これは「エリザベート」「モーツァルト!」などで知られるミヒャエル・クンツェが脚本・歌詞、ジム・スタインマンが音楽を手がけたミュージカル。1997年にオーストリア・ウィーンで初演され、日本では2006年に初めて上演された。その後も公演が重ねられ、今回は6回目の上演となる。
会見には演出の
その後はほかの登壇者たちもステージに登場。山田は本作のマスコット的存在である、コウモリのリー君(りーくん)と共に姿を現してオーディエンスを和ませる。城田をはじめとした初参加のキャストを迎えて行われる本公演について、山田は「今まで以上に面白い舞台になりそう」と期待のコメント。本作の音楽について山田は「多彩で強烈な楽曲群に中毒性があり、本作がお客様に愛される理由の1つになっていると思う。すでに中毒の人もどんどん聞いて楽しんで」と観客に呼び掛けた。
初演からクロロック伯爵を演じる山口は「『早く“相棒”が来ないかな』と思ったとき、まず城田さんの顔が浮かんだ」と笑顔。また山口は自身の若々しい外見について「たまに同級生がこの舞台を観に来てくれますが、お仕事を引退している人も多い。『お前は何を食べているんだ』と聞かれるから『血を吸っている』と答えた」とジョークを交えつつ、「僕が元気に見えるのは、エネルギーに満ちたこの作品の音楽の中で20年たゆたっていたからかも(笑)」と語る。また上演に向け山口は「皆様からいただいたお手紙を読むと、『地球には80億通りの欲望があるな』と思う。その欲望を全部、今回の『ダンス オブ ヴァンパイア』に集めて素敵な時間を過ごしたい」と観客にメッセージを送った。
城田が「いつかクロロックを演じたいと思っていた。日頃から優しく背中を押してくれる山口さんとWキャストでうれしい」と出演の喜びを述べると、山口は城田の背中を実際に“トン”と押してみせ、会場を笑いで包んだ。城田が「長身の山口さんが見上げるほど僕も身体が大きいので、存在感あるクロロックを演じられたら」と抱負を口にすると、山口は「彼は大谷翔平選手とほぼ同じサイズなので、“ミュージカル界の大谷翔平”」とまぜっ返し、再びオーディエンスを笑わせる。公演に向け城田は「観たことがある方も初めての方も、『明日からまたがんばろう』というエネルギーをもらえる作品だと思います」と言葉に力を込めた。
サラを演じることが目標だったというフランクは「クラシカルなミュージカルと思いきや、いろいろな驚きがある、びっくり箱のように魅力的な作品」「歴史ある作品に参加できる喜びと、皆様が作り上げてきた作品に出演するという責任を胸に抱いてがんばります」と瞳を輝かせる。中村は「素敵なキャストの皆さんとご一緒できるなんて夢のよう。サラをどう演じるか考える日々がとても幸せ」と喜びをかみ締め、「お客様との一体感を楽しめる作品なので、さまざまな方に観てほしい」と語った。
アルフレートは臆病で頼りないところがある人物。太田は「僕自身、『右足出して』と言われて左足を出したり、仰向けとうつ伏せの区別が瞬時につかなかったりする(笑)。そういう情けなさがアルフレートと重なれば」とコメントする。寺西は「長年愛されている作品に参加できて光栄。ウィッグの巻き毛が首に刺さってかゆいですが(笑)、慣れたい」「僕はとてもしっかりしているので、あまりアルフレートと重なる部分はないと思いますが、演じるのが楽しみです」と冗談交じりに述べて登壇者を笑わせる。また太田と寺西が互いを“たくピー”“もっさん”と呼んでいることが明かされ、オーディエンスを沸かせていた。
ヴァンパイアという作品の題材にちなみ、記者に「永遠の命を欲しいと思うか?」と尋ねられた登壇者は「まっぴらごめん。静かに寿命をまっとうしたい(城田)」「僕もごめんです。クロロック伯爵のような苦しみは味わいたくない(太田)」と口々に回答。そんな中でフランクは「寿命は200~300年くらいで良い。でももし永遠の命があったら、毎年この作品を上演して、私が300年くらいサラを演じる」、山田も「永遠の健康ならありがたい」と会場を笑いで包んだ。
さらに会見では山口と城田が、“自分だけが知る”互いのチャームポイントを明かす場面も。山口は「彼は素晴らしい才能を小さな宝箱にしまっていて、でもそのことに気付いていないような自然な佇まいが素敵。あといつもおいしそうなご飯を食べていて、コンビニ派の僕は『こういうおいしいものがあるんだ』と驚いています(笑)」とにっこり。また城田が「若手の僕らにも分け隔てなく優しく接してくださり、愛に満ちた素晴らしい方。父のように慕っています」と山口に厚い信頼を寄せると、山口はおもむろに衣裳のポケットからのど飴を取り出して城田に渡し、報道陣を和ませた。
公演は5月10日から31日まで東京・東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)、6月7日から15日まで愛知・御園座、7月4日から12日まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、19日から30日まで福岡・博多座で行われる。
ミュージカル「ダンス オブ ヴァンパイア」
2025年5月10日(土)〜31日(土)
東京都 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
2025年6月7日(土)〜15日(日)
愛知県 御園座
2025年7月4日(金)〜12日(土)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール
2025年7月19日(土)〜30日(水)
福岡県 博多座
スタッフ
脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽:ジム・スタインマン
演出:
出演
クロロック伯爵:
サラ:
アルフレート:
シャガール:芋洗坂係長
レベッカ:明星真由美
ヘルベルト:ジュリアン
マグダ:青野紗穂
クコール:駒田一 / 伊藤今人
ヴァンパイア・ダンサー=伯爵の化身:佐藤洋介 / 加賀谷一肇
アブロンシウス教授:石川禅 / 武田真治
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