ATEEZが3年越しの夢叶えた幕張公演、ATINYは「宇宙で一番輝く星」「宝物であり、ロマン」

ATEEZが日本単独コンサート「ATEEZ WORLD TOUR [THE FELLOWSHIP : BREAK THE WALL] IN CHIBA」を12月11～12日に千葉・幕張メッセ国際展示場9～11ホールにて開催。本稿では初日である11日公演の様子をレポートする。

「ATEEZ WORLD TOUR [THE FELLOWSHIP : BREAK THE WALL] IN CHIBA」は、ATEEZが10月より行っているワールドツアーの一環として行われたもの。日本での単独公演は、今年7月に開催された神奈川・ぴあアリーナMMでの公演以来、約5カ月ぶり、2度目となった。

所属事務所の後輩・KQ Fellaz 2がオープニングアクトを終えると、ただならぬ期待と熱気が渦巻く会場には「Cyberpunk」などの楽曲が流れ出す。しばらくすると、強烈なサイレン音が重々しく轟くと同時に大量の紙吹雪が激しく噴出。ものものしいオープニング映像を経て8人が観客の前へ姿を現した。会場からの熱気を一身に浴びながら、彼らは「New World」「Answer (ver.JP)」「Sector 1」をフルパワーでパフォーマンスし、瞬く間に会場を楽曲の世界観へと染め上げた。

パフォーマンスを終えたATEEZはカリスマ性あふれるステージでの鬼気迫る表情から一変し、フレンドリーなムードで最初のMCへ。メンバーたちは日本のファンとの再会を喜ぶと同時に、今回のライブへ懸ける意気込みを順番に述べていく。ATINY（ATEEZファンの呼称）たちは、ウヨンが「皆さん！ お元気でしたか！」と呼びかけた際にはペンライトを激しく揺らして彼に呼応し、サンが「月がきれいですね。皆さんこんばんは」と粋な挨拶をした際には悲鳴を漏らすなど、あらゆる場面でメンバーたちを笑顔にさせていた。

ATEEZが初めて日本でライブをしたのは、2019年に幕張メッセで開催された「KCON 2019 JAPAN」。当時を振り返ったソンファが、客席に向けて「『KCON』は日本で初めて披露したステージでしたが、もしかして、そのとき来てくれた方はいますか？」と呼びかけると、多くのATINYがペンライトを頭上にかかげて彼らにアピール。8人は客席を見渡しながら感激した様子を見せ、サンは「僕たちはこんな話をしました。もし今度日本公演をすることになったら、この会場をATEEZのファンで埋め尽くしたいと。でも、その夢が（日本）デビュー3年で叶いました！ 僕たちの夢を叶えてくれたATINY、ありがとうございます」とATINYに感謝し、穏やかに微笑んだ。

和やかなトークパートを締めくくった8人は、引き続き激しすぎるほどのパフォーマンスステージを再開。代表曲の1つ「HALA HALA」では、ホンジュンが荒々しくオーディエンスを煽る中、ほかのメンバーたちは客席を背に互いの肩を叩き合い、勇ましい足取りでメインステージへ。ラストには自らの手で銃口を表現したウヨンが、挑発的な眼差しで客席を“撃ち抜く”様子がモニタに映し出され、会場からは悲鳴が巻き起こった。

VTR映像を経て、メンバーそれぞれがスタンドマイクの前に立ち「MIST」を力強くもエモーショナルに歌唱。熱狂する観客に向けてミンギが「僕たちの熱気、伝わってますか？」とATINYに語りかけると、大きな拍手が送られる。そんな中、「ATINYと一緒にコンサートを楽しむことが僕たちの夢だったじゃないですか。これは果たして夢なんでしょうか、現実なんでしょうか」と言い、ウヨンとともに意味深な表情を浮かべ始めたのはジョンホ。その後「夢と現実……どちらなんだろう？」と言葉を続け、その場から逃げ出すようにステージ後方へ走り出し姿を消してしまう。コミカルなやり取りでATINYの笑いを引き出したかと思えば、そのまま場内は暗転。“幻”を意味する楽曲「ILLUSION」へとつなげた。ユンホがホンジュンをおんぶしたり、サンがかわいらしいハートを作ったりするなど、メンバー同士でじゃれあいながら披露されたのは人気曲「WAVE」。ラストはSnow Manの向井康二が考案した「動脈ピース」でフィニッシュし、メンバーたちはのちのMCで「流行っているピースです！」と説明して会場を和ませていた。

