3月に東京、4月に大阪で上演される
本公演は、新トップスター・桐生のお披露目公演。第1部「春爛漫桐生祝祭」では、“祭り”をテーマとしたパフォーマンスが繰り広げられ、第2部「STORM of APPLAUSE」では新生OSKの魅力を詰め込んだレビューが披露される。
会見冒頭で安孫子氏が、「今年もOSK日本歌劇団の公演をさせていただくことになりました」と笑顔で挨拶。桐生について「野性的と言うか(笑)、ほかのスターさんとは全然違う個性を持っている方」と説明し、「スケールが大きくて、魅力をどんどん発揮していらっしゃいます。平成から新しい元号になる今年、2つの時代を股にかけてトップを張る方ですから、本当に運に恵まれている。そういう桐生さんのもとに楊さんと舞美さんがいて、今回も自信を持って送ることができる舞台になると思います」と語った。
続いて牧原が作品の内容を紹介。「“OSKのお祭り男”と称されます、桐生さんにふさわしく……」という説明に、桐生と楊、舞美が爆笑する。「第1部は山村友五郎先生の演出で、全編をお祭りで貫き、桐生さんのトップ就任を祝います。第2部は、劇団員も『あの振付を踊ってみたい』と言うほど、カッコいい振りを付けてくださる平澤智先生にお願いしました。桐生さんは“こう見えてカッコいい方”ですので(笑)、今回の裏テーマはカッコよさです」と話すと、会場は笑いで包まれた。
続けて演出の山村友五郎が挨拶。「OSKではこれまでも何回か作・演出作品を作らせていただきました。ご覧になった方はわかると思いますが、桐生なくして僕の作品はありません。この人のキャラがあるからこそ1つの場面ができ、その場面があるからこそ次の場面が作れる……というようにやってきました。今回も『どうしたら桐生という個性を生かせるか?』を考えながら作っています」と述べる。
「何があってもやりたいと思った仕事は何年かぶり……というか初めてかな」と語った平澤は、「(桐生に振り付けるのは)今回が3度目となりますが、改めて桐生さんとご一緒できてよかったなと思います。ショーに乗せる場面って、僕は常にエネルギーを持ったシーンでないと、と思っているんですが、桐生さんはそのエネルギーを持っている方。自分にはとても合ってるなと思います」と相性のよさを述べた。
演出家に続けて桐生が挨拶する。「お披露目という言葉にあまり振り回されず、『観てよかった、もう一度観に行きたい、エネルギーをもらった』と思っていただけるような舞台にできるように、出演者41人と臨みたいです」と話し、「今、頭の中は日舞と洋舞がいっぱい入っていて、かなりのパニック状態ですが(笑)、幸いまだ本番まで時間がありますので、初日までもっと煮詰めていき、どの場面も『観に来てよかった』と思っていただけるように、『すべて最高の舞台だった』と思っていただけるように、挑みたいと思います」と力強く語る。
そんな桐生を支えるように、楊は「桐生さんを中心に、戦力になるようがんばりたい」、舞美は「ワクワクが止まらない、この気持ちを大切に初日まで走り抜けたいと思います」とそれぞれの思いを述べた。
記者が、本作のチラシに記載された「唯一無二の男役 桐生麻耶」というキャッチコピーについて、桐生の“唯一無二さ”をどこに感じるかと質問すると、舞美は「どのジャンルをも完璧にこなす方。それが桐生さんの色だと思います。どこにも、似ている方がいらっしゃらない。桐生さんしか出せない色があります」と答え、楊も「存在感。そして表現されるものも唯一無二です。男役っていう見えない枠にとらわれないところが、桐生さんは唯一無二ですね」と続けた。
桐生は自身について「影のない男役って言うんでしょうか? こんな男役が、たまにはいてもいいのかなってお許しをいただいたような気がしています(笑)」と語り、「観る側も演じる側も人間なので、私が舞台を通じて何か皆様にお伝えすることができたら」と真摯に述べた。
また桐生のカッコいいところは?という質問には、「彫刻みたいに彫りが深い方なので、本当にどの角度から見てもカッコいい。身体表現ももちろんですけど、桐生さんの顔の表現もぜひ見ていただきたいなって思います」(楊)、「男役さんならではの黒燕尾の着こなしはもちろん、ラフなお衣装も完璧に着こなされますし、踊りの面ではキメのシーンはもちろん、そのあとの移動中の後ろ姿とか、“ここを観て!”っていうシーンの前後が素敵なんです」(舞美)と笑顔で回答。
友五郎は「とりあえず、めげない。『やれる?』って聞くと絶対に『やれる』と言ってくれる。頼りにしています」と桐生の魅力を述べつつ、「初めて振り付けしたときから天才だなと。振付師の振りとは全然違うふうに踊れる(笑)。僕の中にあるイメージとは全然違うものができるんです」と話し、会場を笑いで包む。
平澤は「こちらが要求してることを的確にとらえ、後輩に的確に指導してくれるのがカッコいい」と語り、「今回そのシーンはありませんけど、あんなに弁慶の姿が似合う人もいないなと思います(笑)」と続けると、再び会場は笑いで包まれた。
最後に意気込みを問われた桐生は「日本には四季があり、そのスタートである“春”の踊りをずっと続けさせていただいているのは、とてもうれしいこと。お客様に楽しんでいただけるよう、劇団員一丸となっていい舞台を作り上げたいです。1人でも多くのお客様のお越しをお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします」と笑顔で語った。
「レビュー春のおどり」は、3月28日から31日まで東京・新橋演舞場、4月13日から21日まで大阪・大阪松竹座で上演される。
OSK日本歌劇団「レビュー春のおどり」
2019年3月28日(木)~31日(日)
東京都 新橋演舞場
2019年4月13日(土)~21日(日)
大阪府 大阪松竹座
第1部「春爛漫桐生祝祭」
作・演出・振付:山村友五郎
第2部「STORM of APPLAUSE」
作・演出・振付:平澤智
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