キタニタツヤ活動10周年、日本武道館の天井に現れた大きな“目”

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キタニタツヤが昨日5月14日に東京・日本武道館でワンマンライブ「キタニタツヤ 10th Anniversary Live “彼は天井から見ている”」を開催した。

「キタニタツヤ 10th Anniversary Live “彼は天井から見ている”」の様子。(撮影:西槇太一)

「キタニタツヤ 10th Anniversary Live “彼は天井から見ている”」の様子。(撮影:西槇太一)

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10年経って、こういう景色が見れるようになった

10年前の2014年5月14日にボカロP・こんにちは谷田さんとして、楽曲を初めて発表したキタニ。音楽活動10周年を迎えたこの日、彼は初めて日本武道館のステージに立ち、これまでに生まれた楽曲の中から新旧問わず計22曲をパフォーマンスした。

「キタニタツヤ 10th Anniversary Live “彼は天井から見ている”」の様子。(撮影:西槇太一)

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ステージに姿を現したキタニは昇降ステージに乗り、「I DO NOT LOVE YOU.」でライブをスタート。天井に吊るされた大きな目に見つめられながら、迫力のある歌声をじっくりと響かせた。さらに彼は、火柱が立つステージで重厚なロックナンバー「聖者の行進」を歌唱。「パノプティコン」では天井の眼球の向きがギョロリと動き、8分割のスクリーンに監視カメラのようにさまざまな角度からの映像が映し出された。

キタニタツヤ(撮影:安藤未優)

キタニタツヤ(撮影:安藤未優)[拡大]

その後カッティングギターの音色が心地のいい空気を生み出した「Cinnamon」や、キタニと掛け合うようにオーディエンスの歌声が響き渡った「Moonthief」といったナンバーを経て、レーザーライトが飛び交う中で「ラブソング(cover)」が披露される。さらにキタニは「ハイドアンドシーク」をスケール感たっぷりに歌唱したあと、「今日で10周年です。10年前、2014年の5月14日に僕は音楽を人様に見せることを始めたんですけど、その頃は僕の音楽のことは誰も知らないし、誰にも必要とされていないものだった。俺が俺のためだけに作って世に出していた音楽だった。それが10年経って、こういう景色が見れるようになったんだなと思うと、すごく感慨深いです。どうもありがとう」としみじみと感謝の思いを言葉にした。

鏡音リンとのデュエットや、リリースしたばかりの新曲披露

「キタニタツヤ 10th Anniversary Live “彼は天井から見ている”」の様子。(撮影:西槇太一)

「キタニタツヤ 10th Anniversary Live “彼は天井から見ている”」の様子。(撮影:西槇太一)[拡大]

日本武道館ライブ開催にあたって、ファンから楽曲のリクエスト投票を受け付けていたキタニ。彼は「ぶっちぎりで1位だった曲が、僕としてはすごく意外で。こんなに大事にしてくれてありがとうというものだった。今からそれを演奏します」と述べ、ファン投票1位に輝いた2015年発表の楽曲「落下ウサギと寡黙な傍観者の手記」を勢いよく演奏した。「悪魔の踊り方 feat. 鏡音リン」ではキタニとリンがデュエットを展開。そしてキタニは「昔バンドでやってた曲をやります」と宣言し、美しいメロディが印象的なギターロックナンバー「或るキリスト者は告解室を去る、唯だ信仰のみを抱えて」を演奏した。

キタニタツヤ(撮影:西槇太一)

キタニタツヤ(撮影:西槇太一)[拡大]

