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「アルジャーノン」開幕、矢田悠祐が変貌遂げる「自信を持って世に出したい」

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ミュージカル「アルジャーノンに花束を」ゲネプロより、左から水夏希演じるアリス・キニアン、矢田悠祐演じるチャーリィ・ゴードン。

ミュージカル「アルジャーノンに花束を」ゲネプロより、左から水夏希演じるアリス・キニアン、矢田悠祐演じるチャーリィ・ゴードン。

ミュージカル「アルジャーノンに花束を」が、本日3月2日に東京・天王洲 銀河劇場にて開幕。これに先がけ、ゲネプロと囲み取材が本日行われた。

矢田悠祐が初主演を務める本作は、ダニエル・キイスが1959年に発表した同名小説が原作。幼児並みの知能しかない32歳のチャーリィ・ゴードンが、手術によって天才に変貌していくさまが描かれ、2006年および2014年の上演版では浦井健治が主人公のチャーリィを演じた。

舞台は、水夏希演じるアリス・キニアンの伸びやかな独唱からスタート。パン屋で働く傍ら、養護施設に通うチャーリィは、担任であるアリスの勧めで臨床試験の被験者となることに。白ネズミのアルジャーノンを競争相手に連日検査を受け、天才的な知能を手に入れたチャーリィだったが、やがてチャーリィを拒絶した家族とのつらく悲しい記憶がよみがえり……。

矢田は「みんなからもっと好きになってもらいたい」と願う純真無垢なチャーリィと、天才へと変貌し、苦悩の末に笑顔を失ってしまったチャーリィを見事に演じ分ける。また手術のシーンでは、緊迫した臨床試験の情景を、小林遼介戸井勝海らが鬼気迫る表情と重厚な歌声で表現。バレエダンサーとしても活躍するアルジャーノン役の長澤風海は、舞台上を自在に動き回り、柔らかな動きで観客を魅了した。

囲み取材には、矢田と水の2人が出席。初主演について「考えないようにしていますが、やはり意識してしまいますね」と緊張した面持ちで語る矢田に対し、水は「出番も歌もたくさんあって一番大変なのに、矢田くんはいつも和やかで。本当にすごいなあと思います」と絶賛。「先輩として矢田くんの初主演作を盛り立てていかなきゃと思いつつ、むしろ矢田くんに引っ張ってもらっていました(笑)」と稽古を振り返る。

自身の役どころについて、矢田は「チャーリィの成長に自分の心が追いつかないときがあって、食らいついていくのが大変でした」と苦労を語り、水は「原作のアリスはチャーリィより年下ですが、舞台版では年上の設定。チャーリィを守っていくというより、原作を踏まえてチャーリィと不安や迷いを共有していけるように努めました」と演出の荻田浩一から受けたアドバイスをもとに、役作りを行ったことを明かす。また本作の見どころを問われた矢田は「登場人物の心の動きに注目してほしい」と回答。続く水は「『アルジャーノン』は、SFであって、リアリティあふれる人間ドラマでもある。誰もが体験したことがあるエピソードが盛り込まれているので、お客さま全員の心を揺さぶることができると思います」と作品の魅力をアピールした。

最後に矢田は「稽古を積み重ねて、ようやく初日を迎えることができました。自信を持ってこの作品を世に出していきたいです。素敵な作品に仕上がっているので楽しみにしてください」と観客にメッセージを送り、水は「素晴らしいストーリーと楽曲と、そしてさわやかでカッコいい矢田くんをご覧ください」と笑顔を見せた。東京公演は3月12日まで。その後、3月16日に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて上演される。

ミュージカル「アルジャーノンに花束を」

2017年3月2日(木)~12日(日)
東京都 天王洲 銀河劇場

2017年3月16日(木)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

原作:ダニエル・キイス
脚本・作詞・演出:荻田浩一
音楽:斉藤恒芳

キャスト

チャーリィ・ゴードン:矢田悠祐

フェイ・リルマン:蒼乃夕妃
ノーマ(現在):皆本麻帆
ノーマ(回想):吉田萌美

ニーマー教授:小林遼介
バート・セルダン:和田泰右
アルジャーノン:長澤風海

ストラウス博士:戸井勝海

アリス・キニアン:水夏希

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