原因は自分にある。「来年もみんなの笑顔見たいな!」激動の1年、観測者と笑って“げんじぶ納め”

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原因は自分にある。が、12月28日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)でファンミーティング「ゲンジブの、ゲンジブによる、ゲンジブのための集い」を開催した。

杢代和人役・桜木雅哉の“決めゼリフ失敗”に全員でズッコケる原因は自分にある。(撮影:笹森健一)

杢代和人役・桜木雅哉の“決めゼリフ失敗”に全員でズッコケる原因は自分にある。(撮影:笹森健一)

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2023年の“げんじぶ納め”エネルギッシュに幕開け

大倉空人(撮影:笹森健一)

大倉空人(撮影:笹森健一)[拡大]

「2023年僕たちと一緒に締めくくる準備できてますかー!」。杢代和人の元気いっぱいの呼びかけで、げんじぶの2023年最後のワンマンは幕を開けた。スタジャンやラガーシャツ、プレッピーニットにコンバースのスニーカー。ポップでカラフルなキャンパスルックに身を包み観測者(原因は自分にある。ファンの呼称)の前に姿を見せた7人は「放課後ギュッと」のにぎやかなロックサウンドに乗せてエネルギッシュにライブをスタートさせ、武藤潤は「2023年お疲れ! 今日は自分を褒めていい! みんな楽しんでいこうぜ!」と呼びかけた。

桜木雅哉と長野凌大。(撮影:笹森健一)

桜木雅哉と長野凌大。(撮影:笹森健一)[拡大]

そんな武藤のキレのあるジャンプから突入した「ギミギミラブ」では、小泉光咲が「皆さん一緒にクラップお願いします!」と観測者をパフォーマンスに巻き込んでいく。吉澤要人と大倉空人のラップも会場のボルテージを高める中、歌詞に合わせてフロアから「炭酸水!」というオリジナリティ抜群のコールが響くと、7人のテンションもぐんぐん上昇。小泉や桜木雅哉は軽やかに飛び跳ねながらカメラに向けてキュートな“キス顔”を向け、ファンミーティングならではの砕けた雰囲気の中でスキンシップ多めに盛り上がるメンバーの姿がオーディエンスの心を踊らせる。

観測者とともに作り上げるライブ

原因は自分にある。(撮影:笹森健一)

原因は自分にある。(撮影:笹森健一)[拡大]

2曲を終えて自己紹介をした7人は、ここでこの日のライブのコンセプトを改めて観測者に伝えた。長野凌大は、観測者から事前に募ったアンケートをもとに披露楽曲や衣装が決まったことを説明し「観測者参加型のライブになっております」とコメント。そして、7人はさっそくアンケート結果の発表と楽曲の披露を行っていく。「あなたとゲンジブとの出会いの曲は?」というお題でパフォーマンスされたのは彼らのデビュー曲「原因は自分にある。」で、7人はデビューから4年半の時間をかけて磨き上げてきた歌とダンスで観測者を圧倒した。ステージ上のビジョンに次々と映し出されるメンバーの表情もフロアの熱気をいっそう高め、7人は涼やかな表情や魅惑的な笑みをカメラに向けて歓声を誘う。

原因は自分にある。(撮影:笹森健一)

原因は自分にある。(撮影:笹森健一)[拡大]

続いてのお題は「“陰”だと思う曲の中で一番好きな曲は?」「“陽”だと思う曲の中で一番好きな曲は?」というもの。「“陰”だと思う曲」のアンケートの中には「銀のため息」という歌詞を讃える観測者からの言葉があり、これに小泉は「『ジュトゥブ』にはないかな……?」と、げんじぶ屈指のキュートな1曲を挙げておどけてみせる。続いて「“陽”だと思う曲」に寄せられたコメントを読み上げた桜木は「今日が“げんじぶ納め”ですから、明るい気持ちで帰ってもらいたいですからね!」と笑顔を浮かべた。

曲中に楽しそうに抱き合う武藤潤、杢代和人、吉澤要人(手前から)。(撮影:笹森健一)

曲中に楽しそうに抱き合う武藤潤、杢代和人、吉澤要人(手前から)。(撮影:笹森健一)[拡大]

「“陰”だと思う曲」で選ばれたのは、長野の張りつめた歌声が静かで冷たい世界へと誘う「豪雨」。秒針の音が無機質に響く中、1人ずつ立ち上がり順に歌声を紡いでいく7人はその声にやりきれない思いを宿し、スモークに包まれた舞台の上で暗澹たる思いをずっしりと響かせた。そして、小泉のクリアなファルセットボイスがそんなムードを一瞬で切り裂くと「“陽”だと思う曲」に選ばれた「GOD 釈迦にHip-Hop」へ。ゲーム音楽のようなポップなデジタルサウンドが響くなり観測者も一気にムードを切り替え、7人のパフォーマンスを大きなコールで彩る。小泉に「サビ前で一言頂戴」とリクエストされた杢代は「おまたせ」というセリフを「今年もありがとー!」という叫びにアレンジして会場の興奮を加速させ、杢代と武藤、吉澤はなぜか3人でスキップを始めて大騒ぎ。楽しさを全身で表現するメンバーのポジティブなパワーによって会場には笑顔の輪が広がり、観測者渾身の「き・き・きすみー!」というコールを受けた杢代は、満面の笑みを浮かべながらのファイティングポーズで楽曲を締めくくった。