その後もホンジュンの激しい投げキッスや、衣装の紐をくわえてその場に寝そべるヨサンのセクシーポーズなど、花道の途中に設置されたカメラへのアピールで会場を沸かせた8人は、「次のステージへいきましょう」と、「WIN」「Horizon」「Say My Name」をシームレスにパフォーマンス。感情を爆発させるような全身全霊の歌とダンスで会場の熱気を煽り、ATINYたちも負けじと激しくペンライトを揺らす。次から次へと繰り出される激しいステージの数々に、会場のボルテージは最高潮。オーディエンスの熱狂を目の当たりにしたサンが「僕たちは体力の壁を越え続けてますよね！ 」、ヨサンが「続けて（何曲も）披露しましたが、全然大丈夫です。全然疲れてないし、楽しいし、これがまさにATEEZですよね！」と感激した様子で語り会場を盛り上げる場面もありつつ、8人は「WONDERLAND」までノンストップで畳み掛けた。

「Guerilla」で本編を終えたATEEZは、ATINYからの鳴り止まない拍手に応え、アンコールのため再びステージへ。ホンジュンが「僕の考えでは、ATINYが最高」と茶目っ気たっぷりにグーサインしたのち「皆さんが僕たちのことをここまで育ててくれました。これからも皆さんを信じて、堂々と突き進んでいいですよね？」と眩しい笑顔を見せると、ATINYから盛大な拍手が送られた。そうして場内が温かな空気に包まれる中、ミンギが「ATINYが僕たちに会いにきてくれたから、次は僕たちがもっとATINYの近くに行きます！」と宣言すると、状況を察知した会場からはざわめきが。ソンファの「僕たちがいくので、安心して待っててくださいね！」という言葉を合図に、メンバーたちは会場後方のATINYの元へと向かうトロッコに乗り込み「Celebrate」「From」を優しい声で歌い上げ、幸せな空間を作り上げた。

最後の曲を控え、ATEEZは今回の日本公演の感想を1人ひとり順番に語っていく。「皆さん、顔が本当にきれいです」と独特な表現で愛を囁き会場の笑いを誘っていたミンギは、「今回のコンサートをしながら決心したことがあります。僕が、ATINYを今日よりもっと幸せにしてあげるよ！」と笑顔で宣言。キャプテンのホンジュンは幕張メッセを一望しながら「この会場は僕たちにとってすごく意味のある会場ですが、こうして僕たちがステージで皆さんと息を合わせることができて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と感謝する。サンは「皆さんと一緒にいると時間が過ぎるのが本当に早いんですよ。この瞬間が永遠であってほしいです。皆さんは僕の宝物であり、僕のロマンです」、ソンファは「ATINYの皆さんがたくさんの愛をくださるので、（自分は）毎日もっといい人になろうと努力しています。僕が一番言いたいことは、僕が皆さんを愛してるだけ、皆さんも自分自身を大切にして、愛してください。僕の宇宙で一番輝く星はATINYです」と熱を込めて思いを述べ、メンバーそれぞれがATINYへの深い愛を表明した。