スタンドマイクの前に立ったキタニは、松明が灯されたステージで「よろこびのうた」をじっくりと歌唱したあと、「振り子の上で」をエモーショナルに届けた。彼はこの10年を振り返りつつ、「僕は『風立ちぬ』という映画が好きで、そこで『創造的人生は10年間しかない。その10年間、力を尽くして生きろ』という印象的な言葉を聞いて。高校生のときに初めて見たんだけど、その言葉を今でもずっと気にしていて、ずっと恐れている。その10年が今日をもって終わった」と話す。そして「あとは自分が持っている経験値や人脈を使って、しがみついていくだけの人生なんじゃないかなって思っていたんですけど、いざ、10年経ってみると、たった10年ぽっきりじゃねえなと」と述べ、「創造的人生の10年が終わったこれからも、できもしないことをどんどんやっていこうと思うし、自分が持ってなくて他人が持っている武器をどんどん盗んでいこうと思う。したたかにそうやって生きて、音楽を作っていこうと思ってるから、俺のこれからの10年はきっといいものになるだろうし、みんなもそういうふうに10年、抗い続けて、自分が想定しているビジョンからちょっとずつはみ出して、いずれ10年後にでっかい自分になっていたらいいなって。俺の音楽がそういうもののトリガーになってたらいいなと思ってます」と観客に言葉を贈った。そんな言葉を経て、キタニが「次回予告」を歌い始めると、オーディエンスの掛け声が響き渡り、すさまじい一体感が広がっていく。そしてキタニは爽快なロックチューン「スカー」をプレイしたあと、活動10周年を迎えたこの日にリリースしたばかりの新曲「ずうっといっしょ!」を届けた。

音楽を介してまた会いましょう

「キタニタツヤ 10th Anniversary Live “彼は天井から見ている”」の様子。(撮影:西槇太一)

「キタニタツヤ 10th Anniversary Live “彼は天井から見ている”」の様子。(撮影:西槇太一)[拡大]

観客のクラップとともにスタートした「芥の部屋は錆色に沈む」では、天井の目玉が見つめる中でキタニのアグレッシブなベースプレイが炸裂。熱演を繰り広げたキタニは「みんなこれから日常に戻って、俺という人間がいたことを考えたり、忘れたり、また思い出したりすることがちょっとずつあると思う。そうやってみんなが日常生活の中で少しでも俺の曲を思い出すことがあったんだとしたら、それは皆さんの生活の中に俺の音楽が入り込めて、俺が心に寄り添えたことの証左だと思うから、それが俺にとっては何よりうれしい。自分の音楽や自分の存在が認められたなという感覚がすると思う。みんなこれからも生きて、音楽を介してまた会いましょう。バイバイ」と告げ、今年1月にリリースした最新アルバム「ROUNDABOUT」のリードトラック「私が明日死ぬなら」をまっすぐに歌い上げた。ラストナンバーは昨年キタニの名前を世に知らしめた楽曲「青のすみか」。キタニはオーディエンスとともに晴れやかにこの曲を歌い、ステージをあとにした。

「キタニタツヤ 10th Anniversary Live “彼は天井から見ている”」の様子。(撮影:安藤未優)

「キタニタツヤ 10th Anniversary Live “彼は天井から見ている”」の様子。(撮影:安藤未優)[拡大]

アンコールを求める拍手に呼ばれ、「旅にでも出よっか」を軽やかに奏でたキタニ。最後に彼は「クラブ・アンリアリティ」で日本武道館に大きなダンスフロアを作り出し、「11年目もよろしくな!」と言い残して記念すべき日に幕を下ろした。

終演後にはスクリーンを通して、2025年春に東京と大阪でアリーナ公演が行われることが発表された。ライブの詳細は追ってアナウンスされる。

セットリスト

キタニタツヤ「キタニタツヤ 10th Anniversary Live “彼は天井から見ている”」2024年5月14日 日本武道館

01. I DO NOT LOVE YOU.
02. 聖者の行進
03. パノプティコン
04. Stoned Child
05. Cinnamon
06. 化け猫
07. Moonthief
08. ラブソング(cover)
09. ハイドアンドシーク
10. 落下ウサギと寡黙な傍観者の手記
11. 悪魔の踊り方 feat. 鏡音リン
12. 或るキリスト者は告解室を去る、唯だ信仰のみを抱えて
13. よろこびのうた
14. 振り子の上で
15. 次回予告
16. スカー
17. ずうっといっしょ!
18. 芥の部屋は錆色に沈む
19. 私が明日死ぬなら
20. 青のすみか
<アンコール>
21. 旅にでも出よっか
22. クラブ・アンリアリティ

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