藤本美貴は自分のすべてにおける先輩
この書籍にはエッセイのほか、でんぱ組.incメンバーと餃子を作る、メンバーと韓国メイクで変身、バンジージャンプに挑戦、子どもに自分のライブを見せる、といったアイドルとしてやり残したことを実現させる企画「アイドル実績解除」も掲載されている。「本の力を借りて好きなことを全部やってみた感じです」と笑った古川は、でんぱ組.inc初期からともに活動してきた相沢梨紗や、“初めてのママ友”藤本美貴との対談企画が収録されていることにも言及。相沢との対談について「ちょっとこっ恥ずかしかったんですけど(笑)、ここで初出しの話とかもけっこうあるので、ファンの人には読んでいただきたいです」とアピールした。
また彼女は藤本との対談について「ミキティさんとは、去年NHK BSの番組(「JOYNT POPS」)ででんぱ組.incを取り上げていただいたときに『ママ友になってください!』と突撃したところから付き合いが始まって。大尊敬している方で、私がオーディションを受けて落ちているハロー!プロジェクトの方であり、そしてママとしての大先輩であり、すべてにおいて私の先輩、憧れの的です」と目を輝かせる。さらに「子育てで迷惑かけてごめんねって、メンバーへの罪悪感を感じながら活動していたんですけど、ミキティさんは『そんなんいいんだよ!』みたいな感じで言ってくれる方で」「高すぎて買うのを止めたシャネルの鞄の話もしたんですけど、ミキティさんは『買え! 2個くらい買え!』と言ってくれました」と笑いながら回想した。
欲張りバージョンの選択肢を見せられた
古川のアイドル人生における最大の転換点は、やはり結婚と出産。「私は昔から『結婚しても子供産んでも、ぜってえアイドルやってやんぞ!』と考えていて。結婚するとどうしても選択を迫られてしまう中、こういう選択肢もあるよっていうのを業界に示すことができるんじゃないかと、けっこう強く思っていました。でも実際に私がその立場になったときにはやっぱり迷いがあって。無理かもしれないと思ったけど、そこで背中押してくれたのがディアステージのスタッフさんやトイズファクトリーさんでした。皆さんの協力がなかったら活動を続けられていなかったと思います」と語った古川は、「もちろんスパっと卒業するのもカッコいいし、これが正解というものはないと思うんですよ。そんな中で、自分はアイドルも子育てもやりたいと思った。その欲張りバージョンの選択肢を見せられたというのが、私の中で1つやりきった部分でもありました」と達成感を表情ににじませた。
最後に古川に尋ねたのは、「16年間のアイドル活動の中で変わったところ、逆に変わらなかったところは?」という質問。彼女は「変化が起きたのはやっぱり出産の前後ですね。周りからもよく言われます。出産後に二丁目の魁カミングアウトのミキティー本物さんとお会いしたときに、『あんた、かわいくなったね。昔は人殺す目をしていたのに』と言われました(笑)。自分ではわからないんですけど、お母さんの顔になるってこういうことなのかなって」としみじみと述べ、「変わっていない部分で言うと、話が逸れちゃうんですけど、2014年に最初の武道館ライブをやったときにまったく変わらなくてびっくりしました。武道館に立ったら渋谷の街を歩けないくらい人気になると思っていたんですけど、全然そんなことなくて(笑)。当時は武道館でライブをやるアイドルがまだそんなにいなかったですし、世界が放っておかないアーティストになると勝手に思ってました。今もまったくオーラがなくて、衣装を着ていないときは『HUNTER×HUNTER』で言う“絶”の達人。いろんな人の協力があってオーラが出るアイドルでしたね」と自身のアイドル人生を改めて振り返った。
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古川未鈴 @FurukawaMirin
ナタリーにてインタビュー上がってます!
エンディングを迎えた後も話を聞いてくれるのありがたい、、!
明日発売の #未鈴の自伝 のことや今の心境なんか話させてもらってます!
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