山田涼介が死んだ魚の目でオーラ消す、「どこにいるんだ？」内田監督が現場を捜索

本日1月10日に映画「サイレントラブ」の完成披露試写会が東京都内で行われ、主演の山田涼介（Hey! Say! JUMP）をはじめ、キャストの浜辺美波、野村周平、古田新太、監督の内田英治が登壇した。

1月26日公開の「サイレントラブ」は内田監督が脚本を手がけたオリジナル作品。ある出来事をきっかけに声を発することを止めた青年・沢田蒼と、視力を失ってピアニストの夢が途絶えかけている甚内美夏の切ないラブストーリーが描かれる。主題歌はこの映画のために書き下ろされたMrs. GREEN APPLEの新曲「ナハトムジーク」で、音楽は久石譲が担当する。

蒼を演じる山田は役への向き合い方について「準備という準備はしないで現場に入って、その場で触れたものを表現しようと思いました。監督から『死んだ魚のような目で生きてほしい』と言われ、初日に自分の中に落とし込めた瞬間があったので、沢田蒼として生きることができたと思います」と語る。現場での山田を見ていた内田監督は「存在を消されていて、『どこにいるんだ？』と探しました（笑）」と明かした。

山田がラブストーリーで主演を務めるのは珍しく、オファーを引き受けた理由に関して「脚本が素直に魅力的で。今後挑戦する機会がないんじゃないかなと。声を発さない役、そして浜辺さんとのラブストーリーは今しかできないと思い、自分に必要な作品だと思って出演を決めました」とコメント。美夏が通う音楽大学の非常勤講師・北村悠真を演じる野村は、「2人（山田と浜辺）とやりとりすることが多くて、2人の芝居を間近で見ることができて幸せでした」と撮影を振り返り、音楽担当の久石の話題になると「ニューヨークでライブを観たぐらい好きです。こうやって久石さんと関わることができ、素晴らしい経験になったと思います」と笑顔を見せた。

美夏役の浜辺と、悠真役の野村は劇中でピアノに挑戦。野村は「弾けるようになって楽しかったんですよ！」、浜辺は「ちょっとピアノの前に行くとすぐ連弾始めてたよね！」と仲睦まじげにトークする。そんな2人のそばで山田は「僕だけ蚊帳の外でした」としょんぼりしていた。

蒼とともに大学の校務員として働く柞田一平役の古田は、撮影中にほとんど一緒にいたという山田に対して「ずっと一緒にいたから『もういいや』と思って」といたずらっぽく笑う。そして、山田から「現場ではあまり話さなかったですよね？」と言われると「『内田監督からふざけないでね』と言われたので」と返した。本作が切ないラブストーリーということで、現場の雰囲気は静かだったよう。山田は「現場で1カ月ちょっとご一緒したんですけど、浜辺さんとお話した記憶はほとんどなくて。ようやくPR活動が始まって皆さんのことがわかってきたなと思います」と話す。そんな山田に向けて浜辺は「待ち時間は山田さんと別の方向を向いていてぼーっとしていたので、今やっと素顔が見えた気がします」と顔をほころばせた。

最後に山田は「この『サイレントラブ』という映画は“世界でいちばん静かなラブストーリー”というキャッチコピーがついていて、静と動がはっきりしている映画で。皆さんいい意味で裏切られるんじゃないかなと思うくらいびっくりする映画だとも思っているので、楽しんでいただけらと思います」と改めて本作をアピールした。