これは、“すべての万物は最小単位の粒子でできている”という化学の原子論と仏教を重ね合わせて、
出演者には川端優典、劇団こふく劇場の濵沙杲宏、本坊が名を連ねた。
本坊由華子コメント
広島に移住して二年が経過した。
この街には至るところに原爆の爪痕が残っている。
広島には原爆に纏わる創作が数多とあり、8月になると、原爆に関する舞台や映画が街中に溢れる。
80年、反核を叫び続ける“ヒロシマ”だが、
その叫びも空しく、今、世界は戦争へと突き進んでいる。
映画「オッペンハイマー」を私は広島の映画館で見た。
恐らく、世界で最も爆心地に近い場で、向こう側の物語を見た。
そこには、カガクシャ達の活躍や苦悩が描かれていたが、
ヒバクシャへの想像力は、全くと言っていいほど欠如していた。
原爆とは、世界を威圧するカガクであり、それ以上でもそれ以下でもない。
そこに倫理は無い。
ヒロシマの叫びが、空しく掻き消されるような気がした。
この80年、
どれだけの叫びが消されてしまったのだろうか。
戦後の情報統制の中、数々の原爆に関する創作物が世に発されることなく、検閲を受けてきた歴史を知った。
今こそ、この叫びを聴かなければならないのではないか。
ヒロシマの叫びは、人類の叫びである。
万物の叫びである。
これが、世界に届くように、
全人類が聴こえるように、
本作品を上演する。
世界劇団「QuON」
開催日程・会場
2025年10月24日(金)〜26日(日)
神奈川県 神奈川県立青少年センター スタジオHIKARI
スタッフ
脚本・演出・構成:
出演
川端優典 / 濵沙杲宏 / 本坊由華子
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世界劇団が演劇×舞踏×音で立ち上げる「QuON」、本坊由華子「ヒロシマの叫びを世界に」(コメントあり)
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