ホンジュンは「本当に悲しいですよー、最後の曲だから……」と寂しがるサンに微笑みつつ、「最後の曲は、エネルギーがいっぱいの曲」と説明。それを聞いたメンバーたちがすかさず「見せてください！ キャプテンのエネルギー！」と反応し、客席を巻き込んだ“「見せて」コール”を巻き起こすと、ホンジュンもそれに応えるべく、背負い投げのようなジェスチャーをしてみせる。そうして会場を盛り上げたのち、「このワールドツアーを一緒に準備してくださった皆さん、来てくださった皆さん、本当にありがとうございました。最後の曲をお届けしながら僕たちはここで挨拶します。以上、ATEEZでした！」と叫んでフィナーレへ。ラストは「The Real（興 Ver）」を全員がフルスロットルで踊り狂い、最後までお祭り騒ぎでステージを締めくくった。

メンバー全員の挨拶

ミンギ

本当に心が熱いですよね。皆さん、顔が本当にきれいです。…（韓国語で）これが頭に思い浮かんだコメントです（笑）。7月にコンサートをしたんですが、とっても幸せで、意味深いことだったと感じています。そして、今回のコンサートをしながら決心したことがあります。僕が、ATINYを今日よりもっと幸せにしてあげるよ！

ジョンホ

……緊張しますね。今日はATEEZとしてこんなに大きな舞台に立つことができて本当に光栄に思います。僕たちがアンコールのときに後ろのATINYの方々とコミュニケーションをしたくて……ATINYの方々と楽しく遊べてすごくよかったです。2つ目は、会場がこんなに大きかったんだと改めて実感しました。ATINYのおかげでここまで来れたと思います、ありがとうございます。僕たちもATINYのためにいい姿で活動していくと思いますので、たくさん応援してくださったらうれしいです。いつも健康に気をつけて、来年もお過ごしください。またすぐ会いましょう。ATINY愛してます！

ウヨン

今日のコンサートはどうでしたか？ 今日ATINYと過ごした日は忘れられないと思います。最初はどんどん大きくなる分、次に日本に来たときはもっと多くのATINYと一緒にいられたらなと思います。今日は本当に本当にありがとうございました。バイバイ！

ホンジュン

今日は楽しい時間を共にしてくれてありがとうございます。この会場は僕たちにとってすごく意味のある会場ですが、こうして僕たちがステージで皆さんと息を合わせることができて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。今年に入って、日本にいらっしゃるATINYの方々といい思い出をたくさん作ることができてすごく幸せです。そして、よいお知らせをたくさんプレゼントしてくださって、本当にありがとうございます。もっとがんばります！（ガッツポーズ）ATINY、ありがとうございました。

ヨサン

ATINY！ 楽しかったですか？ 日本のATINYと一緒に楽しい時間を過ごせて本当によかったです。日本でコンサートをするたびに、こんなにたくさんの方が来てくれて本当にびっくりしています。ありがとうございます。ATINYがATEEZに大きな愛をくれた分、僕もATINYにいつもいい音楽と舞台で恩返しします。ATINY、愛してるよ。

サン

今日も来てくださってありがとうございます。……（今日の公演は）すごかったですよね？ すごかったら、拍手ください。楽しい時間を過ごすと時間があっという間って言うじゃないですか。皆さんと一緒にいると時間が過ぎるのが本当に早いんですよ。この瞬間が永遠であってほしいです。皆さんは僕の宝物であり、僕のロマンです。そして、皆さんのそばにいつも僕たちがいることを約束します（小指を見せる）。最高のアーティストに、なります！ 今日は来てくださってありがとうございました！

ソンファ

皆さんと一緒にするステージは、僕にとって本当に大きなことです。ATINYの皆さんがたくさんの愛をくださるので、僕たちが生きていることを感じ、毎日もっといい人になろうと努力しています。僕が一番言いたいことは、僕が皆さんを愛してるだけ、皆さんも自分自身を大切にして、愛してください。僕の宇宙で一番輝く星はATINYです。愛してます。

ユンホ

今日の公演は楽しかったですか？ ATINYのおかげで幸せでした。日本デビューして活動してから、3年が過ぎましたね。僕もATINYのおかげで成長したと思います。だから、この会場も信じられません。そう考えてみると、時間が経つのが早すぎると感じます。今まで日本で応援して、待っててくださって本当にありがとうございます！ ATINY愛してるよー！

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