7月13日に東京・日比谷野外大音楽堂で
EGO-WRAPPIN'の“夏祭り”として、昨年に引き続き「Dance, Dance, Dance」と題された本公演。この日はEGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX名義の編成となり、中納良恵(Vo)、森雅樹(G)に末房央(Dr)、真船勝博(B)、ハタヤテツヤ(Piano, Key)、武嶋聡(T.Sax, S.Sax)、川崎太一朗(Trumpet)を加えたメンバーでライブが行われた。
30度を軽く超えた猛暑の中、会場は開演前からオーディエンスでいっぱいに。子供連れからお年寄りまで幅広い客層が見受けられ、ビールを飲んだり、シャボン玉を飛ばしたりと開演前の時間もそれぞれ楽しんでいる様子だった。会場に流れていたSEがフェードアウトすると、小雨が降る中いよいよメンバーが登場。同時に観客は総立ちになり、メンバーたちを大歓声で迎えた。
本編はキラーチューンの連続投下でスタート。「Dance, Dance, Dance」というタイトルそのままに、まさに“ヤルキ”モード全開の怒濤のセットリストでオーディエンスはノックアウトされていく。中納は弾けるようなシャウトで観客を煽りながらステージ上を縦横無尽に動き回り、序盤から熱狂を生み出していった。ひとしきり激しいナンバーが続いたあとは、エゴらしいセンスが光るカバーの数々を織り交ぜながら、ホーン楽器の豊かな音色が夏の野外にぴったりなミドルチューンを連発。会場を心地よいグルーヴで包み、開放感あふれる時間を作り出した。
あたりが暗くなり始めると、ステージに掲げられた“DANCE DANCE DANCE”と描かれたセットの照明がひときわ輝きを増し、会場を独特のムードに染め上げていく。そんな中、森雅樹(G)が自身の親戚が観に来ていることを伝え会場をざわつかせるなど、激しい前半戦から一転して和やかなMCを繰り広げ、会場の笑いを誘っていた。その後ライブは最新アルバム「steal a person's heart」収録曲や、初期の名曲、カバー曲などを織り交ぜたブロックへ移行。ここでは切ないムードを持つ楽曲も披露されたほか、衝撃的なダンスが飛び出したり、中納と森の2人きりでの演奏があったりと、本公演のハイライトの数々が生み出されていった。観客は1曲1曲を噛み締めるように味わい、曲が終わるたびに笑顔で喜びを表現。しっとりとしたナンバーでは、シャボン玉に照明が反射して幻想的に輝く中、夜空に響き渡る中納の声にゆったりと酔いしれていた。
終盤は再び“ヤルキ”モードへ突入。カバー曲も交えながらも、エゴ定番のダンスチューンの数々が観客を圧倒していく。息つく暇もないようなアッパーチューンの応酬に、オーディエンスは前半戦以上に飛び跳ねて反応していた。さらに中納のボーカルも観客の熱狂に呼応するように激しさを増していき、この日一番の一体感が生まれたところで本編は終了。その後のアンコールではライブでひさびさに演奏される曲を繰り出し客席を沸かせていった。中納は本編で踊り倒した観客たちをねぎらうような柔らかな歌声で会場に涼しい空気を送り込み、メンバーたちは笑顔で手を振りステージを去る。観客もこれに大歓声で応え、音楽、ダンス、シャボン玉に満ちた日比谷野音公演は終了した。
なおEGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXXは、8月11日に大阪・大阪城野外音楽堂で「Dance, Dance, Dance ~あなたとマリアージュ~」の大阪公演を実施する。
EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX「Dance, Dance, Dance ~あなたとマリアージュ~」大阪公演
2013年8月11日(日)大阪府 大阪城野外音楽堂
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