「渋谷・コクーン歌舞伎 第十七弾『夏祭浪花鑑』」が、明日5月12日に東京・Bunkamura シアターコクーンで開幕する。これに先駆け、本日11日にオンライン取材会が実施された。
コクーン歌舞伎は、
オンライン取材会には、演出・美術を手がける串田、出演者より
団七女房お梶役の七之助は「初日を迎えられることにホッとしております。一生懸命勤めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします」とメッセージを送る。一寸徳兵衛 / 徳兵衛女房お辰の2役を演じる松也は「なんとか公演ができるように願っておりました。最後まで全力を尽くしたいと思います」と意気込みを語った。
コロナ禍で本作を上演する思いを尋ねられた勘九郎は「苦しい日常を少しでも忘れていただけるよう、生きた作品をお届けするのが私たちの使命。“生きる鼓動”を味わっていただけたら」と述べる。七之助は「大変な時期ですが、『夏祭浪花鑑』はなんと申しましても“お祭”です。お祭の音を聞いていると、腹の底に眠っている人間の魂が震え、元気になれます」と話し、「公演は安心・安全に行われますので、ぜひ足をお運びください」とコメント。続いて松也は「私自身、自粛期間中はエンタテインメントや演劇に救われました」と言い、「お客様の希望になれるようなお芝居にできたら」と目標を掲げた。
本作は「第7回 信州・まつもと大歌舞伎『夏祭浪花鑑』」として、6月に長野・まつもと市民芸術館 主ホールでも上演される。勘九郎は「まつもと市民芸術館は串田監督のお膝元でもありますし、お客様がすごく歓迎してくださる。今回3年ぶりに松本の方々のお顔を見られることをうれしく思います」と喜びを口にする。これにうなずきながら七之助は「私も松本の皆様が大好きです。いつもお世話になっている恩返しとして一生懸命勤めさせていただきます」と思いを述べ、松也も「シアターコクーンの熱量を忘れることなく、そのまま松本の皆さんに届けたいと思います」と語った。
串田は「『夏祭浪花鑑』は勘三郎さんと共に作り上げた作品で、その遺志を息子さんたち、お弟子さんたちが受け継いでくれています。本当に素晴らしい一座です」と目を細め、「長い歴史の中で、お祭というのは楽しいときだけにやるものではなかった。大きな災害があったような苦しいとき、お祭で厄をはらおうとしました。『つらいときこそ、お祭をやるんだ』という思いでお届けします」と、取材を締めくくった。
「渋谷・コクーン歌舞伎 第十七弾『夏祭浪花鑑』」は明日12日から30日まで、「第7回 信州・まつもと大歌舞伎『夏祭浪花鑑』」は6月17日から22日まで開催される。
「渋谷・コクーン歌舞伎 第十七弾『夏祭浪花鑑』」
2021年5月12日(水)~30日(日)
東京都 Bunkamura シアターコクーン
作:並木千柳、三好松洛、竹田小出雲(「夏祭浪花鑑」より)
演出・美術:
出演
団七九郎兵衛:
団七女房お梶:
一寸徳兵衛 / 徳兵衛女房お辰:
玉島磯之丞:
団七伜市松:中村長三郎
傾城琴浦 / 役人左膳:
三婦女房おつぎ:
三河屋義平次:
釣船三婦:
「第7回 信州・まつもと大歌舞伎『夏祭浪花鑑』」
2021年6月17日(木)~22日(火)
長野県 まつもと市民芸術館 主ホール
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最後の串田さんのお話に、勘三郎さんが鮮やかに躍動されてた姿を思い出した。千穐楽までご安全に。
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