「俺が惚れさせる!」「いや、俺が!」

「2人で惚れさせましょう」と誓う杢代和人(左)、吉澤要人(右)の決め顔にピースでカットインする大倉空人(中央)。(撮影:笹森健一)

「2人で惚れさせましょう」と誓う杢代和人(左)、吉澤要人(右)の決め顔にピースでカットインする大倉空人(中央)。(撮影:笹森健一)[拡大]

「空の上で聴きたい曲は?」というアンケートで選ばれた「青、その他」が披露されたのち、アンケート企画はメンバーそれぞれにフォーカスしたコーナーへ。7人それぞれのイメージに合うと思う楽曲が全3公演の中で順に発表されてきたこの時間、この日のライブでは「吉澤要人といえばこの曲」「杢代和人といえばこの曲」という2つのテーマが発表された。いよいよ回ってきた自身の出番に吉澤が「みんなを惚れさせたいと思います」と深く響く声で宣言すると、杢代も「みんなを惚れさせたいと思います」と同じセリフで対抗する。「俺が惚れさせる!」「いや、俺が!」と対峙した2人が「2人で惚れさせましょう」と“結託”したところで楽曲の発表へ。“吉澤曲”には「蝋燭」、そして“杢代曲”には「半分相逢傘」が選ばれた。

吉澤要人(撮影:笹森健一)

吉澤要人(撮影:笹森健一)[拡大]

杢代和人(撮影:笹森健一)

杢代和人(撮影:笹森健一)[拡大]

今年8月にリリースされた「蝋燭」は、げんじぶ屈指の低音を誇る吉澤の美声を大きくフィーチャーしたチルポップ。11月に行われた神奈川・ぴあアリーナMMでのワンマンライブ「因果律の逆転」で演出付きで初歌唱されたものの、オリジナルパフォーマンスが披露されるのはこの日が初めてだった。柔らかく落ち着いたトーンで楽曲をリードする吉澤のボーカルに、6人のメンバーはそれぞれの寄り添い方で歌声を重ね、蝋燭の火のように不安定に揺らめく2人の関係性を紡いでいく。吉澤が蝋燭の火をふっと吹き消すラストシーンを経て「半分相逢傘」へと展開すると、今度は杢代が彼の代名詞である“レベチイケメン”の本領を発揮。普段は小泉が担う間奏のセリフパートを担った杢代は、深く世界観に入り込みながら「俺のこと好き? え、俺?……どっちでもいいでしょ」という魔性の言葉で観測者を惹きつける。ラストには武藤とのハーモニーでもオーディエンスを魅了した杢代。曲を終えると「今回は光咲さんのセリフを(そのまま)言ってね、楽しかったですね」と充実感たっぷりにパフォーマンスを振り返った。

全員ズッコケ、観測者爆笑のメンバーカラーチェンジ

自身の役を演じる小泉光咲(右)のマイペースぶりに大笑いする大倉空人役の長野凌大(左)。(撮影:笹森健一)

自身の役を演じる小泉光咲(右)のマイペースぶりに大笑いする大倉空人役の長野凌大(左)。(撮影:笹森健一)[拡大]

そして、この日のハイライトとなったのが続く「今日の僕は何色? メンバーカラーチェンジ」のコーナーだ。これは、7人がクジで引きで自分以外のメンバーになりきり“性格、歌割り、フォーメーション”をコピーしながら「原因は君にもある。」を披露するという、ファンミーティングならではの企画。くじ引きの結果、桜木は杢代を、杢代は吉澤を、長野は大倉を、吉澤は桜木を、小泉は長野を、大倉は武藤を、武藤は小泉を演じることになった。

長野凌大(撮影:笹森健一)

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大阪で行われた過去2回の公演では、ラストに待ち受けている「まだ」×9回のボーカルリレーに失敗したことを観測者に説明し「最後は成功させたい」と意気込んだメンバー。大倉は長野に「『そんな言葉じゃ リアルじゃない』はホントに堂々と歌ってほしい!」と歌唱時のポイントをアドバイスし、桜木は杢代が担うキメのセリフパートに「せっかくなら和人が言いそうな言葉を“下ろして”みようかな」と想像を膨らませる。メンバーカラーが入った衣装に着替え終えると、7人はここから“憑依”をスタートさせ、大倉は「皆さんこんにちはあ!」とフルパワーの挨拶でさっそく“武藤らしさ”を醸し出す。

桜木雅哉(撮影:笹森健一)

