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宝塚月組「アーサー王伝説」、珠城りょう「私自身と重ねて書いてくださった」

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左から愛希れいか、ドーヴ・アチア、珠城りょう。

左から愛希れいか、ドーヴ・アチア、珠城りょう。

宝塚歌劇団月組の新トップコンビが挑む「アーサー王伝説」が、本日10月14日に東京・文京シビックホールにて開幕する。初日に先がけ、昨日10月13日に公開ゲネプロと囲み取材が行われた。

本作は2015年9月にパリで初演された、日本初演となるフレンチロックミュージカル。月組が昨年上演した「1789-バスティーユの恋人たち-」と同じく、教師を務めた後にオーディオビジュアル制作の分野で活動してきたという異色の経歴を持つ、ドーヴ・アチアが脚本・作詞・作曲を手がけている。

ケルトの王アーサー(珠城りょう)は、隣国のグィネヴィア(愛希れいか)を王妃として都・キャメロットに迎え、忠誠を誓う円卓の騎士らと自国の防衛に奔走していた。しかしある日、湖の騎士ランスロット(朝美絢)が円卓の騎士に加えて欲しいと、キャメロットを訪れ……。

ゲネプロでは、ドーヴならではのバラエティに富んだ楽曲が物語を盛り上げる中、この作品で主演男役として初めて舞台に立つ珠城が、出生の秘密や王妃の不義に翻弄されながらも、若くして王となった宿命を背負っていくアーサーを熱演。またアーサーとランスロットへの愛のはざまで壊れていくグィネヴィアを、愛希が見事に演じきった。演出として用いられるパントマイムにも注目したい。

ゲネプロ後の囲み取材には、珠城・愛希・ドーヴが参加。珠城は、「初めて(上演の)お話を伺ったときには、『1789』を月組でさせていただいたということもあって、すごくご縁を感じたというのもあったんですけど、素晴らしい楽曲の数々に挑戦させていただけるという期待と、自分にこなしていけるのかという不安と、両方の気持ちが同時に押し寄せてきて、しばらく心臓がドキドキしていました」とプレッシャーを語る。

アーサーが王として認められていくという本作のストーリーが、新トップになるご自身に重なる部分があるのではないかと記者から質問が飛ぶと、「きっと石田(昌也)先生も、私自身と重ねて書いてくださった部分もあるんじゃないかと思います。そういったところに、すごく先生方の愛情を感じていますが、お稽古を進めていく段階では、アーサー王はどういう人物なのかというところから作っていったので、私はまずアーサー王としての人生をしっかり生きていたいなと思って稽古に取り組みました。それを最終的にご覧になるお客様が、私と重ねて見てくださるなら、それはありがたいことだなと思います」と真摯に答えた。

愛希が「アーサー王の持つ寛大な心などが、(珠城と)同じだなと思います。とても大きな心で受け止めてくださいますし、何事にもまっすぐに向かわれるところも似ている」と珠城を称えると、珠城は「あはは」と照れ笑いし、「今回から愛希と相手役として、コンビとして、組ませていただくことになるので、そちらの方も皆さんに楽しみにしていただけたらと思います」と新コンビをアピールした。

珠城と同様に、本作の上演について「すごくご縁を感じました」と語る愛希。「(宝塚)大劇場に比べて出演者が少なく、音楽も難しいロックミュージカルですし、苦労する点もたくさんあったんですけれども、今こうして舞台稽古を終えてみて、やはりこの作品をできることを幸せに感じます」と清々しい表情を見せる。見どころについては「宝塚らしくフィナーレも付いていますので、そこも楽しんでいただけたらと」と付け加え、「新たな月組のスタート。私も力になれるように、精一杯がんばりたいと思います」と意気込む。

ドーヴは「心から感動しました。日本語はまったくわからないのですが、ときどき目に涙が浮かぶほど大きな感銘を受けました。いち観客としてすばらしい作品だった。宝塚の皆さんはブロードウェイの方たちにも匹敵するほどの才能を持っていらっしゃるんじゃないか」と作品の出来に太鼓判を押す。「フランスでも宝塚の評判は前々から聞いておりまして、このようにアーサー王の本を演じてくださるということを、大変光栄に思っております」と感謝を述べた。

東京公演は10月19日まで。10月28日から11月9日までは大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて公演を行う。

宝塚歌劇団月組「アーサー王伝説」

2016年10月14日(金)~19日(水)
東京都 文京シビックホール

2016年10月28日(金)~11月9日(水)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

潤色・演出:石田昌也
出演:珠城りょう愛希れいか ほか

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