坂井泉水(
2007年に坂井が不慮の事故により亡くなったことを受けて、ファンの要望に応える形で毎年開催されてきた「What a beautiful memory」。ZARDのデビュー20周年という節目の年になったことを機に、この追悼ライブは今年で終了を迎えることになった。
坂井の命日である5月27日の日本武道館公演には、総勢11名のバンドメンバーと5名のゲストアーティストが出演。坂井の生前の映像と歌声がライブ演奏とシンクロし、実際にZARDのパフォーマンスが目の前で展開されているようなステージとなった。
オープニングでは「東日本大震災により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。被災地では、今だ多くの方が大変なご苦労をされていることと思われます。そうした状況の中、ZARD・坂井泉水が『負けないで』を始めとする数々の作品を通じて、多くの人々に夢と希望を与えているように、今日のライブもまた世の中を明るく照らす、その一端を担うことが出来れば……と思っています」とメッセージが伝えられ、さらに場内の照明が暗くなると「私はいつも本当に言葉を、詞を、大切にしてきました。音楽でそれが伝わればいいなと願ってます」という坂井の肉声が流れた。
ライブはデビュー曲「Good-bye My Loneliness」からスタート。デビュー20周年ということもあり、これを皮切りにヒストリー的な選曲が立て続けに披露される。ライブ中盤では、B'zの松本孝弘がTAK MATSUMOTO名義で2003年にリリースしたアルバム「THE HIT PARADE」の先行シングルでもある松本と坂井のコラボ曲「異邦人」も、その貴重なレコーディングでのツーショット映像とともに演奏。坂井とのタッグで「君がいたから」「突然」など多くのヒット曲を生み出したFIELD OF VIEWの元ボーカル、浅岡雄也などもゲストとして登場した。
この日もっとも会場を驚かせたのが、坂井がZARDとしてデビューする前にビーイングのオーディションを受けた際の、アンルイスの「六本木心中」を歌っている初公開の音源。これはデビュー前の写真や映像とともに会場に流された。後半には数多くのヒット曲が立て続けに演奏され、本編ラストの「マイ フレンド」では割れんばかりの歓声が会場を埋め尽くした。アンコールで代表曲「揺れる想い」「負けないで」が披露されると、観客は総立ちで大合唱。会場を幸福感で満たしてトータル2時間45分におよぶライブは幕を閉じた。
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音楽ナタリー @natalie_mu
ZARD追悼ラストライブで貴重なデビュー前音源など続々披露 http://natalie.mu/music/news/50409