
22. 運命の華
<アンコール>
23. 誰にもなれない私だから
24. 最期の禱り

公演情報

トゲナシトゲアリ 香港公演

2026年10月2日(金)香港 ※詳細は後日発表

ガールズバンドクライ Special LIVE “赤色の響祭”

2026年11月3日(火・祝)神奈川県 ぴあアリーナMM

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Laura @No1_Lengend

@natalie_mu dreams hitting different when the tour ends fr

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