桜木雅哉(撮影:笹森健一)[拡大]

独特の緊張感と期待感が渦巻く中で「原因は君にもある。」がスタートすると、長野役の小泉が「2023年も終わるということで!」とイントロにセリフを重ねて“それっぽく”楽曲をリードする。大倉役の長野がフロアを煽りながら「観測者、大好きだー!」と叫んだり、桜木役の吉澤が「観測者、絶対君だ!」と桜木のセリフを余裕でアレンジするなど完璧なミミックもあったが、7人はフォーメーション移動に苦戦して右往左往してしまう。小泉が「どこどこ?」と曲中に長野本人に尋ねるマイペースぶりを発揮するなどステージ上がカオスの様相を見せる中、極めつきとなったのは杢代役・桜木の決めゼリフ。「俺は観測者しか見えてねえから」と言いたかったと後に明かしたが、桜木は「俺、観測者……」とセリフの冒頭で噛んでしまい、これを聞いたメンバーは全員でその場にズッコける見事なシンクロで会場を爆笑の渦に巻き込んでいた。

小泉光咲(撮影:笹森健一)

小泉光咲(撮影:笹森健一)[拡大]

来場者投票で第1位に選ばれた「ジュトゥブ ル ボヌール版」のミュージックビデオが上映されたのち、白やアイスグレーの淡いトーンで統一された衣装に着替えステージに戻った7人は、Ayaseが提供したウインターソング「スノウダンス」でライブを再開させる。スモークの中に立つメンバーの涼やかな歌声が会場に渦巻く熱をクールダウンさせたかと思えば、続く「Foxy Grape」のエッジーなバンドサウンドで舞台上のムードはさらに変化。7人は1つひとつの身振りに力を込め、じりじりとひりつくような苛立ちを宿した声色でうだるような熱と嫉妬を表現した。そんな彼らの豊かな表現力が極まったのが最新曲の「Museum:0」。「因果律の逆転」のテーマソングとして作られたこの曲の正規の振付が披露されるのは、このファンミーティングが初めて。フロアから熱視線が注がれる中、7人は静と動のコントラストがグルーヴィに展開するパフォーマンスを見せる。1人のメンバーを“額縁”で囲ったり、オブジェのようなポーズで静止したり、歌唱メンバーを客観的に眺めてみたり……ライブ空間をインスタレーション化するような表現で、観測者を魅了してみせた。

「来年もみんなの笑顔見たいな!」

武藤潤(撮影:笹森健一)

武藤潤(撮影:笹森健一)[拡大]

最後の曲を前に、メンバーを代表して杢代と吉澤が観測者に思いを伝えることに。杢代が「2023年をげんじぶで締めくくれることに『ありがとう』という気持ちです。2024年は皆さんと一緒に上に上がっていく準備ができていますので」と気合いをにじませると、吉澤は「2023年は激動というか、状況が変わる中いろんなステージに立たせてもらい、目まぐるしい日々を過ごしてきました」と振り返り「今ここで思うのは、げんじぶ愛が深まったなあって。改めて原因は自分にある。って愛すべきグループだし、愛されているグループだなって感じています。これからも誰1人置いていかないので、付いてきてください。僕たちが必ず付いてこさせます」と力強く約束した。

原因は自分にある。(撮影:笹森健一)

原因は自分にある。(撮影:笹森健一)[拡大]

そして、武藤は1月にパシフィコ横浜 国立大ホール、11月にぴあアリーナMMでのワンマン実現と着実なステップアップを重ねてきた2023年の活動に触れ「観測者がいたから、あの素晴らしい舞台に立つことができました。ですから、感謝を込めて。来年も一緒にゆっくりと歩んでいきたいと思います。聴いてください」とラストナンバーの「時速3km」をコールした。観測者とともに歩んでいきたいという思いを歌う初期楽曲を最後にしっかりと歌い届けた7人は、お互いに肩を組み合って曲を終える。大倉は「来年も僕たちと一緒に素敵な時間を過ごしましょう!」と呼びかけ、吉澤は「俺たちに付いてこいよ!」とひと言。そして武藤は「2023年、観測者ありがとうなー! 今年も最高だったぜ! 来年もみんなの笑顔見たいな!」と思いを伝え、2023年の“げんじぶ納め”のライブを終えた。

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セットリスト

原因は自分にある。「ゲンジブの、ゲンジブによる、ゲンジブのための集い」2023年12月28日 Zepp Haneda(TOKYO)

01. 放課後ギュッと
02. ギミギミラブ
03. 原因は自分にある。
04. 豪雨
05. GOD 釈迦にHip-Hop
06. 青、その他
07. 蝋燭
08. 半分相逢傘
09. 原因は君にもある。
10. スノウダンス
11. Foxy Grape
12. Museum:0
13. 時速3km

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ナツメ @nuts_me_g

ほんとに楽しかったな〜たくさん笑ってパフォーマンスも大満足なファンミで最高だった! https://t.co/5byDuAsOBf

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