□字ックの本多劇場進出作となる「滅びの国」は、出張型の女性用風俗を通じて出会った主婦と青年の物語。イベント内で行われたトークショーには、□字ック主宰の
司会の山田から、「滅びの国」の脚本を初めて読んだときの感想を尋ねられた吉本は「女性用風俗という題材はすごくセンセーショナルな感じではあるけど、本を読むと全然そうじゃなくて、彼女がたまたま利用したのが風俗だったというだけで、他の手段でもよかったんでしょうね。全部共感できました」と語り、「私、3年前に結婚したんですけど、結婚する前にこの役をもらってたらわからなかったですね。主婦の世界って、世間と少し切り離されてる気がしてすごく孤独なんです。ここ2・3年そういうことを考えていたので、今この役をいただいてすごくよかったと思っています。作品と自分の考えの距離感がちょうどいい」と自身が演じる主婦・透子に思いを寄せる。
透子の夫・渉を演じるオクイは「この話には程よくエロがポンポン入ってくるんですけど、これを男が書いたら本当に下世話なエロオヤジの話になってしまう。そういうふうにならないのは、女性目線の30代の女性らしい本だからだなと」と山田を絶賛。渉、透子夫妻の近所に暮らす主婦・典江役を務める黒沢は「“欲”と、“生”と“活”を感じました。欲深さを感じるのは女性の方らしい本だなと。もともと『何で女っていうのはオブラートに包まないで開けっぴろげに見せつけるんだろう。それは一種の快感? 願望とかセックスに対する欲なのかな?』と思っていたんですけれど、山田さんの本はそういった欲もありながら、最後はさっぱりしているというか不思議な読後感でした。あと私の役なんて私の親戚そのままで、『え、なんで知ってるの?』って思いました!(笑)」と感想を述べた。
90分にわたって行われたトークショーでは、それぞれが演じる人物の考察や、ビジュアル撮影でのエピソードなどについても話が及ぶ。最後にオクイは「10年前、俺がラジオの仕事をやってたときに、当時レコード会社で働いていた山田がCDを売り込みに来てて、そういう人たちがたくさんいる中で唯一覚えてたのがこの山田。それで、ラジオをやめて演劇を始めたら、山田も演劇やってる!ってなって(笑)。そういう縁もあって今回一緒にやるわけなんですけど、どうなるんですかね。わかりません!(笑) がんばります!」と笑顔で語り、黒沢は「この作品にキャスティングしていただいたこと、山田さんに声をかけていただいたことが本当にうれしかった。変わりたい、また演技がしたいと思ったときに出会えた作品なので、がんばらずにがんばりたい。映像の黒沢、舞台の黒沢の違いを見てほしいです」とコメント。そして吉本は「絶対に後悔させないような作品にするので、楽しみになさってください!」と観客にメッセージを送った。
山田が脚本・演出を手がける本作は、3年ぶりとなる□字ックの新作。公演は2018年1月17日から21日まで東京・本多劇場にて行われる。
関連する特集・インタビュー
□字ック「滅びの国」
2018年1月17日(水)~21日(日)
東京都 本多劇場
脚本・演出:
出演:
関連記事
□字ックのほかの記事
リンク
- 滅びの国|□字ック第12回本公演 特設サイト
- □字ック
- □字ック (@roji9) | Twitter
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
ひのえ茶屋 @HinoeChaya
【シェア】
山田佳奈×キャスト3人が和気あいあいトーク、□字ック「滅びの国」イベント
- ステージナタリー - 「オクイシュージ」のニュース一覧 https://t.co/5hZsUjsj5q