TOMOOが夢の武道館公演への決意を語った日「みんなのいい顔を見るんだこの場所で」

22

517

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 87 420
  • 10 シェア

TOMOOが12月13日に、自身最大キャパシティとなる神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールでワンマンライブ「TOMOO one-man live "Anchor" at PACIFICO YOKOHAMA」を行った。

TOMOO(Photo by Kana Tarumi)

TOMOO(Photo by Kana Tarumi)

大きなサイズで見る(全8件)

この季節だからこそ

「TOMOO one-man live "Anchor" at PACIFICO YOKOHAMA」(Photo by Kana Tarumi)

「TOMOO one-man live "Anchor" at PACIFICO YOKOHAMA」(Photo by Kana Tarumi)[拡大]

TOMOOはステージ中央に設置されたグランドピアノの前に着き、最新曲「エンドレス」を歌唱。スポットライトを浴びながらキャパ5000人ほどの広々としたホールに歌声を響かせると、やがてステージには雲海のようなスモークが漂い始め、幻想的な世界が広がっていった。姿を現した総勢12人の楽器隊としばらく音を合わせたのち、TOMOOはステージ前方へと歩み出て「Super Ball」をパフォーマンス。さらに「酔ひもせす」「Friday」とポップチューンを畳みかけ、カラフルな照明で照らされた会場に力強くも軽やかな歌声を満たしていった。

「TOMOO one-man live "Anchor" at PACIFICO YOKOHAMA」(Photo by Kana Tarumi)

「TOMOO one-man live "Anchor" at PACIFICO YOKOHAMA」(Photo by Kana Tarumi)[拡大]

「あったかい飲み物を渡すような、時にはこたつとか暖炉のそばでアイスクリームを食べていただくみたいな感じで、今日はじっくりお届けしたいなと思ってます」という宣言に続けて披露されたのは「レモン」。洗練された音色に温かな歌声が乗せられ、優しくほのかに切ない空気が会場に流れ出す。さらにミニマムな編成で「ネリネ」「雪だった」「まばたき」などが演奏され、しばらく観客はしっとりした空気に浸った。「Cinderella」では壮大に、「Grapefruit Moon」ではほろ苦く、その曲ごとにさまざまな世界を作り上げていくTOMOOは、時に華麗な舞いを見せるなど、オーディエンスを視覚的にも惹き付けて離さない。「この季節だからこそ余計に歌いたい曲を今から歌います」と語ったとあとには神々しい照明の中で「スーパースター」を歌唱した。

ライブ終了と思いきや

「TOMOO one-man live "Anchor" at PACIFICO YOKOHAMA」(Photo by Kana Tarumi)

「TOMOO one-man live "Anchor" at PACIFICO YOKOHAMA」(Photo by Kana Tarumi)[拡大]

ライブで披露するのはひさびさだという「Should be」のパフォーマンスに移ると、TOMOOは一段とパワフルでエモーショナルな歌声をこだまさせる。その後彼女は「立ってもいいんだよ?」と呼びかけ、「オセロ」「Ginger」をパフォーマンス。チアフルなムードに包まれた会場をさらに盛り立てると、観客は大きなハンドクラップでそれに応えた。「Present」が演奏されると、色とりどりの照明も相まってライブのムードはますますにぎやかに。ホーン隊もステージへ躍り出てくるなど、観ているだけで頬がゆるむような自由な空気がステージに流れ続けた。ラストにTOMOOは自分がイメージする横浜の景色から着想を得て選曲したという「高台」を歌い上げ、ステージをあとにした。

アンコールの拍手を受けて再び姿を現したTOMOOは新曲でライブを再開。歌唱後には「近々この曲についてうれしいお知らせもできると思うのでもうちょっとだけ楽しみに待っててもらえたらうれしいです」と語った。「今日は本当に集まってくれてありがとうございました。よいお年を、ですね」という言葉に続けて「夢はさめても」が披露されたのち、TOMOOたちはステージから退場。これでライブは終わりかと思いきや、TOMOOが「楽しかったこともあれば蓋してたい記憶とかスッキリしない別れもいくつもあります」「私はそういう今までのことをみんな未来に持って行きたいんですよね」と胸中を語るVTRが流れ出す。ステージが照明に照らされると、そこにはまっすぐと客席を見つめるTOMOOの姿が。彼女は「今日はお知らせしたいことがあります。来年5月23日に日本武道館でライブします」と初の武道館公演開催を発表。その瞬間、客席からは歓喜と祝福の拍手が沸き上がった。

みんなのいい顔を見るんだ

TOMOO(Photo by Kana Tarumi)

TOMOO(Photo by Kana Tarumi)[拡大]

TOMOOはかねてから憧れの舞台だと語っていた(参照:TOMOOインタビュー|新曲「エンドレス」で向き合った“2つの問い”)武道館に立つことについて、「この場所だったら、日の当たらないところに募ってきた思い出とか記憶をクルッて翻せるかもしれないなって思ってたし、出会いもさよならも全部私の中にあって、私になってるということをもしかしたら示せるかもしれないって思ってきたし、いつももらってばかりで溜め込んできたたくさんの人たちの優しさを、もう一度振り返ってぎゅっと抱きしめることができるかもしれないって思ってたし……そしてみんなのいい顔を見たいな、みんなのいい顔を見るんだこの場所でってずっと思ってきました」と真摯に語る。そして「なんでこんなふうに、私の書いた曲をこんな大事に聴いてくれるんだろうって不思議になることがあるんですけど、いつも受け取ってくれてありがとうございます。どんな場所にいても、どういう道のりの先に行ったとしても、私はいつも音の中で、歌の中で、近くにいたいなって思ってます」とファンへメッセージを送った。そして最後にTOMOOは「夜明けの君へ」を披露。武道館公演への期待が膨らむような堂々としたパフィーマンスで、ライブを改めて終幕へと導いた。

オフィシャルファンクラブでは武道館公演のチケットの先行予約を12月22日まで受け付けている。またこの日の模様は、12月28日18:00よりU-NEXTで配信される。

【X】TOMOO武道館公演発表の瞬間

セットリスト

「TOMOO one-man live "Anchor" at PACIFICO YOKOHAMA」2024年12月13日 パシフィコ横浜 国立大ホール

01. エンドレス
02. Super Ball
03. 酔ひもせす
04. Friday
05. レモン
06. あわいに
07. ネリネ
08. 雪だった
09. ベーコンエピ
10. まばたき
11. ロマンスをこえよう
12. Cinderella
13. Grapefruit Moon
14. スーパースター
15. Should be
16. オセロ
17. Ginger
18. Present
19. 高台
<アンコール>
20. 新曲(タイトル未発表)
21. 夢はさめても
22. 夜明けの君へ

公演情報

TOMOO Live at 日本武道館

2025年5月23日(金)東京都 日本武道館

この記事の画像・SNS投稿(全8件)

読者の反応

swmemo(地図アイコンの人) @swmemo

ナタリーいいレポート。 https://t.co/PXAkMge8oj

コメントを読む(22件)

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 TOMOO の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。