序盤からキラーチューン投入
オープニングDJの松田“CHABE”岳二が絶妙な選曲で、ひとしきりフロアを盛り上げたのち、森雅樹(G)が、サポートメンバーの伊藤大地(Dr)、真船勝博(B)、
最初のMCでは、
芳醇な香り漂う楽曲の数々
序盤から中盤にかけたブロックでは、ジャジーで洒脱な「Crazy Fruits」、哀愁漂う「あしながのサルヴァドール」、アンニュイな雰囲気の「Room#1102」など、しっとりめのナンバーが用意され、それらの楽曲が放つ芳醇な香りを観客たちはじっくりと味わっていた。「Heart Beat」の演奏後には中納が一旦ステージから退場。ここで毎年恒例の森とサポートメンバーによる“鶯谷ブルーサウナーズ”によるコーナーに。バンドは先のMCでも話題に上がった映画「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」にちなんで、同作のサントラに収録された「Emerald Cowboy」、映画「黒いオルフェ」のテーマソングであり2001年に発表されたThe Skatalitesのトリビュートアルバム「ジャスタレコード プレゼンツ 『スカ・ストック~トリビュート・トゥ・ザ・スカタライズ~』」でEGO-WRAPPIN'がカバーした「BLACK SUNDAY」という映画関連の2曲をスカアレンジでカバー。「BLACK SUNDAY」の曲中では中納がステージに合流し、みずみずしい歌声を響かせた。続く「サニーサイドステディ」ではロックステディのゆったりとしたリズムに観客たちが心地よく体を揺らし、「カーテンコール」ではセンチメンタルなサウンドとメロウな歌声が会場を優しく包み込んだ。
怒涛の展開を見せた終盤ブロック
TUCKERが奏でるホラーテイストのシンセと森のアバンギャルドなギターが怪しく響き、「Nervous Breakdown」でライブは後半に突入。中納はおなじみの赤いランプを手にステージを歩き回りながら歌唱する。ここからEGO-WRAPPIN'はクライマックスに向けて「PARANOIA」「CAPTURE」「くちばしにチェリー」といったアップチューンを畳みかけるようにプレイ。怒涛のテンションで繰り出されるサウンドにモッシュ状態で盛り上がる観客たちに向けて中納は激しくアジテートを繰り返し、ステージとフロアが混然一体となり狂騒的な盛り上がりを見せた。メンバー紹介に続けて、森が「来年は盛りだくさんな1年になると思います」と、結成30周年を迎える2026年に向けた意気込みを述べるとフロアから大きな拍手が寄せられる。バンドは本編最後に「色彩のブルース」を届けてステージをあとにした。
アンコールでは中納と森がシンセとエレキギターのデュオ編成で「a love song」を演奏。ダブワイズされた中納の歌声が宙を舞った。ラストナンバーは映画「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」の主題歌であるバラード「phosphorus」。楽曲が終盤に差しかかると羽のような雪がふわふわと場内に降り注ぎ、幻想的な雰囲気の中ライブはフィナーレを迎えた。
セットリスト
EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」2025年12月23日 東京キネマ倶楽部
01. The Dirty Boogie
02. サイコアナルシス
03. Neon Sign Stomp
04. Crazy Fruits
05. あしながのサルヴァドール
06. ニュースタイム
07. Room#1102
08. Heart Beat
09. Emerald Cowboy
10. BLACK SUNDAY
11. サニーサイドステディ
12. カーテンコール
13. Nervous Breakdown
14. PARANOIA
15. CAPTURE
16. くちばしにチェリー
17. 色彩のブルース
<アンコール>
20. a love song
21. phosphorus
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