Dizzy Sunfistツアー初日に感無量「パンクロックに出会えてよかった！」

Dizzy Sunfistのツアー「Dizzy Sunfist "PUNK ROCK PRINCESS" TOUR 2023-24」の初日公演が、6月18日に東京・渋谷CLUB QUATTROで行われた。

このツアーはDizzy Sunfistが5月発売のミニアルバム「PUNK ROCK PRINCESS」を携えて開催しているツアー。初日公演はSTOMPIN' BIRD、locofrankとのスリーマンで、3組は気迫に満ちたパフィーマンスを繰り広げた。

トップバッターを務めたのはSTOMPIN' BIRD。YASU（B, Vo）が「よく来たね君たち」と来場者を歓迎し、まずは「Wild Ride」の演奏へ。TOM（Vo, G）が生き生きと歌声を響かせ始めると、YASUはフロアへ降りて楽しげにベースをかき鳴らす。さらにYASUはフロア後方にあるカウンターの上に立ち、臀部を露出して観客の視線を集めた。「Ready to Rock」ではファンがYASUのマイクを奪い、当のYASUはマイクスタンドに靴をセットして力強く歌い上げた。TOMが「“PUNK ROCK PRINCESS”に乾杯！」と叫んでから演奏したのは「Cheers」。メンバーはDizzy Sunfistがツアー初日を迎えたことを祝福するように快活に轟音を鳴らした。さらにSTOMPIN' BIRDは7月にリリースする新作「Sing Along EP」の収録曲も披露。終始アグレッシブなパフォーマンスで場内を温めて次のアクトへバトンを渡した。

続いて登場したlocofrankは「reason」「Returning」と冒頭からアッパーなナンバーを連投して一気に観客のテンションを引き上げる。さらに3人はベースの低音が印象的な「Hate to lose」やメロコアサウンド全開の「Share」などを汗だくになりながらも気持ちよさそうに演奏。木下正行（Vo, B）は「ディジー、大切なツアー初日に呼んでくれてありがとうございます！」と感謝の思いを述べつつ、先ほど演奏した「Share」が収録されているミニアルバム「Shared time」を、Dizzy Sunfistのあやぺた（Vo, G）がリサイクルショップで購入したと話していたことを明かしてオーディエンスの笑いを誘った。木下がそんな彼女に向けて「あやぺたのリクエストもいっぱいやるからな」と優しく語りかけてから、locofrankはエモーショナルな「Story」や高速ビートのキラーチューン「START」をパワフルに届けてステージをあとにした。

Dizzy Sunfistは「PUNK ROCK PRINCESS」に収録されているショートチューン「Going Phycho」でパフォーマンスをスタート。“PUNK ROCK PRINCESS”の名にふさわしい赤と緑のチェックのパンツに缶バッジやスタッズ付きの黒ベストといういでたちのあやぺたが、「よう来たな！」と満面の笑みを浮かべる。そして3人は「No Answer」でスカのリズムを刻んでオーディエンスを踊らせ、「FAULTFINDER」で左回りを発生させた。

熱狂が渦巻く中、あやぺたはさまざまなイベントがある中で自分たちのライブに足を運んでくれたファンに向けて、「今日ここを選んでくれたことマジで感謝してる。ありがとう。 余裕があったらみんなのこと抱きたい！ それぐらい感謝してるし、それだけみんながヤバいってこと！」と叫ぶ。さらにSTOMPIN' BIRDのYASUが保育士で、自身の娘をYASUが勤める園に通わせるために引っ越すか悩んだというエピソードを語ったり、locofrankを「地元の“やばたにえん”な先輩」と紹介したりと、ゲストの2組との親密な関係性がうかがえるトークを展開した。

その後もディジーはメイ子（B, Cho）による歌い出しが印象的な「NEVERLAND」、バンドが初めて日本語詞に挑んだラブソング「そばにいてよ」、テレビアニメ「マイホームヒーロー」のエンディングテーマ「Decided」などを演奏。終盤に披露した「Someday」でクラウドサーファーを続出させると、あやぺたは「パンクロックに出会えてよかった！」と感無量の表情で叫び、3人は晴れやかな笑顔でステージをあとにした。