メジャー進出のリアクション ザ ブッタ、馴染みの下北沢でツアーの最後飾る「今、最高の状態です」

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リアクション ザ ブッタが昨日7月15日に東京・下北沢シャングリラにて全国ツアー「BEST ALBUM『REACTION THE BEST」RELEASE ONE MAN TOUR "FROM NOW ON"」の最終公演を開催した。

リアクション ザ ブッタ「BEST ALBUM『REACTION THE BEST』RELEASE ONE MAN TOUR "FROM NOW ON"」最終公演の様子。(撮影:稲垣ルリコ)

リアクション ザ ブッタ「BEST ALBUM『REACTION THE BEST』RELEASE ONE MAN TOUR "FROM NOW ON"」最終公演の様子。(撮影:稲垣ルリコ)

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みんなと俺たちでライブを作ろう

佐々木直人(B, Vo)(撮影:稲垣ルリコ)

佐々木直人(B, Vo)(撮影:稲垣ルリコ)[拡大]

5月にソニー・ミュージックレーベルズ内のSACRA MUSICからベストアルバム「REACTION THE BEST」をリリースしたブッタ。本ツアーはブッタにとって初のメジャーリリースであるベスト盤を携えて行われたもので、バンドは結成17年の集大成とも言えるセットリストを展開してファンを喜ばせた。

大野宏二朗(Dr)(撮影:稲垣ルリコ)

大野宏二朗(Dr)(撮影:稲垣ルリコ)[拡大]

定刻を迎え、大野宏二朗(Dr)、木田健太郎(G, Cho)、佐々木直人(B, Vo)の3人がステージ中央に集い、気合いを入れたところで「虹を呼ぶ」の演奏がスタート。佐々木が高らかに「虹を呼べ」と歌い上げると、フロアの観客はその歌声に呼応するように一斉に手を挙げる。その光景をドラムセットの向こうから見守る大野は晴れやかな笑顔を浮かべ、オーディエンスを称えた。1曲演奏し終えると、佐々木は「最高の夜にしましょう」とひと言。その言葉を受けて木田がタッピング奏法で煌びやかなサウンドを響かせると、「Seesaw」の演奏が始まる。大野はバスドラを踏みながら立ち上がってオーディエンスを煽り、佐々木もベースを弾きながら時折右手をフロアに向けて伸ばし、観客を巻き込んだパフォーマンスで会場の熱気を一気に引き上げていった。会場の盛り上がりを見た佐々木は「ここからドンドンみんなを巻き込んでいく」「みんなと俺たちで一緒にライブを作ろう」と、ライブにおいてステージ上のアーティストとオーディエンスの垣根を壊すメッセージを投げかけた。

下北でこんな景色が見れるとは

木田健太郎(G, Cho)(撮影:稲垣ルリコ)

木田健太郎(G, Cho)(撮影:稲垣ルリコ)[拡大]

佐々木は会場のある下北沢について「月に1回は必ずライブをしてた、思い入れ深い場所。10代から20代前半を過ごした大事な街」と話す。木田は「メジャーリリースを発表したからと言って満足しちゃいけないとか、フワフワしないようにずっと自分に言い聞かせてきたけど、ツアーを回っていく中で自分に言い聞かさなくても『もっとよくなりたい』『もっといい演奏を届けたい』『もっといい曲を3人で作りたい』と自然と思えるようになってきた。今、最高の状態です。最高の木田です」と、自身の心境を口にした。ブッタ加入前から下北沢でよくライブをしていたという大野は「下北で何杯お茶割りを飲んだかわからない」と笑いながら「先輩からの理不尽とか、いろんな経験をさせてもらった下北で、今日こんな景色が見れるとは思わなかった」と感慨深そうに語った。

リアクション ザ ブッタ(撮影:稲垣ルリコ)

リアクション ザ ブッタ(撮影:稲垣ルリコ)[拡大]

