the telephones石毛輝ソロ行脚で豊かな音楽性アピール

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the telephonesのフロントマン石毛輝が、2ndソロアルバム「My Melody(Diary Of Life)」のレコ発ツアーを東名阪で実施。この最後を飾る東京公演が、昨日7月9日にWWWにて行われた。

the telephonesとはひと味違う音楽性で観客を惹き付けた石毛輝。(撮影:河本悠貴)

the telephonesとはひと味違う音楽性で観客を惹き付けた石毛輝。(撮影:河本悠貴)

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石毛輝ライブツアー「Diary Of Live」WWW公演の様子。(撮影:河本悠貴)

石毛輝ライブツアー「Diary Of Live」WWW公演の様子。(撮影:河本悠貴)

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さまざまな楽器を駆使して、石毛(写真右)のパフォーマンスを支えた岡本伸明(写真左)。(撮影:河本悠貴)

さまざまな楽器を駆使して、石毛(写真右)のパフォーマンスを支えた岡本伸明(写真左)。(撮影:河本悠貴)

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石毛の描く、ときに静ひつでときに激しい音世界を生で再現すべく、ツアーには吉田一郎(B / ZAZEN BOYS)、川崎昭(Dr / mouse on the keys)、そして岡本伸明(the telephones)が帯同。石毛は自らを含めたこの編成を「石毛バンド」と呼び、息の合ったセッションで集まったオーディエンスを魅了した。

名古屋と大阪公演を経てWWWのステージに立った石毛は、まず「石毛バンドでございます。ツアーファイナルでございます」と挨拶して「The New Year Song」からライブをスタート。岡本とキーボードの連弾をしてみせたり、激しくギターをかき鳴らし、暴れまくったりと奔放なパフォーマンスで観客を巻き込んでいく。

しかし、the telephonesのステージを想起させるハイテンションさの一方で、フィールドワークで録音したと思われる鳥のさえずりに自分の歌声を重ねた「Flowers On The Wall」、エキゾチックなサウンドの上で伸びやかな声を響かせた「Machu Pichu」など、実験的な側面も存分にアピール。皆既月食をきっかけに作ったという「Lunar Eclipse」では吉田と川崎のトリッキーなリズムに乗せて、鉄琴を叩いたり、iPadを繰ってユニークな音を重ねたり、気ままにセッションを楽しんでいた。そしてツアーファイナルということで、ミステリアスなイントロから怒濤の展開をみせる「My Love」もプレゼント。直後にプレイされた落ち着いた雰囲気の「Untitled」とのギャップが、改めて石毛の幅広い音楽性をオーディエンスに印象付けた。

「the telephonesは世界最高にカッコいいバンドだと思うけど、こういう音楽も良くないっすか?」「世の中にいろんな音楽があるから、いろんな感情があるんだと思う。こういう音楽もやりたかったからうれしい」と語り、ソロも存分に楽しんでいる様子を伺わせる石毛。その後も、茨城にある筑波山に登頂した際に感じた思いを曲にした「Mount Tsukuba」、岡本が演奏後に「速いなこの曲」ボソリと呟いたほどの激走チューン「Red Cat」が披露された。

アンコールでは、石毛が「My Sweet Cat」と「I Wanna Go To FLAKE」の2曲をたった1人でパフォーマンス。「My Sweet Cat」では水音やガラスが割れるような音、人の歓声などさまざまな音の上で柔らかなボーカルを重ね、「I Wanna Go To FLAKE」ではキラキラして壮大な音像を紡いでみせた。

そして「石毛バンド」を再び呼び戻し、最後の曲へ。と思わせておいて、おもむろに岡本と吉田による即興ラップがスタート。2人の放漫な言葉の応酬にあわせて、石毛もギターを爪弾き、川崎も手元のリズム楽器を鳴らす。スタジオでのヒトコマをイメージさせるでたらめで楽しげなセッションに、途中から石毛も観客も爆笑していた。ライブの締めくくりには、感謝の思いを歌った「K.E」を全身全霊で届けた石毛。「またやりたいなと思ってるんですけど、やってもいいですかね?」と次回への意欲を覗かせつつ、相性抜群の「石毛バンド」と回ったツアーに幕を下ろした。

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