花總まり・森公美子がミュージカル「バグダッド・カフェ」で名曲披露、初共演で互いの印象を告白

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ミュージカル「バグダッド・カフェ」の製作発表記者会見が本日8月5日に東京都内で行われ、出演する花總まり森公美子、演出の小山ゆうなが登壇し、意気込みを語った。

ミュージカル「バグダッド・カフェ」製作発表記者会見より。左から小山ゆうな、花總まり、森公美子。

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花總まり

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森公美子

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映画「バグダッド・カフェ」は、1989年に日本公開されたパーシー・アドロン監督による名画。物語は、アメリカ西部の砂漠にある、ダイナー兼ガソリンスタンド兼モーテルの“バグダッド・カフェ”に、ドイツ人旅行者ジャスミン・ムンシュテットナー(花總)が1人で現れたことから始まる。バグダッド・カフェを切り盛りする女主人ブレンダ(森)は、ジャスミンに不信感を抱くが、彼女の存在が次第に、ブレンダやその家族、カフェに集う人々の日常を変えていき……。2000年代に初演されたミュージカル版では、パーシー・アドロンとその妻エレオノーレ・アドロンが脚本を手がけ、このたびの日本初演版では小山が演出、高橋知伽江が翻訳・訳詞、荻野清子が音楽監督を担う。

左から花總まり、森公美子。

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製作発表記者会見では花總、森により、テーマ曲「Calling You(コーリング・ユー)」の歌唱披露が行われた。「Calling You」は第61回アカデミー賞の歌曲賞にノミネートされたジェヴェッタ・スティールのヒット曲で、これまで国内外のさまざまなアーティストにカバーされてきた。花總と森は、ピアノの生演奏に乗せて同曲を叙情的に歌い上げつつ、豊かなハーモニーを響かせて、作品への期待感を高めた。

花總まり

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歌唱披露を終えると、花總と森はホッとした表情であいさつ。花總は「恥ずかしながら、今回のお話をいただいてから原作映画を拝見しました。予備知識もなく観ていると、ところどころに面白い部分がちりばめられていて、『コメディ映画なのかな?』と感じるくらい、物語に引き込まれていき、最後には心が温かくなる。ラストシーンはショーアップされた作りでしたので、そのエンタテインメント性がミュージカルに合うのかもしれないなと。要素が“盛りだくさん”で、大好きな作品になりました」とコメント。また、森は厳しい暑さの中で会場に集った記者たちをねぎらった。

小山ゆうな

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小山は、日本でもカルト的な人気を持つ映画「バグダッド・カフェ」のミュージカル版を演出するにあたり、「映画が作られたのは1980年代で、ミュージカルの初演は2000年代。映画の監督がミュージカル化を手がけてはいますが、映像で表現したものを音楽を使って表現し直したり、作中に描かれた“多様性”が時代と共に変化していたりしているはず。映画の世界観を再現しつつ、ミュージカルならではの部分を大切に作っていけたら」と構想を語った。

森公美子

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花總が演じるのは、夫とけんか別れしてバグダッド・カフェにたどり着くジャスミン。その魅力を問われると、「異国の地に1人でいながらも、自然と溶け込んでしまう彼女の魅力の1つには、“もともと持っているもの”があると思います。私なら、荷物の中身が夫のものだと知ったら、そのまま帰ると思うんです。でも、ジャスミンはそこに居続けて、生きていく。彼女の不思議な魅力が何なのか、これから深掘りしていきたい」と心境を語った。一方の森は、演じるブレンダについて、「ブレンダは、こんなに汚い宿に泊まりたいと申し出るジャスミンに『変な女だな』と不信感を抱き、信用できないから警察を呼ぶのですが、その警察官もジャスミンの虜になってしまう。しかも今回は花總さんがジャスミンを演じるので、最初から皆に愛されるジャスミンが誕生するんです。花總さんとは初共演ですが、本当に素晴らしい方。ビジュアルのブレンダは、私の心にない顔をしています(笑)」と会場を和ませた。

左から小山ゆうな、花總まり、森公美子。

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また、お互いの印象を聞かれると、花總が、「森さんの舞台を観ていると、とてもスッキリするんです。“何が言いたいか”というエネルギーがこちらに伝わってきて、お芝居が作り物に見えない。いつも『すごいなあ』と思いながら拝見しています」と熱い視線を投げかけ、森は「花總さんは存在自体が花。“2段の楽屋花”……と言うと表現が悪いけれど、存在自体が花で。けれどいつも移動はジャージー姿なんです。そこもまた良くて、誰にも負けない輝きを放っていらっしゃいます」と返し、お互いに微笑み合った。そんな2人はLINEを交換し、メッセージを送り合っているという。また、森は劇中で挑戦するマジックについても言及し、「舞台で成功したら、コンビで地方の演芸場や施設を回ろうかという計画もあります」とちゃめっ気たっぷりに話した。

本作は11月2日から23日まで東京・シアタークリエで上演されたあと、28日から30日まで愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、12月4日から7日まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、13・14日に富山・富山県民会館を巡る。東京公演のチケットは8月30日11:00に一般発売される。

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ミュージカル「バグダッド・カフェ」

2025年11月2日(日)〜23日(日・祝)
東京都 シアタークリエ

2025年11月28日(金)〜30日(日)
愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール

2025年12月4日(木)〜7日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

2025年12月13日(土)・14日(日)
富山県 富山県民会館

スタッフ

脚本:パーシー・アドロン / エレオノーレ・アドロン
歌詞:リー・ブルーワー / パーシー・アドロン / ボブ・テルソン
翻訳・訳詞:高橋知伽江
演出:小山ゆうな
音楽:ボブ・テルソン
音楽監督:荻野清子

出演

ジャスミン・ムンシュテットナー:花總まり
ブレンダ:森公美子
ルディ・コックス:小西遼生
フィリス:清水美依紗
アブドゥラー:松田凌
サル ほか:芋洗坂係長
アーニー ほか:岸祐二
ムンシュテットナー氏 ほか:坂元健児
デビー:太田緑ロランス
サル・ジュニア:越永健太郎
伊藤かの子 / 聖司朗 / 東間一貴 / 中嶋紗希 / 舩山智香子 / 堀江慎也

スウィング

齋藤信吾 / 齋藤千夏

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