Offo tokyo「やってきたすべてに意味あった」バンドの勢いを示した東名阪ツアーファイナル

Offo tokyoのワンマンライブツアー「Offo tokyo Live Tour 2025 now and then…」のファイナル公演が3月16日に東京・ADRIFTで行われた。

今年2月にImperial Recordsよりメジャーデビューを果たしたばかりのOffo tokyo。「Offo tokyo Live Tour 2025 now and then…」はバンド初の東名阪ツアーで、その締めくくりの地に彼らのホームタウンである東京・下北沢が選ばれた。当日はあいにくの雨模様となったが、会場には悪天候をものともせず多数のファンが集結。客層は老若男女さまざまで、幼児とおぼしきファンからの熱心な声援も聞かれるなど、彼らの音楽が幅広い層に支持されていることが示された。

次々に披露されるアダルトでグルーヴィな楽曲

開演時刻を過ぎ、ステージ背面に設置されたバンドロゴのネオンサインがピンク色に点灯すると、場内が暗転してメインスピーカーからアーバンな四つ打ちビートが放出される。そのファンキーなリズムに合わせて舞台袖からShota Kaya（G, Sax）、Seiya Ozaki（Key）、Nemo（DJ）、サポートプレイヤーのJunichiro Sakka（B）がゆっくりと姿を現し、持ち場にスタンバイ。その後さっそうと登場したフロントマンのHiira（Vo）は、フロアに向けて「下北沢、ぶち上がる準備はできてるかい？」と呼びかけて歓声を巻き起こした次の瞬間、「愛を ねえこのまま 閉じ込めていたんじゃもったいない」とスウィートな歌声を響かせ始める。テレビドラマ「マイ・ワンナイト・ルール」のエンディングテーマに使用されたメジャーデビュー曲「Your Song」で華々しくライブの幕を開け、そのタイトでシックなグルーヴが会場をみるみるうちにスタイリッシュなダンスフロアに仕立て上げた。

バンドはその後も抑えの効いたアダルトでグルーヴィな楽曲を次々に連発していく。Shotaは曲ごとにセミアコとサックスを持ち替えながらさまざまなアプローチで演奏に彩りを加え、Seiyaはエレピやオルガンの音色を中心としたさりげないプレイから派手なシンセソロまで縦横無尽に獅子奮迅の働き。紅一点ならぬ猫一点のNemoがおよそ猫らしからぬテクニカルかつスリリングなスクラッチプレイでオーディエンスを魅了すれば、Hiiraは持ち前のまっすぐな歌唱でフロアを時に酔わせ時に踊り狂わせる。ほとんどのレパートリーが横ノリナンバーとなる彼らならではの、独特のリラックスムードが曲目を追うごとに会場を埋め尽くしていった。

満足げな表情で「お互い最高得点です！」

MCではHiiraが「あからさまに初めましての人多いよね？ 初めましての人？」とフロアに問いかけ、半数ほどの観客が挙手するひと幕も。今まさにファン層を急拡大しつつある勢いが可視化されたような光景に、Hiiraも「やってきたすべてに意味あったんだな、全部がつながって広がってるなって思います。Offo tokyo、知っちゃってくれてどうもありがとう！」と感慨深げだった。

ライブは中盤のバラードコーナーからDJタイムを挟み、フロアを左右に二分してのコール＆レスポンス合戦なども経て終盤戦へ。Offo tokyoは「Weekend」「COCO TOKYO」といった比較的アッパーな楽曲を畳みかけ、満足げな表情で「お互い最高得点です！」と高らかに告げたのち、「今日の日にぴったりなナンバー」と前置きしてラストナンバー「Rainy Day」をプレイ。ゆったりしたファンキービートで会場をスウィングさせ、気だるくもハッピーなムードのままにライブ本編を締めくくった。

アンコールでは4月23日リリース予定の新曲「哀とアイスブルー」を初披露するなど、全編を通してバンドの現在地を余すところなく詰め込んだライブを完遂したOffo tokyo。高い技術力と遊び心にあふれる、新人離れした軽妙洒脱なステージを存分に見せつけた彼らは、誇らしげな表情を浮かべてステージをあとにした。

セットリスト

Offo tokyo「Offo tokyo Live Tour 2025 now and then…」2025年3月16日 ADRIFT

01. Your Song
02. Day Drip
03. Lemon & Love Song
04. Paradise
05. Cinderella
06. Colorful
07. Beautiful Life
08. さよなら一生
09. Moden Romance
10. Bye Hi
11. Weekend
12. Dreamland
13. COCO TOKYO
14. Rainy Day
＜アンコール＞
15. 哀とアイスブルー
16. iiima