市村正親・鹿賀丈史らミュージカル「生きる」へ熱い思い、顔ぶれの濃さに市村「かすむ」と心配

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Daiwa House presents ミュージカル「生きる」の製作発表会見が、本日6月20日に東京都内で行われた。

左から福井晶一、実咲凜音、上原理生、鹿賀丈史、市村正親、村井良大、高野菜々、鶴見辰吾。

左から福井晶一、実咲凜音、上原理生、鹿賀丈史、市村正親、村井良大、高野菜々、鶴見辰吾。

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本作は黒澤明監督の映画「生きる」をミュージカル化したもの。2018年に初演、2020年に再演され、今回で3度目の上演となる。今回の上演版では主人公・渡辺勘治役を、初演から引き続き市村正親鹿賀丈史が担うほか、再演より続投の村井良大、新キャストの平方元基、上原理生、高野菜々、実咲凜音福井晶一鶴見辰吾が出演する。

会見には、体調不良で欠席となった平方以外のキャストが登壇。会見は歌唱披露からスタートし、売れない小説家役の上原は、勘治に金の使い方や遊び方を説く「人生の主人になれ」、勘治の明るい部下・小田切とよ役の高野は「ワクワクを探そう」、鹿賀は勘治が生まれ変わる決意を歌う「二度目の誕生日」を披露。勘治の息子・光男役の村井は父への思いを吐露する「あなたに届く言葉」、勘治の夢を阻止しようとする組長役の福井は「金の匂い」、市村は“生きる”ことを切望する「最後の願い」を歌った。

市村正親

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鹿賀丈史

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市村は「今回は濃いキャストがそろっているので、(自分が)かすんでしまわないかなって……」と心配そうにし、共演者たちから否定のツッコミを受ける。鹿賀は「“生きる”という、これ以上ないほどシンプルで、深いテーマの作品です。今の大変な時期、前向きに生きようと思っていただければうれしいです」と思いを述べる。

さらに市村は初演を観に来て、本作を気に入ったという志村けんとのエピソードに触れ、「志村さんが楽屋に来てくれたとき、『これが本当のミュージカルだ!』と涙を流していて。志村さんの誕生日を祝う場でも、(志村は)みんなにこの作品を勧めて回ってくれていた。“志村けんのお墨付き”です」と語り、「その作品をまたやれること、“生きて”この芝居に参加できることほど、ありがたいことはない」と言葉に力を込めた。

村井良大

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上原理生

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村井は「(自身が出演した)再演時は、日々上演できるかどうかの緊張感と隣り合わせでした。1回1回を“生き切る”ことを目標にし、完走できたときの感動を今も覚えています」と振り返り、「ぜひ老若男女、特に若い方に観ていただきたい」とアピール。上原は「『もし出演させていただけるなら小説家役かな』と観劇時に思っていたので、とてもうれしかった」と明かし、小説家役を「渡辺勘治さんの生きる姿勢を浮き彫りにするために、影の部分を背負う役割だと思う。楽しみにしていただければ」と呼びかける。

高野菜々

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実咲凜音

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高野は「初めて、15年所属する音楽座ミュージカル以外のミュージカル作品に出演します。オファーを受けたときはすごくびっくりしました。精一杯がんばります」と意気込む。渡辺一枝役の実咲は「高野さんと同い年なので仲間がいてうれしいです。対照的な役を演じられたら」とコメントした。

福井晶一

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福井は「(本作には)劇団四季出身の先輩が2人いらっしゃる。背中を見てがんばります」と市村、鹿賀に目配せ。続けて自身が演じる組長役を「ミュージカル『北斗の拳』ではラオウを演じたので、『また暴力で支配する役か』と思った」と言い、会場を笑いで包んだ。さらに「普段は割と良い人格の役を演じることが多いので、(悪役の多い)鶴見さんにいろいろ教えていただいて……」と期待を口にする。すると鶴見は苦笑しながら「教えられることはないです(笑)」と返答した。

鶴見辰吾

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助役役の鶴見は「黒澤明監督が亡くなったとき、『黒澤映画にもう出られないんだ』と寂しい思いがしましたが、こういう形で携われるなんて、夢がかなったようですごくうれしかった。でも本作で私が歌うことになったのは『夢を見るのは愚かだ』という曲(笑)。役者稼業は本当に面白いものです」とおちゃめに語り、「市村さんと鹿賀さんのパワーに負けないように、福井さんと共にしっかり悪役を演じていきたいと思います」とコメントした。

市村正親(写真右)がはしゃぐ様子に笑顔の鹿賀丈史。

市村正親(写真右)がはしゃぐ様子に笑顔の鹿賀丈史。[拡大]

最後に、市村は今回の東京公演が東京・新国立劇場 中劇場で行われることに言及し、「今回は“新国”立劇場です。“深刻”にならないようにがんばります」と締めくくると、鹿賀が「今日は(だじゃれを)言わないかと思ったのに」と漏らし、会見は終了した。

公演は9月7日から24日まで新国立劇場 中劇場、29日から10月1日まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて。

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Daiwa House presents ミュージカル「生きる」

2023年9月7日(木)~24日(日)
東京都 新国立劇場 中劇場

2023年9月29日(金)~10月1日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

原作:黒澤明監督作品「生きる」(脚本:黒澤明、橋本忍、小國英雄)
作曲・編曲:ジェイソン・ハウランド
脚本・歌詞:高橋知伽江
演出:宮本亞門

出演

渡辺勘治:市村正親鹿賀丈史

渡辺光男:村井良大
小説家:平方元基、上原理生
小田切とよ:高野菜々
渡辺一枝:実咲凜音
組長:福井晶一
助役:鶴見辰吾

佐藤誓
重田千穂子
田村良太

治田敦、内田紳一郎、鎌田誠樹、齋藤桐人、高木裕和、松原剛志、森山大輔 / あべこ、彩橋みゆ、飯野めぐみ、五十嵐可絵、河合篤子、隼海惺、原広実、森加織

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Chiaki @ Dorama World ドラマワールド @doramaworld

Production press conference of new musical "Ikiru" in Tokyo on 20 Jun 2023 - Ichimura Masachika, Kaga Takeshi, Murai Ryota, Uehara Rio, Takano Nana, Misaki Rion, Fukui Shoichi & Tsurumi Shingo; starting from 7 Sep 2023
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