ロックフェス「BEATCHILD 1987」の模様を収めたドキュメンタリー映画「ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD 1987」が、10月26日から期間限定上映される。これを記念した“復活式”イベントが本日8月22日に都内で行われ、フェスに出演した
「BEATCHILD 1987」は1987年8月22日から翌23日にかけて、熊本・野外劇場アスペクタで行われたオールナイトの野外ロックフェスで、豪雨に見舞われ過酷を極めたことでも知られる。一部のロックファンの間では“史上最低で、最高のロックフェス”と呼ばれ伝説のフェスとして語り継がれている。
RED WARRIORSとして出演したユカイは当時を振り返り、「俺が一番カッコいいんだなって思いました(笑)」と笑わせつつ、自らの出番のときには一時的に晴れていたことを自慢げに語った。白井貴子 & CRAZY BOYSとして出演した白井は「私のときはすごい雨だったのに……」と26年前の過酷な状況を笑いながらボヤき、びしょ濡れになりながら熱唱していたエピソードを懐かしそうに明かす。するとユカイは、「あのときの白井さんセクシーだったもんね。なんであのとき口説かなかったんだろう」と悔しそうな表情を浮かべた。
またイベントでは映画のダイジェストを観ながら、ユカイと白井がトークを展開。今は亡き尾崎豊の壮絶なパフォーマンスや、解散してしまったBOOWY、THE BLUE HEARTSの熱演に、2人は「雨がセットみたい。これはすごい」「ヒムロックカッコいいね。俺の次にカッコいい」「ヤケクソになってたね」など思い出話に花を咲かせる。ユカイは自身がステージを全力疾走している映像が流れると、「走るねえ……。今は走れないけどな」と自虐的にコメントしていた。
映像上映が終わると、その余韻を引き継ぐようにユカイが弾き語りで「バラとワイン」を熱唱。本来はワンフレーズのみの予定だったが、ほぼフルコーラスを歌い上げるというサービスで報道陣を魅了する。さらにフェスが開催された熊本のゆるキャラ・くまモンも応援に駆けつけ、ユカイにギターのレクチャーを受ける演出も。くまモンはユカイが歌う横でエアギターを披露し、映画のPRに一役買っていた。
最後にユカイは「豪雨になったり晴れたり、人生を象徴するような映画になった。同じ世代の人にも観てほしいし、『フジロック』や『サマソニ』の世代の人たちにも観てもらえたらうれしいよね」「これを観る限り、ロックは永遠です」と明言。白井は過酷なフェスに思いを馳せ、当時足を運んだオーディエンスやスタッフに改めて感謝を告げる。そして「これを観て、当時を思い出して自分の日々の力に変えられたら」と映画に宿るエネルギーをアピールした。
イベント終了後の囲み取材も「BEATCHILD 1987」同窓生であるユカイと白井の思い出話は止まらず、「映画の公開はいいタイミングだなって」「日本人による、日本人のフェスでしたからね」などフェスや競演者たちのエピソードが次々と語られた。また白井が「あの日は悪夢だった……」と口にする一方でユカイは「俺はライブ中は晴れてたし、最高だった!」と回答する一幕も。また「26年前と今で変わったことは?」という質問に対し、白井は「よくしゃべるようになりましたね」、ユカイは「夜型ロッカーから朝型ロッカーになった!」と自身の変化を語った。
「ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD 1987」は監督を佐藤輝、音楽監督を佐久間正英が担当。主題歌にはウラニーノの「音楽はあるか」が採用された。なお映画はテレビ放送、DVD化、ネット配信などは予定されていない。
「ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD 1987」
公開日:2013年10月26日(土)より、期間限定プレミアム上映
上映劇場:イオンシネマ、TOHOシネマズ、Tジョイほか全国80館
料金:全国共通前売鑑賞券 2000円 / 当日券 2500円
チケット発売:2013年8月22日(木)より、イープラス、全国のファミリーマート店内Famiポートにて
映画本編出演者:THE BLUE HEARTS / RED WARRIORS /
※文中にてバンド名を「BOOWY」と表記していますが、2つ目のOは/付きが正式表記となります。
リンク
- 映画「ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD 1987」公式サイト
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音楽ナタリー @natalie_mu
くまモンも応援!ユカイ&白井貴子が「BEATCHILD」回顧 http://t.co/X7xmVOFS3Q