「2時間観客に話しかけ続ける」成河がすべての芝居経験つぎ込む「ナルキッソスの怒り」日本初演開幕

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成河が出演し、藤田俊太郎が演出する一人芝居「ナルキッソスの怒り」が、明日4月18日に東京・東京芸術劇場 シアターウエストにて開幕する。これに先駆け本日17日、囲み取材が実施された。

左から藤田俊太郎、成河。

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「ナルキッソスの怒り」は、現代ラテンアメリカの劇作家セルヒオ・ブランコの戯曲。ブランコがスロベニアのホテルに滞在した際の実体験をもとに、フィクションを交えたミステリーが展開する。本作は2015年にウルグアイでブランコ自身の出演により初演されて以降、世界各国で上演されてきた。日本では仮屋浩子による邦訳が出版されており、日本初演となる今回は翻訳の仮屋、成河、藤田の3名が上演台本を手がけた。

「ナルキッソスの怒り」メインビジュアル

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原作戯曲は、劇作家のセルヒオを登場人物に据えた構造がとられている。成河は「そのまま翻訳するだけでは日本で上演できない状態だったので、試行錯誤しながら1年間準備をしてきました」と回想し、「日本での上演にあたり、セルヒオも『日本バージョンにすべきだ』と言い切ってくれましたが、あの一言がなかったら多分実現できなかったですね」と口にした。藤田も「“成河さんという俳優が作家を演じる”という構造が、日本のお客様に一番伝わる上演台本を目指しました。この1年間、2週間に一度のペースで集まっては、時に立ち止まり、時に進みながら創作を重ねてきました」と道のりを語った。

左から藤田俊太郎、成河。

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稽古場でも、構成の検討や言葉の取捨選択が粘り強く続けられた。成河は「セルヒオ自身も自分で演じる際に3分の1ほどカットしたと言っていたので、どこを削り、どこをつなげるか。そしてどの日本語を選ぶかという作業をずっと続けていました」と語る。藤田は「初演から時代も変わっていますので、今の日本での上演にふさわしい言葉や表現について、セルヒオさんに助言を求めたところ、新たな言葉の提案をいただくこともありました」と、綿密な連携を取ったことも明かした。藤田は、その作業を通して見出した核心について、「一番は作家性だと思います。作家が何を考え、何をこの物語に託そうとしたのか、1つひとつ発見していく。その作家性が、つかめそうで一瞬で消え、また現れる。そんな過程が非常にスリリングで楽しかったです」と振り返った。

左から藤田俊太郎、成河。

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本公演特有のパフォーマンススタイルについて、成河は「一人芝居にもいろいろなスタイルがありますが、今回は2時間、1秒たりとも観客と目を離さず、ずっと話しかけ続けるという、初めての挑戦です。これまで自分がやってきた経験を全部をつぎ込むような大変さを感じています」と明かす。藤田も「成河さんが演じている姿を観てください、という言葉では少し違って。1人の表現者としてそこに存在し、伝える……その姿をぜひ目撃していただきたい。お客様と共に積み上げる物語なので、上演時間は日によって変わるかもしれませんし(笑)、その日の雰囲気によってまったく表情の違う公演になるはずです」と瞳を輝かせた。

左から藤田俊太郎、成河。

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最後に藤田は「クリエイター1人ひとりが熱中して作ってきた自慢の作品になりました。お客様には、想像力や痛み、そして痛みを乗り越える大きな喜びを持って帰っていただけたらうれしいです」と胸を張る。成河は「“見る、見られる”という関係をダイレクトに扱う作品で、お客様はそのときどきの共演者になります。少しだけ怖い展開もありますが、最後まできちっと手をつないで、安全なところにお連れします。どうか、体験したことのない劇場体験を一緒にしていただければと思います」と力強い言葉で締めくくった。

上演時間は約2時間。公演は4月30日まで行われる。

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「ナルキッソスの怒り」

開催日程・会場

2026年4月18日(土)〜30日(木)
東京都 東京芸術劇場 シアターウエスト

スタッフ

作:セルヒオ・ブランコ
翻訳:仮屋浩子(「ナルキッソスの怒り」北隆館)
上演台本:仮屋浩子 / 成河 / 藤田俊太郎
演出:藤田俊太郎

出演

成河

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