ライブ中盤、佐々木の「ストーリーを考えて構築した3曲」という紹介からは、バンドの人気曲が矢継ぎ早に披露される流れに。恋人に対して疑心暗鬼に陥ってしまう心情を描いた「一目惚れかき消して」、男性目線の失恋ソングでバンドの知名度を一気に引き上げたポップソング「ドラマのあとで - retake」、「ドラマのあとで」のアンサーソングとして女性目線で綴られた「恋を脱ぎ捨てて」の3曲が届けられると、会場内はどこかしんみりとした空気に包まれた。

あなたを1人にさせない音楽を

佐々木直人(B, Vo)(撮影:稲垣ルリコ)

佐々木直人(B, Vo)(撮影:稲垣ルリコ)[拡大]

佐々木は過去を振り返りながら「いろんなレコード会社の人が観に来ても、特に反応もなく帰っていくことの連続で。俺たちの音楽って、自分自身って本当に信じていいのか、自問自答する日々が続いていた」と、当時の心境を吐露する。「自分を変えないとこのバンドが終わってしまうと思って試行錯誤したけどうまくいかなくて。それでもバンドを続けたいと思い、ブッタでみんなに音楽を届けたいと続けていたら少しずついろんなことが変わってきた。ダメな自分を否定するんじゃなくて自分を認めてあげること、自分を少しでも許してあげること、それが前に進むきっかけになるんだって、このバンド人生を歩む中で思うことができた」と、メジャーリリースに辿り着いた今の心境を熱く語った彼は「ラストスパート」と宣言し、「何度も」で演奏を再開。佐々木が「最後、全員でいこうぜ!」と呼びかけると、フロアからは盛大な手拍子が巻き起こり、ライブ冒頭で彼が語った“みんなと俺たちで一緒にライブを作る”を実現してみせる。

リアクション ザ ブッタ「BEST ALBUM『REACTION THE BEST』RELEASE ONE MAN TOUR "FROM NOW ON"」最終公演の様子。(撮影:稲垣ルリコ)

リアクション ザ ブッタ「BEST ALBUM『REACTION THE BEST』RELEASE ONE MAN TOUR "FROM NOW ON"」最終公演の様子。(撮影:稲垣ルリコ)[拡大]

佐々木はライブ本編の最後に「あなたを1人にさせない音楽を、ずっとずっと続けていきたいと思う」とメッセージを残し、ベスト盤でも最後に収録されている楽曲「君へ」を披露。全15曲を演奏し終え、はつらつとした笑顔を見せる3人に向けて、フロアからは惜しみない拍手が送られた。

ライブ本編を終えても会場の熱気は冷めやらず、ライブはアンコールに突入。佐々木は「まだまだやろうぜ!お前ら」と呼びかけて「Voyager」を熱演し、再びフロアのテンションに火を点けた。「最後は全員で歌って、あなたの声を俺たちに聞かせてください」という言葉から披露された「ヤミクモ」では盛大なシンガロングが上がり、会場内は心地よい一体感に包まれた。身を乗り出してフロアのオーディエンスと拳を合わせた佐々木は「またライブハウスで一緒に遊ぼうな」とファンと約束を結び、颯爽とステージをあとにした。

セットリスト

リアクション ザ ブッタ「BEST ALBUM『REACTION THE BEST」RELEASE ONE MAN TOUR "FROM NOW ON"」2024年7月15日 下北沢シャングリラ セットリスト

01. 虹を呼ぶ
02. Seesaw
03. リード
04. Fantastic Chaos
05. lowkey
06. Loopy
07. Colorful
08. 泣きたくなるほど
09. 一目惚れかき消して
10. ドラマのあとで - retake
11. 恋を脱ぎ捨てて
12. 何度も
13. 仮面
14. オンステージ
15. 君へ
<アンコール>
16. Voyager
17. ヤミクモ

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リアクション ザ ブッタ @RTB_info

昨夜の余韻冷めやらずうちに、ツアーファイナル下北沢Shangri-La公演のライブレポートがアップされました📝
ぜひご覧ください👀 https://t.co/42WRgowbNU

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