一種の臨死体験のような…SPACと上田久美子が生み出す新たな「ハムレット」幕開け

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SPAC秋のシーズン2025-2026 #2「ハムレット」が静岡・静岡芸術劇場(グランシップ内)にて開幕。一般公演に先駆け、昨日11月4日に中高生鑑賞事業公演として本公演が実施された。

SPAC秋のシーズン2025-2026 #2「ハムレット」より。

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これはシェイクスピアの「ハムレット」を、上田久美子の演出により新たに立ち上げるもの。近年、“人間以外の存在から、人間を見つめる試み”に取り組んできた上田は、ハムレットの恋人オフィーリアの死の描写に注目し、本作に取り組む。

SPAC秋のシーズン2025-2026 #2「ハムレット」より。

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開幕に際し上田は「初日、といっても学生の方たちの鑑賞事業公演で初日を迎えました。12人しか出ていないとは思えない、そしてビニールしか使っていないと思えない一大スペクタクルが仕上がったように思っています。語り部のホレイシオをのぞく11名のキャスト全員にオフィーリアという役名がついていて、死んだオフィーリアがハムレットの物語をフラッシュバックしていく、オフィーリアたちが演じる『ハムレット』という形になっています。最初は少し皮肉なコメディとして始まり、『ハムレット』はその中の“劇中劇”として展開します。でも最後には、もともと戯曲が持っているドラマに呑み込まれ、また“別のもの”に客席は呑み込まれて…「死」というテーマを体感していただける趣向になっています。一種の臨死体験のような? 静岡芸術劇場まで足をお運びいただけましたら嬉しいです」とコメントした。

SPAC秋のシーズン2025-2026 #2「ハムレット」より。

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公演は11月9日、15日、22・23日、29日、12月6・7日に行われる。なお11月9日には上田と石神夏希によるアフタトークが開催されるほか、16日には「ハムレットマラソン」と称し、参加者に場面ごとに役を割り振って「ハムレット」を声に出して読む企画が行われる。

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SPAC秋のシーズン2025-2026 #2「ハムレット」

開催日程・会場

2025年11月9日(日)、15日(土)、22日(土)・23日(日・祝)、29日(土)、12月6日(土)・7日(日)
静岡県 静岡芸術劇場

スタッフ

作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:河合祥一郎(角川文庫「新訳 ハムレット 増補改訂版」)
演出:上田久美子

出演

ホレイシオ:本多麻紀

オフィーリア / ハムレット:山崎皓司
オフィーリア / クローディアス:武石守正

オフィーリア / ガートルード:舘野百代

オフィーリア / ポローニアス:若宮羊市

オフィーリア / レアーティーズ:杉山賢

オフィーリア / ギルデンスターン:ながいさやこ
オフィーリア / ヴォルティマンド:吉見亮

オフィーリア / 役者・道化:阿部一徳 / 貴島豪
オフィーリア:榊原有美
オフィーリア / フォーティンブラス:宮城嶋遥加


※U-25チケット、学生割引・高校生割引・障がい者割引あり。

公演・舞台情報

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