「感謝の恩返しスペシャル企画 朗読劇『半沢直樹』」が、昨日9月12日に東京・新国立劇場 中劇場で開幕した。ステージナタリーでは、12日14:00開演回の様子をレポートする。
これはTBS系で放送中のテレビドラマ「日曜劇場『半沢直樹』」から派生した朗読劇。今回の企画は、今年2・3月にTBSラジオでオンエアされたオーディオドラマ「TBSラジオ オリジナルドラマ『半沢直樹』敗れし者の物語 by AudioMovieTM」をヒントに生まれた。同ドラマの本編に出演している
9月12日14:00開演回では、MONO・
虚栄心が強い美幸と一正は、久しぶりに会った元配偶者に対しても息をするようにうそを付いてしまう。南野と土田は、うそを口にするたびに内心では焦りを募らせる美幸と一正をコミカルに演じる。南野演じる美幸は関西弁を操り、手芸教室で自作したブローチを指して堂々と「ドバイで買った」と言い切って会場を笑いで包む。その一方で南野は、美幸が時折のぞかせる素直さを表情や声色の変化で表現した。土田扮する一正も、見栄を張って「今はカナダ暮らしだが、47都道府県それぞれに家を持っている」とほらを吹きながらも、美幸への思いを打ち明ける場面ではまっすぐなまなざしを彼女に向けた。
「繰り返される時…」では、電脳雑伎集団に買収されかけたIT企業、スパイラルの社長・瀬名洋介(
山崎は、タイムリープを続け、あの手この手でスパイラル買収のために策略を巡らせるも、そのたびに失敗してしまう広重を甲高い声で演じ、観客を大いに笑わせる。また松也は瀬名が激怒するシーンではエネルギーを爆発させ、メガネをかけて職業安定所の職員に扮すると、独特の語り口で怪しげな雰囲気を醸し出した。
終演後に行われたトークショーには、出演者のほか、ゲストとして
ドラマの中で挑戦してみたい役柄を尋ねられた南野は、迷いながらも「やっぱり美幸がいいですね。譲りたくない」と言葉に力を込める。松也も「瀬名を演じたい」と回答しつつ「でも敵役の(歌舞伎俳優の)先輩方が、思う存分やっているじゃないですか。瀬名くんをもう1度初めから演じて、今度はどアップで顔芸をやりたい(笑)」と笑顔を見せた。
土田はドラマで山崎演じる広重が「待って」と、か細い高音で声を発するシーンを挙げ、「あれをやりたい」とコメント。松也が「あの『待って』は声が枯れていたんですか?」と山崎に水を向けると、山崎は「気持ちが高まると、声が頭のてっぺんから出てくるイメージで、ああなってしまうんです」と頭頂部を示しながら笑い交じりに答えた。
また伊集院は、ラジオ番組「伊集院光とらじおと」で、「俺たちの半沢直樹」のコーナーを展開中。このコーナーでは、ドラマ「半沢直樹」をリアルタイムで観ることを禁じられた伊集院が、リスナーからのクイズで珍回答を披露している。伊集院は「たくさんのコンテンツがある中で、情報を遮断するのがこんなに難しいテレビドラマはないと思う。餃子を食べていたら、隣の学生が『昨日の半沢、観た?』と話し始めて、慌てて店を出たことがあります(笑)。それだけすごいコンテンツ。僕の今の生きがいの1つですね」と“「半沢直樹」愛”を語った。
公演は本日9月13日までで、各回Streaming+を通じた映像配信が行われる。なお昨日12日18:00開演回では東京03の
「感謝の恩返しスペシャル企画 朗読劇『半沢直樹』」
2020年9月12日(土)・13日(日)
東京都 新国立劇場 中劇場
「黒い二人の日記帳」
「繰り返される時…」
「おかしな二人の殺人事件」
「初恋の味」
脚本:谷口純一郎
出演:
ゲスト:
声の出演:
演出:粟島瑞丸
トークショーゲスト
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【公演レポート】やられてもやり返さない!“倍返し”された人々描く朗読劇「半沢直樹」開幕
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