国立劇場が、文楽とアニメーションのコラボレーションによる「文楽×アニメーション 日本が誇る文楽を世界へ!PROJECT」を始動した。
本プロジェクトでは、文楽「曾根崎心中」の大道具の代わりにアニメーションの背景美術を用いるもので、第1弾の公演が、3月に東京・よみうりホールで上演される。監修を務めるのは人間国宝の
このたび公表された試演会の様子では、その幽玄な世界観が披露された。舞台の奥に絵本の挿絵のような画が映し出され、その映像の前で、黒衣に黒頭巾姿の人形遣いたちが人形を操る。人形の動きに合わせて背景画が動くと、まるで実写とアニメーションが融合した映画を見ているような気持ちになり、人形の存在感をさらに強く感じた。またクライマックスの心中シーンでは背景の映像が消え、暗闇の中、スポットライトの中の人形たちしか見えなくなるなど、まだ開発途中の映像ではあるが、演出効果としても高く感じられた。
なお本プロジェクトでの背景映像制作のために、READYFORにてクラウドファンディングを実施。受付は本日12月5日から1月31日23:00までとなっている。
【映像】「文楽×アニメーション ー日本が誇る文楽を世界へ!PROJECTー」より。
東京公演「Bunraku 1st session」
2024年3月23日(土)~29日(金)
東京都 よみうりホール
プログラム
(1)解説
ナビゲーター:
(2)文楽「『曾根崎心中』天神森の段」
原作:近松門左衛門
脚色・作曲:野澤松之輔
振付:澤村龍之介
映像監修:
映像美術:男鹿和雄
映像制作:
映像制作協力:でほぎゃらりー
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リンク
柏木ゆげひ(朝原広基) @kashiwagiyugehi
【国立劇場】クラウドファンディングプロジェクト「文楽×アニメーション ―日本が誇る文楽を世界へ!PROJECT―」を開始(文化庁12/5) https://t.co/19YdH6WelI 「文楽屈指の名作『曾根崎心中』の舞台で、大道具の替わりにアニメーションの背景美術を用いるという新しい企画に挑戦いたします」