「アルジャーノン」稽古で矢田悠祐が誓う「自身の代表作になるように」

3月に上演されるミュージカル「アルジャーノンに花束を」の稽古が、本日2月7日に公開された。

矢田悠祐が初主演を務める本作は、幼児並みの知能しかない32歳のチャーリィ・ゴードンが、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に連日検査を受け、手術によって天才に変貌していくさまを描いた物語。ダニエル・キイスが1959年に発表した同名小説の舞台化で、2006年および2014年に日本で上演され、浦井健治が主演を務めた。

2週間ほど本読みと歌稽古を行ったのち、3・4日前から本格的な立ち稽古がスタート。入念な発声練習を経て、稽古は1幕冒頭から通された。パン屋で働く傍ら、養護施設に通うチャーリィ（矢田）は、担任であるアリス・キニアン（水夏希）から脳手術を受けるよう勧められ、臨床試験の被験者に立候補する。

「賢くなりたい」というチャーリィの切実な思いを矢田が歌い上げる中、長澤風海演じるネズミのアルジャーノンが登場。長澤はバレエで鍛えたしなやかな身体を生かし、天才的な知能を得たアルジャーノンを体現する。また、チャーリィを受け入れることができない母の影響で、兄を拒絶してしまう妹・ノーマの行き場のない葛藤を、皆本麻帆が歌に乗せて表現した。

稽古の合間に取材に応じた矢田は「探り探りではありますが、毎日何か掴めているかなと思っています」と手応えを語り、「初主演でこんなにすばらしい作品をやらせてもらって、すごくありがたい。今後『アルジャーノンに花束をが代表作です』と言えるようにしたいなと思います」と力強く意気込む。

また「今まで応援してくださった皆さんが喜んでくださる作品になるのでは」と自信を見せ、「荻田さんがすばらしい脚本を書いてくださって、斉藤（恒芳）さんにもすばらしい音楽をつけていただいたので、その魅力を100パーセント伝えられるようがんばります。ぜひ劇場に足を運んでください」と観客にメッセージを送った。公演は、3月2日から12日まで東京・天王洲 銀河劇場、3月16日に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて。