ドレスコーズの2025年凝縮、年末ワンマンで印象的トピック総ざらい

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ドレスコーズのワンマンライブ「L’ULTIMO Anno 25 “2025年のドレスコーズ”」が12月18日に東京・恵比寿ザ・ガーデンホールにて開催された。

「L’ULTIMO Anno 25 “2025年のドレスコーズ”」の様子。(撮影:森好弘)

「L’ULTIMO Anno 25 “2025年のドレスコーズ”」の様子。(撮影:森好弘)

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今年は5月に10thアルバム「†」をリリースし、バンド史上最大規模の全国ツアー「the dresscodes TOUR 2025 "grotesque human"」、初の海外単独ライブとなった中国・上海の万代南梦宫(Shanghai, Bandai Namco)公演を行ったドレスコーズ。クリスマスシーズン恒例のワンマンは、この1年のさまざまな出来事をセットリストで表現するようなライブとなった。

クリスマス間近の恵比寿でロックンロール

Booker T. & the M.G.'sによるクリスマスソングのカバーアルバム「In the Christmas Spirit」の楽曲で観客たちを迎える中、近年のライブの出囃子として恒例となったボビー・ヴィントン「Mr. Lonely」が流れ始めたタイミングで、志磨遼平(Vo, G)以外のメンバーが続々と舞台に集結。メロウでどこか悲しげなムードを感じさせる「嵐の季節(はじめに)」の演奏が始まると、志磨はランタンを片手にステージへと現れた。そのまま5人は、始まることのなかった恋をセンチメンタルに歌った「エロイーズ」、田代祐也(G)と中村圭作(Key)がサイケデリックなメロディを重ね合わせる「Mary Lou」を披露。ロマンスに満ちた楽曲群でライブ冒頭を彩った。

その後志磨が軽く挨拶を済ませると、ビートさとし(Dr)が叩くストレートなビートで勢いよく迫る「うつくしさ」、田代のソリッドなギタープレイをメインに据えた「リンチ」と、最新アルバム「†」の収録曲を集めたパートへと移行。アルバムのテーマでもある“ロックンロール”を追求したナンバーが立て続けに届けられた。ツアー「grotesque human」のセトリには組まれなかった1曲「やくたたず」では、福島健一(Sax)と島田直道(Tb)をゲストに迎え、バロックポップの要素を押し出したアレンジが施された。

「L’ULTIMO Anno 25 “2025年のドレスコーズ”」の様子。(撮影:森好弘)

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10周年の「オーディション」、忌野清志郎へのリスペクト示した「オハラ☆ブレイク」

さらに今回のライブでは、2015年のリリースから10周年を迎えたアルバム「オーディション」の楽曲もたっぷりとセレクト。失恋の感情を黄昏の波とともに描いた「メロウゴールド」、有島コレスケ(B, Cho)の流れるようなベースにブラス2人による抜けのいい管楽器の音色が絡む「みなさん、さようなら」と、7人体制ならではのバラエティ豊かな音像でフロアを包み込んだ。

今年の9月には福島・猪苗代湖畔 天神浜で行われたフェス「オハラ☆ブレイク'25 A GO GO 愛し合ってるかい」のセッションコーナーにゲスト出演し、忌野清志郎の楽曲をカバーした志磨だが、その中から20歳の頃から聴いていたという「世界中の人に自慢したいよ」はこの日も披露。清志郎がストレートに書きつづった愛の言葉を、噛み締めるように歌い込んでいた。

志磨遼平(Vo, G)(撮影:森好弘)

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絶望したくもなるけど、あきらめず、ふてくされず

オーディエンスを盛り上げる盤石の楽曲となった「コミック・ジェネレイション」、志磨の孤独をありありと描写した「ミスフィッツ」を経て、本編最後のナンバーに選ばれたのは「贅沢とユーモア」。スウィンギンかつ軽快なこの曲では全員のソロ回しも展開され、息ぴったりのパフォーマンスでフロアを大いに沸かせた。

その後アンコールに入ると、志磨は小型のドラを鳴らしながらステージへと復帰し、上海公演でも大きな反響があったという「上海姑娘」をご機嫌にプレイ。「絶望したくもなるけど、あきらめず、ふてくされず」という心遣いが込められた「不良になる」では自分自身の“黄金のハート”を愛することを歌い、観客たちに温かくエールを送った。そして12月ワンマン恒例のクリスマスソング「クリスマス・グリーティング」を最後に演奏すると、志磨は三つ指をついて深く礼。今年1年のご愛顧を感謝し、来年の再会を誓った。

ドレスコーズは6月から7月にかけて全国ツアー「the dresscodes TOUR 2026」を開催。6月13日の宮城・Rensaから7月20日の東京・Zepp Haneda(TOKYO)まで計8都市を巡る。

志磨遼平(Vo, G)(撮影:森好弘)

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ドレスコーズ(撮影:森好弘)

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セットリスト

「L’ULTIMO Anno 25 “2025年のドレスコーズ”」2025年12月18日 恵比寿ザ・ガーデンホール

01. 嵐の季節(はじめに)
02. エロイーズ
03. Mary Lou
04. うつくしさ
05. リンチ
06. やくたたず
07. メロウゴールド
08. もあ
09. みなさん、さようなら
10. 世界中の人に自慢したいよ(オリジナル:忌野清志郎)
11. コミック・ジェネレイション
12. ミスフィッツ
13. 贅沢とユーモア
<アンコール>
14. 上海姑娘
15. 不良になる
16. クリスマス・グリーティング

the dresscodes TOUR 2026

2026年6月13日(土)宮城県 Rensa
2026年6月21日(日)北海道 札幌PENNY LANE24
2026年6月28日(日)石川県 金沢EIGHT HALL
2026年7月4日(土)福岡県 DRUM LOGOS
2026年7月5日(日)岡山県 YEBISU YA PRO
2026年7月11日(土)愛知県 THE BOTTOM LINE
2026年7月12日(日)大阪府 GORILLA HALL OSAKA
2026年7月20日(月・祝)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)

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ドレスコーズ公式 @thedressSTAFF

†2025年のドレスコーズを総ざらい†


L’ULTIMO Anno 25
“2025年のドレスコーズ”
#音楽ナタリー にてライブレポ公開📝


Photo by:森 好弘

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