鳥の劇場版「葵上」スタート、中島諒人「怪談として楽しんでいただけたら」

鳥の劇場2022年度創るプログラム「三島由紀夫『近代能楽集』より『葵上』」が、本日7月28日に鳥取・鳥の劇場で開幕する。

「葵上」は、三島由紀夫が能をもとに執筆した短編戯曲集「近代能楽集」の1編。中島諒人が演出する今回の公演では、歌謡曲版と生演奏版の2バージョンが用意され、歌謡曲版では松田聖子「赤いスイートピー」、都はるみ「北の宿から」などのプロオケが用いられる。一方の生演奏版には、オーケストラ・アンサンブル金沢が参加し、千住明がオリジナル編曲を手がけたナンバーと書き下ろし楽曲が披露される。

開幕に際し、中島は「鳥の劇場版『葵上』。真夏にちなんで『怪談』として楽しんでいただけたらと思っています。昔の年上の恋人が生霊となって若い妻を殺しに来るわけですから。音楽は2パターン。一つは歌謡曲版。松田聖子『赤いスイートピー』や都はるみ『北の宿から』が恋と喪失の情念にアクセルをかけます。もう一つは千住明氏による書き下ろし楽曲のオーケストラ・アンサンブル金沢による生演奏版。雅で情熱的な演奏と濃厚な芝居の豪華共演です」とコメントした。

歌謡曲版の公演は本日7月28日から31日まで。その後、8月6・7日に生演奏版が上演される。