カメレオン・ライム・ウーピーパイが野生味あふれるお祭り騒ぎ！熱狂生み出した“ジャングルの宴”

カメレオン・ライム・ウーピーパイのワンマンライブ「ONE-MAN LIVE 2025 "WHOOPIE in the JUNGLE"」が6月13日に東京・WWW Xで開催された。

本公演は4月リリースの2ndアルバム「Whoop It Up」を携えて行われたもので、6月6日の大阪・Yogibo META VALLEY公演と合わせて2公演を開催。「ジャングルで踊ろう」をコンセプトに、野生味あふれるお祭り騒ぎのダンスパーティが繰り広げられた。

ゴリラ引き連れステージへ

開演を待つフロアにジャングル色の強い楽曲群が客入れBGMとして鳴り続ける間、ステージ背面に設置された大型スクリーンにはうっそうとしたジャングルの光景が描かれたイラスト映像が映し出され、カラフルな森の動物たちとたわむれるChi-とおぼしき人物が光線銃のようなものを両手に構えて機嫌よく怪光線を乱射していた。舞台上には至るところで熱帯植物が生い茂っており、マイクスタンドやアンプ、DJブースなどの機材に絡みついている。そのところどころに手のひらサイズのサルたちが隠れキャラのようにぶら下がり、メインスピーカー脇にはカバやゾウなどの野生動物が描かれたパネルが鎮座。さらには小学生ほどの背丈はあろうかという巨大なバナナのオブジェなども見受けられた。

開演時刻が迫り、客入れBGMがGUNS N' ROSES「Welcome To The Jungle」に切り替わったタイミングあたりから、スクリーン映像には「もうちょっとー」「そろそろだー」といった手書き文字が横切り始める。にわかに客席の熱気が高まり、アクセル・ローズが締めのシャウトを決めると同時に「では、よろしくです。」の文字がスクリーンに躍った。フロアは歓声に包まれ、期待感を煽る60秒カウントダウンののちにインダストリアルなギターリフが場内に響き渡る。するとWhoopies1号（B）と2号（DJ, Per）が1頭のゴリラを引き連れてステージに現れ、そのゴリラが縦横無尽に走り回りながら勇ましいドラミングで聴衆を鼓舞し始めた。

ジャングルの熱気急上昇

ひとしきり場を温めたゴリラは満足げな表情を浮かべ、おもむろにステージ袖へ視線を送って手招き。これに呼応してビタミンカラーのファーリーな帽子が印象的な極彩色のファッションに身を包んだChi-（Vo）が姿を現し、お立ち台に上って「What's up? トーキョー！」と伸びやかなロングトーンを響かせながら挨拶して喝采を巻き起こす。3人はみるみる上昇するボルテージの波にサーフボードでライディングするかのように、オープニングナンバー「Donkey Song」へと勢いよくなだれ込んでライブの幕を切って落とした。

たちまち陽気なダンスフロアへと変貌するWWW X。Whoopies2号がクラッシュシンバルを併用しながらテンション高く繰り出すトラックに1号のリズミカルでフィジカルなベースラインが重なることで、内臓を直接刺激するような重低音ビートが生成される。客席はこれに合わせ、ハイスピードなもぐら叩きのごとく激しく波打ち続ける。Chi-はそんなフロアの様子を幸せそうに見渡し、白い歯をこぼしながら流麗なメロディや鋭利なフロウを畳みかける。ライブ序盤は「Cranky」「Mushroom Beats」「Where Is The Storm」といったエネルギッシュなアッパーチューンの連撃でフロアを否応なく踊り狂わせ、各楽曲のイメージに合わせたポップでドラッギーな映像演出も交えながらジャングルのカーニバル度合いをぐんぐん増大させていった。

でも今日、踊れてるんで！ 最高でーす

「この奇妙なパーティに集まってくれた皆さん、最高です！」と笑顔をはじけさせたChi-は、「今日は今までで一番仕上がった状態の3人なので（笑）、最高に踊れると思います」と照れ笑いを浮かべつつも確かな自信をみなぎらせる。中盤からはミディアムテンポのファンキーなディスコチューンやチルなナンバーなど、じっくり聴かせるタイプの楽曲も織り交ぜながら緩急自在のステージングで観客を楽しませた。DJとベースをフィーチャーする「ウーピータイム（JUNGLE ver.）」でライブを折り返したあとは、「LaLaLa」「Sleepy Monkey」「Grooving Night」といった機能性の高いダンスナンバーを次々に放っていくカメレオン・ライム・ウーピーパイ。再びお祭り騒ぎモードへとギアを入れ直した。

ラストスパートを前に、Chi-は2年前に開催した1stワンマンライブを回想。「前回、『ピカピカに磨いた泥だんごをみんなに見せてる気分です』みたいなことを言っていて。それから2年間楽しくやってきたんですけど、泥だんごの磨き方とか、磨いてたら変な形になっちゃったりとかで『なんかなあ』と迷ったりもして……でも今日、踊れてるんで！ 最高でーす」と朗らかに笑い飛ばす。「これからも楽しくやっていこうかなと思ってるので、皆さんぜひ付いて来てください……というか、背中にぴったり付いて来てください（笑）」とはにかみながら呼びかけ、フロア中から喝采を浴びた。

そしてゲストラッパー・テークエムが呼び込まれ、「Ready Yeah feat. テークエム」を披露。彼のテクニカルな6連フロウが客席を沸かせたのち、カメレオン・ライム・ウーピーパイ的ライブアンセム「Stand Out Chameleon」「Love You!!!!!!」の連投で本編を締めくくった。客席からのアンコールに応え、ステージを退いてから1分と経たずに早くも再登場したカメレオン・ライム・ウーピーパイは、映像に映し出されるレトロアニメ調のPESとの“共演”で「REACH feat. PES」を、グルーヴィでアグレッシブなラストナンバー「Crush Style」を、それぞれテンション高くパフォーマンス。熱狂するフロアにサインボールならぬサインバナナを投げ入れながら、彼女たちはジャングルの宴に清々しく幕を引いた。

なお各音楽ストリーミングサービスでは、この公演のセットリストで構成されたプレイリストを公開中。

セットリスト

「ONE-MAN LIVE 2025 "WHOOPIE in the JUNGLE"」2025年6月13日 WWW X

01. Donkey Song
02. Cranky
03. Mushroom Beats
04. Where Is The Storm
05. Mad Doctor
06. So-so Life
07. Growing
08. Flower
09. Dear Idiot
10. I Know feat. MadeinTYO
11. Secret March
12. ウーピータイム（JUNGLE ver.）
13. LaLaLa
14. Sleepy Monkey
15. Grooving Night
16. Ready Yeah feat. テークエム
17. Stand Out Chameleon
18. Love You!!!!!!
＜アンコール＞
19. REACH feat. PES
20. Crush Style